
チカラシバは、その昔短パンとランニング・シャツ姿で遊んだ自身の幼い頃の夏の記憶を呼び覚ます。猫じゃらしならぬ人じゃらしよろしく、背後から忍び寄って先っぽでくすぐるのである。また強くて切れない性質を利用して、お互いわっか状にかけて、両手で持って引っ張りあい、どちらのが切れるかを競ったりした。
そのチカラシバが、この夏はあまりの猛暑にネを上げたか、或いは単純な水不足のためか、元気がなかった。あちこちに生えすぎて困るのが特徴なのに、今年はほとんど目立たなかった。
山の神様とその下部は、この夏は猛暑に対抗すべく、極力かき氷に親しんで過ごした。