山里から ・写真と短い文で綴る田舎の生活

山里の自然と生活の一端を、短文と写真で記録しています。健康に感謝しつつ、日々、世界の平和と安全を願っています。

白い花菖蒲

2012年06月30日 | 

 

 

 近くの菖蒲園で、花の世話をしていた人が、自宅で新たに花菖蒲の栽培をはじめ、一般に公開しているとの話を聞きつけたので、見に行った。一番花はほぼ終わりかけていたが、白い花は少々晩生らしく、まだ勢いのある姿を見せていた。

 本腰を入れて取り組みはじめてから、今年で5年目とのことである。すでに、かなりの密植部分も現れ、手入れの大変さが窺われた。それでも、ご主人はやる気満々である。隅の方では、小さいながらも、ハスの田が形を成していた。花好きに、止まるところがないのは常である。むべなるかなと言わざるを得ない。

 


ホタルブクロ

2012年06月29日 | 山野草

 

 

 知り合いに、苔玉を作っている人がいる。ホタルブクロが咲いているというので、覘いてみた。元気よく、伸び伸び育って、弱い風にかすかに揺れていた。

 写真を撮るときもそうだが、どのような背景にするかが、良し悪しのポイントになる。飾る場所を想定して、植えるものの成長した姿、花の形を想像しながら育てるのは、相当根気のいる仕事である。それだけに、思い描いた到達点を迎えた時には、他の人にはない喜びが、あるであろう。自然と力を合わせて、何かを育てる仕事の出来る人は、羨ましい。

 今日の一枚は、県道であるが現在道路工事で交通止めになっている場所の近くで撮った。


ネジバナ

2012年06月28日 | 山野草

 

 

 山里でネジバナは、おおむね《きれいな花が咲く雑草》の扱いである。梅雨のこの時期、一寸した晴れ間に、大人と散歩に出かけた幼児が、土手や野原で見つける場合があっても、ほとんどの随伴者は関心を持たない。姫女苑やオオキンケイギクなどの大人サイズに比べ、せいぜい15センチ程度のミニサイズでは、しゃがんでみても、向こうからのアピールを受け取ることは難しい。

 かくて、山里に揃う草刈の鬼たちの目をも逃れ、小さな蘭の花が群咲くスペースの形成が可能となっている。そっと、そっと、しておいてあげたい花である。

 


ハコベとハナアブ

2012年06月27日 | 野・山・自然

 

 

 夏至を過ぎると、半夏生の花が咲き始め、花に近い葉が白く化粧し始める。近所ではちらほらとそんな光景も散見されるが、我が家では日照の加減か、まだ少し時間がかかるようである。

 サトイモ科の多年草で一名「半夏」の名がある烏柄杓は、例年なら、まだ次々と頭をもたげている頃であるが、こちらはすでに成長を終えている気配である。

 昨年はやたら暑い6月、この夏の6月はやけに涼しい6月だ。大地も生き物である。生き物に気まぐれはつきものとはいえ、そこに自身のバイオリズムを依拠している多くの“いのち”がある。やさしく、お手柔らかに、出来れば順調にと、願いたいものである。


南天の花は夢の中

2012年06月26日 | 山野草

 

 

 中長期の天気予報によると、この夏は、少なくとも一昨年のような猛暑は避けられそうだという。暑い夏は嫌いではないけれども、日々が過ごしやすければ、それに越したことはない。

 南天の花の蕾は、白色が多いが、中にはピンクがかったものもある。そのような個体は枝も赤みがかっている。雨に打たれると色香を増して、《水もしたたる》状態になっていたりする。現実の空間よりも夢の中の空間に近いのは、蕾が主体のせいだろう。