イカットの島 / バリ島に暮す / 風に吹かれながら

バリ島ウブドの小路は手工芸にあふれています。バリヒンドゥーの信仰に息づく暮らしに触れながら手織りの時を楽しみたい。

奄美大島紬を訪ねて

2020年02月24日 | 織りの旅
伝統的な龍郷柄(龍郷エリアは泥染の発祥地)

 寒さを離れて奄美大島に行こうと急遽決め、出かけました。でも海風が強い日もあり、体感温度は低く自然散策の予定を変えて奄美大島紬関連の施設を廻る事にしました。
奄美大島紬は1300年余りの歴史があり、特徴は天然染めと手織りです。沢山の工程を経て、半年から一年以上かけて完成するそうです。

前田織物店で買う。
これからの見学先が決まったのは前田織物店で織り人さんとの話題からでした。紬の協同組合や締機に興味がわきました。

一日目。
本場奄美大島紬協同組合(奄美市産業支援センターの施設内)
〒894-0068
奄美市名瀬浦上町48-1
Tel 0997-52-3411
最寄りのバス停 有盛神社前 (1時間に2本)




 奄美大島紬の高品質は厳しい検査で守られていて、チェックは長さ・織り幅・色ムラなど24項目に及ぶそうです。ここの
協同組合で行われています。検査に合格したものだけが
「本場奄美大島紬」のラベルが貼られます。


技術者の養成所も併設されていて見学が出来ます。7センチ織るごとに針で経絣糸を1本1本調節し、交差する経緯糸の十字柄を正確に合わせていました。気が遠くなる細やかさです。バリ島やカンボジアでは絣柄はビニール糸や芭蕉の繊維で括って染めていました。奄美大島では締機(しめばた)が1907年に永江伊栄温(ながえいえおん)父子によって開発されました。木綿糸で織り締め、防染します。締機は力がいるので男性が殆どと聞いていましたが若い女性が学んでいました。ここでは無料で機織りの体験が出来ます。私も久しぶりに機に接しました。ただし絣ではなく単色での織りで持ち帰りは出来ません。

製織の様子 


締機(しめばた)


締機用の図案




本場奄美大島紬の定義(パンフレットより)
1.絹100%
2.先染め手織り
3.平織り
4.締め機で手作業により経緯絣の加工をしたもの
5.手織りで経緯絣を絣を合わせして織り上げたもの
 古代の起源は定かではないが養蚕は行われていて絹織物は作られていたよう。染色は奄美大島に自生するテーチ木など。これが現在のテーチ木と泥による染色のルーツとされている。
現在、養蚕はされていません。

工程


次は大島紬村の予定です。




















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