イカットの島 / バリ島に暮す / 風に吹かれながら

バリ島ウブドの小路は手工芸にあふれています。バリヒンドゥーの信仰に息づく暮らしに触れながら手織りの時を楽しみたい。

再びソンケット織り  (織りの手順 1)

2015年03月10日 | バリ島伝統織物ソンケット/腰機
1年ぶりのソンケット織りです。1日2時間で6回の予定です。タブレット版での動画の投稿方法が分からないので、ひとつひとつの動きを織り手の正面から写真に撮りました。文章は織り手側からです。


事前の作業
上糸そうこうの竹を持ち上げ易いように少し太いのに変えています。



上糸そうこうを持ち上げたところ。中筒のブンブガンの上をわたすので、全ての糸を通さず、数本づつまとめています。



モチーフごとに一つ一つ糸そうこうされています。織る前に糸そうこうを椰子の葉脈に移します。




整経はすでに終わっていましたので、織り始めからです。
1. 
モチーフから次のモチーフへ移るところから、スタートです。
経糸には使うモチーフの順番に糸そうこうされていて椰子の葉脈に移し終えているのを1本、手前に引きます。割れている葉脈の先端にソロッグを入れて静かに差し込み、入れ替えます。葉脈は抜きます。(織り手側から写す)



2.  色糸で浮き織り A (左から)
筬 (スラット Surat) を手前からソロッグ側に動かして、ソロッグ(Sorog)を起こし立てます。モチーフの糸だけが上に上がり、開口されたところに左から順に色糸を通していきます。色ごとの浮き糸は右から入れ左手で受け取ります。






織り面は裏になります。織り手側から写す



3.  地糸で平織り (下糸が上)
手前に筬を引きます。
コソコソ (上と下糸を分け合う) をしてから、手前側の下糸そうこう ゴーングデ (Guungade) を左手で上げて、右側からブリダ (Blida) を入れて、強くはたきます。









ブリダを起こし立てて筬をそわせます。開口したスペースに左側からトゥンダ (Tundak) で緯糸を通します。 
<プレティン(Pleting)に地糸を巻き、トウゥンダに入れる>
筬を手前に戻し、ブリダで強くはたきます。





プレティンとトウゥンダ (シャトル )



2回目終了。ほんのわずかな進みです。



先生のお母様の代から30年、使っている機です。