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イカットの島 / バリ島に暮す / 風に吹かれながら

バリ島ウブドの小路は手工芸にあふれています。バリヒンドゥーの信仰に息づく暮らしに触れながら手織りの時を楽しみたい。

Back-strap Loomで織る 6作目 / 経浮織り-A

2016年03月05日 | 腰機 Back tension loom / in Bali / 2016年
腰機( 無機台腰機 / 輪状式原始機 )で6作目を織りました。
経浮織りの続きです。
参考にした色合い




整経
156本 、半分の78周
輪の長さ 120cm
上糸 / 主に黒
下糸 / 茶と白

2目づつ動かすと、斜めの模様になるのを使いました。
下糸が上の状態から。


上糸(黒)が上。下糸ソウコウを中筒に添わせて開口を
作り、刀杼を手前に近づけて、強くはたきます。




浮かせる下糸(茶と白)を持ち上げます。


すくい棒を中筒に添わせ、浮かせた糸もいっしょに
刀杼を手前に動かす。


刀杼を立て、板杼を右側から入れます。


軽く、はたきます。


下糸ソウコウを持ち上げ、刀杼を入れます。
立てて、板杼を左側から入れます。






一往復が終わり、上糸が上になりました。
下糸ソウコウを中筒に添わせて開口を作り、
浮き糸を持ち上げます。2本ずらし、4本を持ち上げます。






上糸が上の開口に下糸の浮き糸が上の状態になります。




同じように続けます。






斜めに浮織りを入れていくだけですが上糸と下糸が
反転する色合いによって、複雑に見えます。

織り上がりました。
浮織りの工程が入るので時間がかかりました。
出来上がりの実寸
織り幅 14~15 cm
長さ 82 cm ( ふさ分4cm含む )


裏側も



Back-strap Loomで織る 5作目 / 経浮織りを試す

2016年03月02日 | 腰機 Back tension loom / in Bali / 2016年
腰機( 無機台腰機 / 輪状式原始機 ) で5作目を織りました。

ブータンの経浮織り、読谷村の花織、
インドネシアのスンバ島の経紋織りなどを
参考にして、経糸の上糸と下糸の色を替え
経浮織りを織ってみました。
経、緯糸ともに同じ太さで太めです。(かぎ針で3~4号)

ブータンの織りで習った経浮織りは地糸の経糸の他に
浮織り部分の経糸をプラスして整経しました。
プラスしないで地糸を浮き模様に使うと、
どういう風になるのか試してみます。

浮織りの部分の上糸と下糸は異なる色にします。
経糸は太く、密度もあるので経糸の浮きが
目立つと思っていました。
読谷村の花織のように浮かせる経糸をすくい、
地糸を通します。
開口と閉口の二通りで下糸が上の時に
緯糸の上に経に浮きを作ってみました。
間に1本入ることで模様が空き、イメージ通り
ではありませんでした。


裏側は緯糸が緯にわたります。



その後、動画をみていると、Inkle weaving という
ひも状の織りが参考になりました。
経糸の下になる糸を持ち上げて上になる経糸と
同じ開口で織っていました。
上糸と下糸の色を替えて織ると2色の縞ですが、
片方の色を浮かせて模様にしています。

この方法で試してみました。
通常の平織り。上糸が上で板杼を右側から入れたところ。


下糸が上。板杼を左側から入れたところ。平織り一往復。


上糸が上。真ん中の緑色を浮織りします。
すくい棒で下糸の緑色をすくい、上糸が
上と同じ開口にいれる。






板杼を右側から入れたところ。



下糸が上。
板杼を左側から入れたところ。
経糸の緑が2段分、浮きました。


上糸が上で3段の浮織りが終わります。


経糸4本の浮織り


ジグザグ模様


菱形


2本づつ、ずらすと重なりが伸びました。


織り上がりました。


裏側は緯糸が緯にわたります。
読谷村の花織と同じでした。


読谷村の花織の表側


裏側の緯糸は緯にわたります。


ブータンの経浮織りの表側


裏側。浮織り部分の糸は経にわたります。


インドネシア、スンバ島の経紋織り。
経糸は細く1本、緯地糸は5本どりで
経浮糸は太い糸で1本どりです。


浮糸は黄色です。オレンジ、グリーンは織り上げてから、
色を付けていました。
調べる為に、近くのお土産屋さんで購入しましたが
安く、簡単に織っている物でした。


   * 後記  Pahikung パヒクン という織物で、
        織り上がった後に部分的に染色
        する技法でした。
        織り幅 15cm、長さ 100cm
        RP.150,000 ( 約1500円 ) 

上が表側、下が裏側です。
浮織り部分の糸は経にわたります。
浮織りの部分だけ、経糸の整経をプラス
するのだと思います。






Back-strap Loomで織る 4作目 / 黒と白のストライプ

2016年02月29日 | 腰機 Back tension loom / in Bali / 2016年
腰機(無機台腰機 / 輪状式原始機 )で4作目を織りました。

整経
120本(1cm=約12本 ) 、半分の60周
輪の長さ 120cm
上糸と下糸の2本どり
両端の細いストライプのみ、上糸 / 黒、下糸 / 白ですが
あとのストライプは同色にしました。
整経が終わりました。今回も幅出しコイルを入れました。


織りの途中
幅出しコイルが近づいてきて、開口が狭くなりました。
転がしながら奥に移します。
コイルがある事で糸の乱れが整い、経糸の張りが一定に
なります。








織り上がりました。
出来上がりの実寸
織り幅 11cm
長さ  95cm ( ふさ分4cm含む )
織り幅が揃うようになりました。





デンパサールに行ったついでに残り少なくなった
コットンの糸を買ってきました。
こちらは布も同じですがはっきりとした鮮やかな
色合いがほとんどです。
普段、鮮やかな色は余り使わないのですが、色の組み
合わせの面白さを楽しむよう、12色を2個づつ買いました。
全部で RP.150,000 ( 約1500円 )でした。

Back-strap Loom ( 無機台腰機 ) で織る 3作目 / ストライプ

2016年02月21日 | 腰機 Back tension loom / in Bali / 2016年
腰機( 輪状式原始機 )で3作目を織りました。
整経の方法と織り方は前にも書きましたので、
その後、気づいた事など書き留めました。

上糸と下糸を同じ色で整経し、たて縞の
ストライプを強調してみました。
イメージをつかむために、紙に巻いてみました。


2本同時に整経しますが、上糸は上を、下糸は下を
通すようにします。


タイ北部のカレン族の整経の様子を動画でみて
いると、手前コイルを上糸の中筒の先にも作っています。
織り両端にコイルがある事で織り幅が
少しは一定になるのか、試してみました。
奥から
手前コイル、下糸ソウコウ、
上糸中筒、幅出しコイル ( 勝手にネーミング )




織りの途中
1. 織り幅が余りズレない事と、張りが一定になる
  ように思えます。糸の乱れが中筒を通る前に
  整うので筬のようでもあります。


2. 最後には手前コイルと幅出しコイルが近きます。



整経が終わり、機に移します。
中筒を先に通して抜けないように両端を結んでおきます。


織り始め
手前コイルには色糸を替えた結び目があるので、
紙をはさみ、ふさ分をとってから織りました。


織り始めてから右側が左側より、詰まってきました。
整経の左右の丸棒が傾いていて、輪の右側が
縮んでいました。
途中で止めて、斜めの板をはさみ、調整しましたが
織る時に多少、斜めにテンションをかけました。


機を離れる時の様子です。


織り上がりました。
出来上がりの実寸
織り幅 10~11cm
長さ  93cm(ふさ分4cm含む )


課題
〇 織り始めは膨らみ、少しづつ、狭まっていき、
  一定しません。



整経から機にかけるまで2時間ほど。
腰あてをあて引っ張り、準備するのは下糸ソウ
コウだけです。直ぐに織り始める事が出来、
長さ100cmで約2日ほどで織り上がります。
平織りだけですが、道具もシンプルで、身体を
使って織る腰機は単純でとても楽しめます。

腰あてのベルトが少し細いようで、腰に圧が
かかり左足が辛くなってきました。
ひものかけ方を考えてみました。
右側が今までの方法。


広い面で当たるように棒を入れ、今回のストライプの
織りを使って試してみます。





Back-strap Loom ( 無機台腰機 / 輪状式原始機 ) で織る 2作目

2016年02月18日 | 腰機 Back tension loom / in Bali / 2016年
4色を使って織ってみました。

整経
96本(1cm=約12本 )
輪の長さ 120cm
上糸 / 紫、下糸 / 緑、
中のボーダーライン上糸 / 黒、下糸 / 茶
色は手前コイルで替えます。




真ん中は上糸と下糸の色を逆転しています。
反対側から写しています。




整経後、機に移します。中筒が抜けないように
気をつけます。


緯糸は経糸の一色を使いました。


下糸ソウコウを作る前に綾をみて間違いをチェックします。


下糸ソウコウを作ります。


平織りの織り方
上糸から。中筒との空間に刀杼を差し込みます。


刀杼を手前に引き寄せて綾をとり、はたきます。




刀杼を立てて、板杼を右側から入れます。




次は下糸。中筒の下側を刀杼で押さえて、下糸を
出し易くします。手前に綾が出ます。


下糸ソウコウを持ち上げます。


持ち上げた空間に刀杼を差し込み、はたきます。


刀杼を立てて、板杼を左側から入れます。


下糸ソウコウと中筒を添わせて、前後に動かして
上糸を上に出します。中筒との空間に刀杼を差し込み、
はたきます。刀杼を立てて、右側から板杼を入れます。
平織りの一往復です。




織り始めが近づき、下糸ソウコウの開口が難しくなりました。
織りを終えました。


輪の織りです。織れない部分は約20cmでした。



〇 両端の耳では折り返す時に引っ張るように
  してみました。少しは揃うようになりました。

〇 チマキ( 布巻具 )に巻く前に織り始めの端を
  ヘムステッチでかがります。


〇 緯糸開口時に浮き糸を入れ模様を入れました。
1. 開口して地糸を入れ、刀杼で軽くはたきます。






2. 刀杼を立てたまま、すくい棒で模様をすくいます。


すくい棒を立て、2本どりの色糸を通します。




次の地糸の開口をして、刀杼を入れて、はたきます。




1と2の繰り返しです。


織り上がりました。
真ん中の色を逆転させてみましたが、ズレて織れるので
余り変わりませんでした。
上糸と下糸を違えることで間違いが見つけ易く、
また整経時に色合いなど決められ、すぐに織れる
手軽さが楽しいです。

糸はデンパサールで購入した編み糸を
使いました。
出来上がりの実寸
織り幅8cm、長さ96cm ( ふさ4cm含む )




表側


裏側


ソンケット織りは閉口して、色糸を通すので
裏側に糸がわたります。
( 以前、おりひめ手織機で織ったソンケット )
表側


裏側