日日不穏日記gooブログ版

消費者の味方は誰なのか(妄言多謝)

 火曜日に書いた「消費者団体・非営利団体の発信する情報」について自分がどう考えているか書いてみよう。こうした団体の情報が高く評価されるとすれば、利益至上の企業とは違った消費者の立場から情報を発信していると見られているからに違いない。食の安全を大きく脅かした環境ホルモン問題が起きた時、市民団体は「カップめんは環境ホルモン」と言うキャンペーンを張り、業界団体のスチレン工業会が新聞の1ページを使って反論の意見広告を出すという騒ぎにまで発展した。なぜスチレンだったのか?と言えば若者が食べ、世論を喚起するためにはカップめんがいいからターゲットにしたと当の食品と暮らしの安全基金が証言しているように、始めから即席めん業界を「狙い撃ち」にしたわけで、「公平性」より「運動」による特定の業界を叩く“意図”が優先されたわけだ。それから6年、スチレンは環境ホルモンのリストからはずされ、環境省の環境ホルモン政策は今転換の只中にあるわけだけれども、環境ホルモンとしての因果関係が強く示唆されたのはDDTやPCBなど身体への残留性が高く、以前から有害性が摘されていた物質なのだが、当時、報道では(環境ホルモンとの)因果関係が不明なノニルフェノールやビスフェノールA、そしてスチレンという日常生活で広く使われている物質ばかりが取り上げられて合成洗剤、プラスティック容器、缶詰、カップめん容器などが“人類滅亡”をもたらすような針小棒大な報道が洪水のように押し寄せて消費者はパニックになったのだ。適切な情報を消費者利益のために提供する・・・そうした役割を果たすどころか、より混乱を拡大させ、不安を煽ったのはこうした団体ではなかったか。確かに行政だって恣意的な動きはする、大手メーカーも無縁ではないだろう。だからと言って“消費者の味方”と見られている団体だって必ずしも正確で適切な情報提供をしているとは限らない。そもそも自分たちの政策や商品をどこまで理解しているか?と言えば怪しいものだ。まずそれを知り、外の検証に耐えるまで理解し、情報発信する。その媒体にこのサイトがなればいいな、というのが大きな目標。その道ははるか遠く、そして細い。

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