ひーさんの散歩道

道には、様々な歴史や文化が息づいている。
歴史に触れ風景に感動し忘れていた何かを探したい。

巽門と大手門/仙台城

2010年07月16日 20時23分53秒 | 仙台藩と伊達家のお話し
市史通信に巽門の話があったので今回pickupしてみました。

仙台城の顔であった大手門は、昭和20年(1945)の空襲で失われてしまいました。
このブログでも何度か紹介しています。

国宝でもありましたが惜しいことをしました。



※上の写真は仙台城大手門ですが、この飾りは初代善蔵さんが手掛けた飾り金具です。
善蔵って誰だ!?ってことになりますが、今の(株)タゼンさんの初代ですね。
実は、この初代の善蔵さんは、 「御飾職」=今で言う彫金工として、華やかな桃山文化の時 代に大阪で活躍しており、政宗公が連れて来たというわけです。
仙台の方なら、知っている会社ではないでしょうか。

ところで今回の巽門(たつみもん)ですが、かつての東丸(三の丸)の南端に建っており。
二階建てで、幅13.6m、高さ11.0m規模は大手門の3分の2程度だったそうです。
しかし、この門が残っていたことを知る人は多くはなかったことでしょう。
いつ作られたものかはわかっていません。
また、失った時のこともわからず一説には、アメリカ軍が取り壊した?とも言われていますが、発掘の時に礎石附近から焼けた土が見つかっており、やはり大手門と同じく消失ではないかと思われます。

当時の巽門です。


下の仙台城下絵図は、寛文4年(1664)です。


大手門に戻りますが、大手門があった場所について、不自然な感がぬぐえないとしてます。
大手門の西側に広がる二の丸は二代藩主忠宗の時期に作られています。
そうすると、最初の築城期の大手門の場所は場外になってしまうのです。

築城当時の仙台城の大手筋は巽門から入る道筋だったという説が有力になっています。
上記の絵図を見てもわかるように、城外から巽門を入って清水門、沢門(さわのもん)へと登る道は複雑に折れ曲がり、守る側にとっては非常に都合が良い構造であるごとがわかります。

築城の時代背景を考えると、関ヶ原が終わって間もないこと。
西軍側の上杉氏はまだ徳川氏に降伏しておらず、伊達軍と小競り合いを繰り返していた。
上杉氏との全面対決もありえる情勢だったのです。

つまり、この大手門は、城の拡張に伴い、大手筋が付け替えられた時に新築されたものと考えれば疑問も解消するとしています。

現在の巽門から清水門にかけては、明治時代の整備で変ってしまいましたが想像するのは楽しいものです。

現在の巽門跡です。




この階段の先には道がありません。 変った様子が伺えますね。








改めて仙台城・・・城は無いけど昔の地図を見ながら歩くのも悪くないですよ。

コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 仙台藩御用酒 | トップ | 感心しました。 »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お晩です (あーさん)
2010-07-16 22:48:19
おっ  仙台城のトマソン発見!

外したかな?
返信する
Unknown (ほでなすいっく)
2010-07-16 22:59:10
大手門見たかったです
残ってたらねぇ

タゼンって名前は知ってるけど
なんの会社でしたっけ??
返信する
あーさんへ (ひー)
2010-07-16 23:20:48
そう言えば、トマソン・・・
探しに行かないと。
返信する
いっくさんへ (ひー)
2010-07-16 23:29:10
タゼン・・・流し台とか・・風呂釜とか、今は住宅関係ならなんでもかな?
返信する
江戸時代に片倉君に案内して欲しかったな (クロンシュタット)
2010-07-17 04:46:13
先日、母校の同窓会公認?の「卒業生名簿」作成の案内が届きました。要は「買ってくれ!」と。
その中で、「所在不明なため、友人等で住所をご存知でしたらお知らせください」リストがありまして。
リストの中に、同級生だった遠藤君(元エンドーチェーン)や片倉君(ご先祖は上の地図の大橋のたもとに住んでいた)の名がありました。
あの2人こそ、逃げも隠れも出来ない奴らなのに、所在不明って???
なんだか、ちょっとばかし怪しい「卒業生名簿」なので、わしは買わんぞ!

返信する
クロさんへ (ひー)
2010-07-17 10:13:57
同窓会名簿・・・
万円とかするのでは?
最近は、個人情報なんたらで記載を断る人も居ますからね。
でもこの時代に名簿は、悪用されそう・・・
以前仙台市内に名簿買います! の看板がありました。
現在は、教職員名簿も販売を中止しています。
営業マンには、欠かせない一品ですね。
返信する
タゼン3代 (ぐずら)
2010-07-17 10:32:49
タゼンの先代(17代目)はケッコウ強烈なジイサンで、最近まで元気にあちこち顔を出してた仙台の有名人でした・・・
今の社長(18代目)は印象薄いけど、その息子(19代目)は大学中退して銅器職人に先祖返り・・・
柳町の本店に銅器のギャラリー出してもらってるらしいよ。
返信する
ぐずらさんへ (ひー)
2010-07-17 20:21:32
その爺さん、昔々、お客様の一人・・確か海外旅行は100回以上行っていたかも?
返信する
Unknown (はー)
2010-07-17 21:26:03
仙台城・・・お城がないので
よりロマンを感じますね・・・
どのような樹木が多いのでしょう
紅葉 美しいのでしょうね 
返信する
はーさんへ (ひー)
2010-07-17 21:45:36
この辺は紅葉しますね。
でも山は、どちらかと言えば、黒松や杉が多いのかも?
でもこの青葉山には、大きく見れば沢山の植物があります。
何せ植物園がありますから。
返信する

コメントを投稿

仙台藩と伊達家のお話し」カテゴリの最新記事