2001年に公開された映画、『アヴァロン』を観ました☆
監督は押井守。主演マウゴジャータ・フォレムニャック。
近未来を舞台にした実写とデジタル映像を織り交ぜた新感覚SF映画です♪
押井守監督といえば、全米ビルボード1位を獲得したアニメ『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(原作は士郎正宗)の監督さん。その前にもTVなどで活躍していて、その頃から好きな監督さんでした♪
オールポーランドロケ。出演者もポーランドの有名俳優さんばかりで、ポーランド語(字幕あり)で物語が進むため、ポーランド製の映画のようですが、れっきとした日本製の映画です。
ストーリーはいまいち時間切れ(それとも予算切れ?)のような感じでしたが、映像は面白い!
ポーランド国軍の全面協力のもと、本物の戦車や武器が登場。そこにデジタル処理で様々な異空間が演出され、SFファンとしてはたまりません!
「アヴァロン」とは美しいリンゴのなる楽園を意味し、「アーサー王伝説」などにも登場する伝説の島。アーサー王が傷ついた時、9人の女神があらわれ、舟によって運び去り、今もその遺体が眠るとされています。
その「アヴァロン」と名付けられた仮想現実ゲームに熱中する未来の若者たち。彼らは脳を機械につながれることで、現実とまったく変わらない仮想空間「アヴァロン」で、戦士や盗賊、司教などといった様々な職業(クラス)に就き、敵を倒すことでレベルアップすることに夢中になります。
時に仲間とパーティを組んで戦車や戦闘ヘリと戦ったり、たった一人で難易度の高いステージに挑戦したり。「アヴァロン」の中で死んでしまうと、経験値は入らないけれど、現実に死んでしまうわけではなくて、リセットされてゲーム終了となるだけ。
現実世界と仮想世界の区別がつかなくなる演出は、押井監督の他の作品でも扱われているけれど、実写を使ってこんな演出もできるんだぁ、と感心してしまいました。
同じ映像の使いまわしを効果的に使っていて、演出の技法としてもなかなか興味深いです。
押井監督の好きな犬もやっぱり登場しますし☆
ゲームから戻れなくなった未帰還者。
「アヴァロン」を作ったとされる”九姉妹”
”ゴースト”と呼ばれる少女に、隠されたもう一つの「アヴァロン」。
実験的と言ったら怒られるかも知れないけれど、一つの完成された映画というより、デジタルと実写でいままでになかった映像をどこまで表現しているかってことに重点を置いて観ると楽しいかもしれません。
ま、押井監督ファンには毎度のことなんですけど☆
トム・クルーズが出た『宇宙戦争』みたいな大衆娯楽SF映画もいいかも知れませんが、私はこういう個人の趣味で作った映画の方が好きです。
三本に一本くらいは☆