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上善如水

ホークの観察日記

『蜩の記』読みました。

2012-01-27 21:58:57 | 日記・エッセイ・コラム

 今日は一日雪降りでした。

 ボタ雪って久しぶり。

 帰りにスーパーに寄ったら「鬼まんじゅう」が売っていたので、衝動買いしてしまいました。

 私の前にいた主婦の方が、みたらし団子やまんじゅうなどを大量に買い込み、しばらく待たされたので、お店のおじさんが気を使ってきなこ餅をサービスしてくれました♪

 こういうの嬉しい☆

 ついでに本屋さんにも寄って来ました。

 先日発表された芥川賞、直木賞の受賞作がさっそく並べられていて、買い求めるお客さんもけっこういました。

 読んだのは第146回直木賞を受賞した、葉室麟さんの、

『蜩の記』(祥伝社)

蜩ノ記 蜩ノ記
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2011-10-26

 時代小説ですが、不覚にも2回ほど感きわまって泣きそうになりました。
 よかった~

「蜩(ひぐらし)」とはセミの一種。「カナカナカナ」と鳴き、このセミが鳴き出すと夏も終わりを迎えます。

 舞台は九州。城内で不本意ながら刃傷沙汰を起こした青年、檀野庄三郎(だんのしょうざぶろう)は、その罪を減じるかわりに、山奥の小さな村に幽閉中の元郡奉行(こおりぶぎょう)、戸田秋谷(とだしゅうこく)の元へ送られます。
 この秋谷は七年前、とある罪を犯して切腹を命じられているのですが、家譜編纂という藩の歴史を編纂する仕事をまかされ、十年の猶予を与えられていました。
 つまり、あと三年経ったら、秋谷は切腹しなければならないのです!

 庄三郎の役目は表向きは秋谷の家譜編纂を助けるというものですが、実際は秋谷を監視し、その仕事内容を確かめ、万一逃走の気配があれば切り捨てるというもの。それも、妻や子供もろとも…

 幽閉中の寒村で、慎ましく暮らすこの秋谷の家族がいいんです!

 夫を信頼し子供らを愛する秋谷の妻。
 病弱な母を助ける娘の薫。
 その弟で村の子供と遊んだりもしている長男郁太郎。

 切腹の日が一日一日近づいているにもかかわらず、淡々と資料をめくり、家譜編纂にいそしむ秋谷。
 まだ幼さの残る郁太郎の言動に笑いあう母と娘。

 村の百姓たちも秋谷を頼って相談に訪れます。
 質素な食事。家族の団欒。人々との触れ合い。
 その人柄に触れた庄三郎は、しだいに秋谷という生き方に惹かれていきます。

 七年前の事件の真相。
 隠された秘密。
 農民たちの不穏な動き。

 家譜編纂を行う秋谷と藩の秘密を結びつけるやり方は、ちょっと強引な気もしましたが、とにかく人間がすごく生き生きと描かれていました!

 この秋谷という人の生き方には共感できる部分がたくさんあって、三年後の切腹という事実があっても、何とかハッピーエンドを願ってしまう…

 しかも後半、意外な人物の意外な行動で、意外な展開をみせるんです!(これじゃさっぱり訳が分かりませんね)

 ハァ、感情をゆさぶられすぎて疲れてしまった…

 水戸黄門や暴れん坊将軍(すごいタイトルだな…)に慣れてしまっていて、バッタバッタ人が切られる時代劇くらいしか知らない私には、百姓一人の命をしっかりと見つめ、”人間”を描いた葉室麟さんのこの「蜩の記」は衝撃でした。

 考えてみたら、すごく当たり前なんですよね。

 我々が「世の中の仕組み」と考えているものは、後の世では変わるかも知れない。そのために、かつて何があったのかを書き残すのだ…

 いい読書ができました☆

 


今週の立ち読み『シェルブリット』と『戸村飯店青春100連発』

2012-01-21 19:11:24 | 日記・エッセイ・コラム
 立ち読みして来ました♪

シェルブリット I ADEN ARABIE (角川文庫) シェルブリット I ADEN ARABIE (角川文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2011-12-22

シェルブリット II ABRAXAS (角川文庫) シェルブリット II ABRAXAS (角川文庫)
価格:¥ 660(税込)
発売日:2011-12-22

 

  幾原邦彦・永野護、著
『シェルブリット』Ⅰ・Ⅱ(角川文庫)

 幾原邦彦さんはアニメ「少女革命ウテナ」や「輪るピングドラム」などアングラ演劇を彷彿とさせる作品で知られるアニメ監督。(どちらも面白かった♪)
 永野護さんは今はマンガ家? デザイナー? いろいろやっているクリエイターで、声優川村万梨阿の旦那さん。

 何年か前に書かれた本ですが、今年2012年春にアニメ映画「ゴティックメード 花の詩女」(監督・脚本、永野護。主役・主題歌、川村万梨阿。制作、角川書店)が公開されるということで、それに合わせて今回文庫化されました。

 遙かな未来、人類は3種類にその進化を遂げていた…
というSF物で、宇宙船やロボットが出て来て戦ったりします。でもいくら進化したからって人類が宇宙船になっちゃうって設定はどうなの?
 人格を持った宇宙船というと、アン・マキャフリーの『歌う船』があるけれど、あちらはそれなりに説得力があるし…
ていうか、永野さん、「ファイブスター物語」の続き描いてよ。

 もう一冊は、まったく毛色の違う作品。
 笑いを織り交ぜながら、あったかい気持ちにさせてくれる、瀬尾まいこさんの、

  
戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)
価格:¥ 620(税込)
発売日:2012-01-04 

 

『戸村飯店青春100連発』(文春文庫)

 青春100連発!! って(笑)
 大阪と東京が舞台ですが、「吉本新喜劇」とか、声優と小説家の専門学校とか、すごく共感できる♪

 登場する人物がみんないい人で、でも不器用だったり、うまくいかないことがあったり、親や、兄弟や、恋人や、同級生のことを思いながら、それがなかなかうまく表現できなかったり、進路や恋愛、将来のことで悩んだり相談したり、それが全然解決しなかったりします(苦笑)

 だって大阪の下町のおじさんおばさん、気持ちはありがたいけど、応援がちょっとズレてるし(笑)
 私は妹しかいませんが、男同士の兄弟っていいなぁ、なんて読んで思いました。

 大阪の下町で育った中華料理店の息子たちが主人公なんですが、まったく違う性格にも関わらず、ちゃんと愛されて育ったのが読んでいてわかってしまうのがいい♪
 兄貴に憧れる弟の同級生の女の子とか、ピアノの上手な北島君とか、脇を固めるキャラクターもいい♪

 あと、料理のシーンがけっこうあるので、お腹が空きました☆

 ちなみに私は掛布のいない阪神を想像できる年代です!
「吉本新喜劇」もよく見てたなぁ。


 あ~、面白かった。

 誰もが、気づくか気づかないかは別にして、みんなに支えられて生きているんですよね。

 いい読書ができました。

 


『短歌ください』

2012-01-12 22:29:34 | 日記・エッセイ・コラム

 今日はケーキの日♪

2012112  

 苺のショートケーキなんて久しぶり。見た目以上に「これ何個入ってるの?」と思うくらい苺の割合が多いので、わりとカロリー低いかな(苦笑)

 ケーキというより「苺を食べた~」って感じ。

 さあ、また一年頑張ろう!!

 帰りに本屋で立ち読みもして来ました。

 雑誌「ダ・ヴィンチ」の短歌投稿コーナーをまとめた本。

 

 穂村弘さんの、『短歌ください』(メディアファクトリー)

短歌ください (ダ・ヴィンチブックス) 短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2011-03-18

 

 とっても身近で(わかるわかる!)と思える歌、(女性ってコワイ!)と思ってしまう歌(苦笑)、自分の思いも付かない発想の歌などがありとても楽しかった♪
 穂村弘さんの講評もいい。

 

 

「ほんとうは誰も愛していないのよ」ペコちゃんの目で舐めとるフォーク

             ―ゆず―

 

 

コワ~(苦笑)


鞍馬サンドに行って来ました

2012-01-04 11:41:09 | 日記・エッセイ・コラム

 そろそろお節料理にも飽きる頃。

 3日はサンドウィッチ専門店「鞍馬サンド」さんに行って来ました。

 珍しいメニューがあるということで、TVでも取り上げられたことがあるんですよ♪

 お目当ては「納豆+コーヒーゼリー」サンド!!(笑)

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 納豆のネバネバは健在ですが、ホイップクリーム入りなのでデザートみたいな感じで食べられます!

 納豆とクリームが合うなんて不思議☆

 珍しい物好きな人はお試しを!

 その他、ちゃんとした(苦笑)サンドウィッチもたくさんあって、私は「えびカツ」サンドと、「チキン」サンドを買って来ました。

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 サンドウィッチにはそれぞれ「鞍馬」だとか「弁慶」だとか、和風の名前が付けられています。持ち帰りだけじゃなくて、お店でも食べることができるみたいです。

 そしてもう一軒。

 こちらもTVで取り上げられたことのあるパン屋さん。

 「ドミニク・ドゥーセ」のクロワッサン!!

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 フランス人のドミニクさんのお店。バターの風味とサクサクの食感がたまらなくて、近くに行った時は必ず買うようにしています。ついでに生チョコカヌレとアップルパイも買って来ました♪

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 お正月は食べてばっかりです(笑)

 あとは友達家族とカラオケに行ったり、小学生とwiiで遊んだりして来ました。

 子供の体力とテンションの高さにはついていけない…(苦笑)

 コタツでゴロゴロしながら読んでいるのは、高柳佐知子さんの『夢みる頃をすぎても』(河出書房新社)

夢みる頃をすぎても (らんぷの本) 夢みる頃をすぎても (らんぷの本)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2011-07-21

 児童文学や「赤毛のアン」、「ツバメ号とアマゾン号」といった物語に登場する人物や風景、お菓子や食糧庫などがやわらかい絵柄で描かれていて、見ているだけで幸せな気分になれる本です♪

 心も胃袋もしっかり充電して、明日から頑張るゾ!