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上善如水

ホークの観察日記

モンスターファミリー

2017-08-14 08:48:01 | 悩み

何にでも「モンスター」とつけることには賛成できませんが、利用者さんのご家族とのトラブル、ありますね〜

事務所で怒声が飛び交う、そんなことも時にはあります。

介護保険の理解不足ということもありますが、出来ないサービスを要求されたり、必要な出費を拒否されたり、中には金銭を要求したりするケースも。

 

もう何年も入所している利用者さん。

今はほぼ寝たきりで食事も排泄も全介助。

毎週のように通って来ては、ずっとお世話をしていた娘さんは、母親が高齢で入所中も入退院をくり返し、病院でも「もう病気を”治す”という段階ではない」と宣言され、施設側と何度も話し合ってこられたので、ある程度覚悟も決めていらっしゃいました。

そんな利用者さんの体調が悪くなり、もう病院に行っても治療は期待できない、長時間の検査や通院はそれだけで本人の体の負担になる、ということで病院には行かないということに娘さんとの話し合いで決まりました。

そんな状況を親族に連絡されたらしく、入所以来初めて「息子さん」という方がみえたのですが・・・

 

いつからこんな状態なんだ!?

こんな状態なのに病院に行かない!?

ここはいったいどうなっているんだ!?

 

と大変なご立腹。

看護師がこれまでの経緯を説明したらしいのですが、怒りは治まらず、その日の内に病院に行くことに。

もちろん、利用者さまだけを行かせるわけにはいかないので、車を出し、運転手と看護師が付き添い。

炎天下に長時間外出する(体調の悪い)利用者さんも大変ですが、残された施設も、急に看護師さんと職員一人がいなくなるとどうなるか。

 

まぁ、人員的にキツイですね。

影響は全職員、利用者さんにも多少は出てしまいますからね。

もっともここ最近は人手不足のせいで慣れっこといえば慣れっこなんですが。

 

それでも利用者さんの体調が良くなればそれはそれでよかったのですが・・

具体的な結果は書けませんが、おおむね加齢による老衰というこれまでの診断と同じでした。入院も不可。

それでも納得できない息子さんは、別の病院に連れて行くと主張。

後日、そこで入院手続きをされたようでした。

 

入院当日。

もう何年も入所されていた利用者さんを見送る介護職員の心境は複雑でした。(息子さんは来られませんでした)

体調が良くなったら戻ってくるのでベッドは空けておくようにと息子さんはおっしゃったそうですが、施設側がどんな回答をしたのか。

一応3ヶ月は確保しておけるはずですが・・・

 

人間だから、気に食わない事も許せないこともあるでしょう。

介護員も看護師も完璧ではありません。

でもね、「こんな状態」に突然なったわけではないんですよ。

それはずっと通って来られていた娘さんが一番よくわかっていらっしゃると思います。

生前にできることはしておきたい、少しでも延命できるなら病院で治療を。

そんな考えがあるのかも知れませんが、病院も万能ではありません。

きっと入所された当時のお母様と、現在のお母様の状態のあまりの違いにビックリされたのかも知れません。

できることなら、「こんな状態」になる前に、もう少し様子を見に来て欲しかった。

そして今後の事について、娘さんと一緒に話し合いに参加して欲しかった。

 

一番優先して欲しいことは、自分の気持ちではなく利用者さま本人にとって何が最善かということ。

当事者になっちゃうと、気持ちの整理がつかず、難しいこともわかります。

 

介護って、施設に入れたらおしまい。

もう全部おまかせってわけじゃないんですよ。

介護する人、介護される人、それだけじゃなくて、介護しているご家族、介護には直接関係していないご家族。行政。医療。

みんなひっくるめて考えていかないと、成り立たないんですよね。

 

 

 

 

 


口から食べられなくなったらどうしますか?

2017-08-09 09:27:00 | 悩み

食べることは生きることの基本。

老衰の過程で食べる量が減り、全身が弱るのは自然なこと。

海外では、高齢あるいは、がんなどで終末期を迎えたら、口から食べられなくなるのは当たり前で、胃ろうや点滴などの人工栄養で延命を図ることは非倫理的、逆にそんなことをするのは老人虐待という考え方さえあるそうです。

日本では少しでも、一秒でも長く長生きすることが患者本人にとって「よいこと」と考える人が多いため、ひと言も話せない、自分で体を動かせない、自分の意思を表現できない、いわゆる寝た切りになっても「胃ろう」で命をつないでいる人がたくさんいます。

でもご家族の立場だったら、「胃ろう」にしなければやがて死んでしまうことはわかっている。

ある意味「死亡宣告」の選択を強いられるわけです。

「生」と「死」についてのとらえ方が問われる、これはつらい選択だと思います。

 

でもね、そんな「胃ろう」の利用者さんをたくさん見ている介護員の中には「自分は胃ろうはイヤ」て人、けっこういるんですよ。

 

うちの施設でも「胃ろう」の利用者さんが何人かいらっしゃいます。

体調が悪くなり入院となったある利用者さま。

その方は高齢なこともあり、痰のからみや足のむくみなどがひどく、もう医療ではできることがない、これ以上の延命は本人の苦しみが続くだけ。ということで、胃ろうでの栄養摂取をあきらめ、ほんの少しの水分を入れるだけにすることにご家族が同意されたようでした。

・・・つまり、自然に弱っていきやがて死を迎えることを選択されました。

 

退院され、残された時間、私たちがお世話することになったのですが、それまで、ご家族が毎週のように面会に来られ、献身的に体をさすっている姿を見ていただけに、退院後付き添ってみえるご家族に、どう言葉をかけたらいいのか、言葉に詰まってしまったのをおぼえています。

その利用者さんは一週間ほどで亡くなられました。

本当にごくろうさまでした。

 

毎月のように亡くなる方を見送ってはいますが、悲しみよりも、ごくろうさま、よくがんばったね、ありがとね、という気持ちが大きいです。

ご本人にも、ご家族にとっても。

 

 

食べることって、本当に大切ですよね。

私なんか食べる事の楽しみだけで生きているようなところがあるので、食べれなくなってしまったらどうなることやら。

自分の意思がしっかりしているうちに、老後「胃ろうはやりません」「延命処置も必要ありません」て家族が困らないように何かに残しておいた方がいいのかな。

 

 

 

 

 



募集かけても人が来ない

2017-08-04 08:30:37 | 悩み

うがぁ〜

先月だけで職員さんが2人辞めてシフトむちゃくちゃ。

夜勤専属じゃないのに中一日で連続夜勤て何なの?

事務所もケアマネも夏休みて何なの?

利用者さん亡くなって3日も経たずに新規入所者入れたはいいけど、アセスメント全然違ってて、現場に丸投げって何なの?

職場に救急車到着して「利用者さん急変した!?」て慌てたら、倒れたの職員の方で、過労が原因って何なの?

それでも「人員不足だけどみんなで頑張って乗り越えましょう」って精神論しかいわない上司って何なの?

 

ハア、ハア・・・・

 

いやね、体壊した職員さんにはゆっくり休んで欲しいし、どんなに募集かけても人が集まらなくて、でも給料上げる権限なんかなくて苦労している人事の人の心中もわかるし、人員補充されない中で自分の休み削ってヘルプに入っているけど限界がある主任さんの気持ちもわかりますよ。

職員不足しているんだから利用者さん入れなきゃいいのに、ベッドの稼働率ばっかり気にしている経営者に毎日プレッシャーかけられてる生活相談員さんにも同情します。

 

いっそスウェーデンみたいに介護職員を公務員的な扱いにしてくれないと、もう人が集まらないんじゃないかな?


人員不足て書いていますが、国などが定める常勤換算の人員基準はギリギリ満たしています。

でも、この常勤換算が曲者なんですよね。

職員と利用者さんを1:3とする人員基準の場合、常時1:3である必要はなくって、昼間たくさんの職員が働いていれば、夜勤帯は1:25でもOK

有給休暇で休んでいる人も常勤換算には含まれるので、実際にはもう職場には来なくて有給消化しているだけの人の分も、現場では人員として数えられちゃう。

マンパワーが頼りの介護の現場で、介護員さんが一人いないってことが他の介護員さんにとってどれほどの負担になるのか、利用者さんにとってどれほど不便なのか、制度を作った人はもうちょっと考えて欲しかった。

もうね、認知症や病気と戦っているんじゃなくて、介護保険制度というか、この国の福祉政策全般と戦っている感じです。

いや、戦っているっていうか、どこまで耐えられるか人間の限界に挑戦? て感じ。

これはゲームに例えると限りなく無理ゲーに近い。

中ボスが経営者でしょ、イベントボスが看護師だったり相談員だったり栄養士だったり利用者家族だったり。仲間のはずの介護員だって攻撃してきますからね。

守るはずの利用者さんからも攻撃されますが、これには反撃不可。

加えて少ない休みと給料の中での健康管理、モチベーションの維持。睡魔、夜勤明けの食欲との戦い。

武器である知識や技術はどんどん新しい物を仕入れないといけないのに、毎年のようにコロコロ変わる福祉政策に制度見直し、介護報酬の引き下げ、高齢者の増加、3年に1度の介護保険の改正。

 

嫌なら辞めれば?

て声が聞こえてきそうですが、まぁ、実際そういう理由で辞めていく人もたくさんいますが、この仕事好きだから続けたい、もっと働いていたい・・・でも続けられない・・て人を何人も見ていますからね。

本当は「この仕事好き」て人に長く働いて欲しいんです。

その人自身も健康で、ちゃんと生活できていけるだけの報酬を受け取って。

それができない現状が残念なんです。

ハァ・・

 

利用者さんが立て続けに亡くなったり、大好きな同僚が次々と辞めてしまったりで、今月は波乱の幕開け。

自分も倒れないように、しっかり夏バテ対策しないと。

 


仕事ができる介護士

2017-04-07 23:06:13 | 悩み

介護の世界では、仕事が早い=仕事ができる てわけじゃない。

他の職員さんの仕事を増やさない=できる介護士 てわけじゃない。

でも多いんですよね。

利用者さん第一じゃなくて、同僚の職員さんにいかに迷惑がられないかを気にしちゃう人(自分を含めてですが)

オムツをはいた方が楽=尿漏れが減る=職員の仕事が減る=利用者さんも何度も着替えなくていい

でもそれ、本当に利用者さんが望んでいること?

 

利用者さんの介護度にもよりますが、排尿パターンや尿量を観察して、いままでオムツをはいていた人をトイレ誘導にしようとすると、必ずこう言われます。

「オムツをはずしたら尿漏れが増える」「着替えの手間が増える」「そんな時間はない」「なぜ今までやってきたことをわざわざ変えなくてはいけないの」

人手が足りない。

次の業務、例えばお風呂だとか食事の準備に間に合わない。

多くの施設では食事時間やお風呂の時間、トイレの時間までが分単位で決められています。

その時間通り利用者さんを動かせる職員が”仕事ができる”介護士だと思われてしまう。

 

いやいやいや。

 

もちろんそんな介護士さんばかりじゃなくて、利用者さん第一で動く介護士さんもいますが、風当たりは強い。

時間がかかりすぎる。

私が来た時にまだ仕事が終っていなかった。

夜勤でペアになった時に尿漏れしていて着替えを二度もやらされた。

 

そんな風にさらされていれば、居心地がいいわけない。

今月もそんな介護士さんが一人、職場を去っていきました。

色々教えてもらって、私は憧れていたんですけどね。

残念。

「自分の都合で利用者さんを動かさないで」と言われた事、今でも忘れないようにしています。

とはいえ、職場は他の職員さんの協力なくしては成り立たない。

う〜ん、人手不足で業務に追われ、みんないっぱいいっぱいなんですよね。

できるなら一人一人の利用者さんにもっと時間をかけて関わりたいとみんな思っている。でも現実問題それは難しい。

そんな福祉施設、多いんじゃないかな。

 

 


男子会

2016-03-18 23:25:59 | 悩み

今日は職場の男子会。

同僚とお好み焼きを食べて来ました。

女性の多い職場ということもあるのですが、常に少数派の男性職員だけで普段言えないあれやこれやを言い合う親睦会です(笑)

男性だけだからって別に女性職員の悪口を言っているわけじゃないですよ〜

仕事中は忙しくて同僚といえどゆっくり話す機会もないので、仕事のやり方や勉強の仕方、残業や会社の福利厚生、将来設計などなど。

一番熱が入るのは給料の安さについてです!(笑)

昔は会社の飲み会って苦手だったんですが、今の職場はわりと平気。

というより、聞きたい事話したい事がたくさんあるんですよね〜

コンプライアンスのこともあるので利用者さんの話はお店ではできませんが、それぞれ得意な利用者さん苦手な利用者さんがいたり、得意な女性職員、苦手な女性職員がいたりして(苦笑)

 

美味しいものを食べて、言いたいことを言って、ストレス発散になりました!