山の頂から

やさしい風

自然に感謝

2008-11-29 23:46:32 | Weblog
 今、日の出は6時半。
毎朝、モモを急かしていつものポイントに行く。
鼻面を地面にくっつけて中々進まないモモ。
「モモよ、急げ~~」と随神門の石段を足早に上る。

 今朝の筑波山はスッキリとその稜線を現し、
日の出までの数分間が待ち遠しかった。
雲の切れ間から一筋の輝きが見えると、
瞬く間に光のイリュージョンが始まる。本当に魅せられてしまう。

 そうして、我が家からの展望にまたまた感動。
毎日見ていて見飽きないのだから不思議だ。

 今朝のツアーバスは9時前に到着。
あれよあれよという間に5台のバスを迎え送った。
気づいたら朝食はおろか昼食も食べ逸ぐった。
緊張と興奮で空腹感を感じない。
この分でいけばメタボ気味の体形は解消されるかも!?

 今日は小春日和を感じさせた一日。
紅葉も結構見ごろとなってきた。状況を見ては写真を撮りまくる。
この十数日間、新聞はおろかテレビも天気予報以外視ていない。
世間で何が起きているのかも知らない。
能天気と云えば能天気な生活である。

 しかし、お客さんの購買意欲は今ひとつ。
矢張り、世間は不景気なのだ。

        ≪真白なる富士に燃え立つ冬紅葉≫  初桜

頑張らなくっちゃぁ~~

2008-11-28 23:35:32 | Weblog
 今日の午前中のバスは3台の予約。
朝から雨は凄い降りようだ。まるであざ笑うかのように降る。
おまけに、雨が止んだら風になるとは・・・
こうなったら、どうにでもなれ~~ 腹も座ろうというものだ。

 毎朝、モモの散歩を終えて母に電話を入れる。
最近耳の遠くなった母は、5~6回のコールで電話口に出る。
毎朝ご飯を炊いて仏前へ供え、それから朝食を摂っているようだ。
会話の無い朝の食卓の寂しさを想うと涙腺が緩む。
しかし、この紅葉の時期に入ってからは母に励まされる毎日だ。

 午前中のツアー客は静岡と沼津からの観光客。
到着時間が少し遅れるとの連絡が入って直ぐ、
近鉄バスのベテランらしきガイドから立ち寄りたいとの電話。
先日も急に立ち寄ったが、お客の財布のヒモは固かった。
ガイドは充分承知をしていて盛んに謝るが、
そこはベテラン、何が何でも割り込みたい様子が分かる。

 エ~~イ、こうなったらどんと来てくれぃ!!
どうにかなるさ!と腹をくくった。
天の神様は味方したのか、娘を心配する天国の父が助けてくれたのか、
にわかに雨があがった。 関東平野を見てごらんと言わんばかりに、
眺望の可能な塩梅になった。
「先日松島に行って来たが、なるほど陸の松島とはよく言ったもんだ」と、
御婦人が感心して仰る。

 明治時代の国文学者・岡吉胤がそう評したそうだが、
訪れて良かったと言ってもらえれば励みになる。
どこかで父が見守ってくれているのを感じた。



今日の仕事もきつかった~~

2008-11-27 23:25:38 | Weblog
 
 朝から天気予報と睨めっこ。
本当に今期は天候の不順に悩まされている。
ツアーのバスの滞在時間は精々30~40分。
1台や2台なら充分に対応できるのだが7台にもなると、
試食とお茶のサービスを提供するだけで振り回されてしまう。
そして予め人数を把握しているにも拘らず、
大概、足りないと騒がれるのだ。
恐らく2人前を食べてしまう人がいるのである。

 今日などは午前中、ほとんど暇を持て余していたのに、
午後にツアーが集中。そのうえ直前になって雨が降り出した。
雨でござれ、風でござれ旅行会社は客を送り込んでくる。
当方は収容するのに右往左往、てんやわんやしているのだが問答無用。
送客料は支払わねばならないのだから辛い。
したがって店内は殺気立ち戦場のような騒ぎとなる。

 3時から5時までのたった二時間の間に10台のバスに対応した。
雨に泣かされ、滞在時間内にお客の要望に応え、
腹に据えかねる事もグッと我慢。

 それにしても最近の日本人の所作行動は少々嘆かわしい。
数年前から吾中心の人が多くなったと感じる。
他人さまを見ていると、つくづく毎日が勉強である。
しかし、しかし、お客様は≪有り難い!!≫
だが、シャッターを下ろした時の安堵感は何にも代えがたい。

 今日は終わったぁ~~
明日も、しっかり頑張るべぇ!!


朝から「おはぎ」

2008-11-25 22:58:27 | Weblog
 
 餡ものが好き。更にモチ系が好き。
朝からでも「おはぎ」がいける口である。
そして饅頭の餡は絶対に≪こしあん≫でなくてはいけない。
であるから餡にはチョットうるさいのだ。

 知らぬ間に「おはぎ」が置いてあった。
もういけない! 今日の朝食は「おはぎ」
程よい甘さにパクリ・・・何だか妙に胸がつまる。
一つ目を食べ終えて涙が溢れた。
訳が分からないが滂沱のごとくに涙・涙。
二つ目を食べ終える頃、声をあげて泣いてしまった。
傍らの夫は、心中を察してか無言。

 そうだ、そうなのだ・・・
入院中の父が「ぼたもち」が食べたいと言ったことを思い出したのだ。
季節外れに何処を探しても手に入れることが出来なかったあの時。
どうしても食べさせたい一心で生まれて初めて作ったけ・・・

 連日の疲れで神経が尖っているところを刺激されたのだ。
針が封じ込めた悲しみの袋をついた感じ。
こんな経験は初めてだった。

 そして今朝の富士山の眺めは、
未だかつて見たこともないほどに神々しい。
暫し見惚れてしまった。
あの山は確かに霊峰の名にふさわしいと感じた。



泣く子と地頭と冬の雨

2008-11-24 22:55:47 | Weblog
 
 2時、予報より早めに雨が降り出した。
しかも叩きつけるような降りに血の気が引いた。
3時からツアーのバス16台・約700人を受け入れねばならない。
ジャンジャンと入れ込みの電話は鳴る。
せめて各バスに20分の間があれば助かるのだが、
意地悪の様に雨脚は強まるばかり。 ああ~万事休す!!

 今年は祭りが始まってから天気に恵まれることが少ない。
風の日が連続したかと思うと冷え込みが厳しく、
ライトアップに人の出がない。
山を挙げて準備をしたにも拘らず全てが裏目。

 にっちもさっちもいかぬところに、
自販機で買った150円のウーロン茶が賞味期限切れとの指摘の電話。
その方は、自分は構わぬがお宅の為に知らせるよとのこと。
昨日、ツアーで東京から来たと仰った。
早速、料金返却の為のメール便を手配した。
お詫びに太平山の景観のポストカード数枚と失礼を詫びる手紙を添えた。
その方は咎める口調ではなく、親切心から指摘して下さったの感じた。

 夕方、妹が寿司を差し入れしてくれた。
自宅で採れた柿の実を沢山むいてデザートにと。
年々、実を捥ぎるのが辛くなると先日妹が言った。でも、
「父さんが植えてくれた木だから大切にしなきゃぁ・・・」と、
涙を浮かべたっけ。今年は沢山なったけど味が薄い。
父さんが死んでしまったことを悲しんでいるのかなぁ・・・
さらに母が作ったサラダも届いた。

 皆でワイワイ言いながら摂る食事は美味しい!!
一日の疲れも吹き飛ぶ思いだ。
冷たい冬の雨だけど、今日もいい人や愛情に恵まれた。
ありがとう~~



舞い降りた天使たち

2008-11-23 00:19:21 | Weblog
 
 シンデレラが階段を駆け降りた頃、
けたたましく電話のベルが鳴った。
「こんな遅くにごめんなさい」酔った女の声がした。
「Kさん?飲んでるのね?」日中の疲れを感じながら尋ねると、
「バカ息子のことで悩んでいるの」と涙声で答えた。
幼い頃はいい子だったのに・・・と泣きながら何度も言った。
次女の幼稚園時代の保護者会で一緒に役員をした人だ。

 「止まない雨はない、明けない夜はないから・・・」と彼女を慰めた。
どんな風であれ、親は子を信じてやらねばならない。
そして何より健康だけを願うのだ。
 生まれた子を初めて抱いた時の、あの命の重み。
母となった女性は誰もが天使を授かったと感じたと思う。

 不妊治療をしていた娘さんに今月、
女児が授かったと友人からメールが入った。
御一家が待ち望んでいたお孫さんだ。
どんなにか嬉しかっただろう。
そして、数行目に『心臓の欠陥と耳に傷害がある』と書かれていた。
すぐにも心臓の手術を必要とすると云う。

 最後の行に『神様が我が家を選んで届けてくれた天使です』
『皆で大切に、可愛がってあげるつもりです』と結んであった。

 舞い降りた天使たちは、恐らく肉親の愛情を充分に受け止め、
何倍にも幸せの時を重ねてくれるに違いない。


父さんへ

2008-11-20 23:33:24 | Weblog
  父さん、昨日に続き今日もとっても寒かった。
久しぶりに震えあがりましたよ。
今日から始まった≪モミジ祭り≫は風が強くて行燈も飾れなかった。
それに今年、母さんは行燈の絵を描かないの。
何もする気になれないのね。

 祭りが始まってしまい、母さんとは電話連絡しかできません。
とても気がかりだけど大丈夫って言うのよ。
心配かけまいとの心遣いなのね。
朝・昼・晩と独りで食事をする姿を想像すると、
とっても悲しくなってしまう。

 でも、確かに僅かづつ元気を取り戻してはいるようです。
母さんを気遣ってくれる人が沢山いるのは、
本当に嬉しいことよね。

 納骨した翌日から一日も欠かさずお参りに行っている母さん。
父さんは、きっと心配しながらも嬉しいのかな?
写真の父さんは穏やかに微笑んでいるけど、
多分、今はあの微笑みで以て見守っていてくれるのですね。

 毎朝、神様に「父さんが、たかみに行けますように」、また、
「母さんが病気や怪我をしませんように」と祈っています。
「体に気を付けて、頑張れよ!」って言ってくれた父さんの声が、
今も耳に残ります。

 日の出が、富士山がすごくきれい~~
そして今年の紅葉も見て欲しかった・・・頑張るからね、父さん。

いらっしゃいませ~~

2008-11-19 23:21:01 | Weblog
 
 久々の富士の雄姿に感激。
自然は何と素晴らしいのだろうと改めて思う。

 紅葉はだいぶ進んで三~四分というところ。
朝から沢山の写真マニアが我が家の≪売り≫である紅葉を撮影していた。
「二階の網戸が邪魔なんだなぁ~」と、或るオッサン。「外してよ」だって!!
悪いけどお客様に応対しているのに、それはないでしょう~~

 昼少し前に20人ほどの御婦人方が楽しそうに通った。
「どうぞ~~」と声をかけた。
暫くして、その中の幹事さんが食事をしたいと仰る。
さぁて大変!! 急な予約に大慌て。
そんな時に限ってツアーの車販の予約の電話が鳴りやまない。
好天ゆえにお客さんが途切れない。嬉しいことだが人出は手一杯。

 パニックで気分が悪くなった。 しかし、弱音は吐けない。
冷たく吹き込む風が余計に苛立たせる。
この有り難さに感謝、感謝。
明るく「いらっしゃいませ~~」
心から「ありがとうございました!!」

 明日も好天の予報。だが、風もあるらしい。
恐らく関東平野の展望は最高なのでは・・・
明朝の日の出と富士山が楽しみ~~


当店としたことが・・・

2008-11-19 06:01:24 | Weblog
 
  「あの~、お忙しいところごめんなさい」
バスが到着寸前に中年の女性の声で電話があった。
「昨日のツアーで買った漬物の消費期限が10月28日なのよ」
食べても大丈夫かとの問い合わせなのだ。
女性は穏やかで恐縮した言葉の調子。

 本来なら、許さないわよ!!と強く抗議をされても仕方たないのに、
実に申し訳なさそうに仰る女性。 驚くと同時に大変恐縮した。
すぐさま、取り換えの品をお送りすると丁寧に何度も謝罪をし、
お詫びの品を入れて宅配便に手配した。

 消費期限には十分気を付けているが、手抜かりが生じた。
全く申し開きの出来ない状況である。
漬物ゆえ、食べて食べられないことはないが、
現代では、そんなことは問題となる。

 電話口で、その方ももったいないわよね~と言われたが、
処分しますからと言って電話を切られた。
安堵と共に、申し訳ない気持ちで一杯になった。
世の中には、気持ちの出来た方もおいでなのだと、
感心すると同時に、あのような女性になりたいものと思う。
幸せな人生を過ごしておいでなのだろう。
そしてわが身の気配りの無さと注意不足。 反省の昨日だった。 

ああ~~あっ鬼女房

2008-11-18 06:33:19 | Weblog
  
 昨日からツアーの受け入れが始まった。
一年も経つとすっかり要領を忘れモタモタしてしまう。
夫は、鬼の形相で「ああせい、こうせい~」と小うるさく指示を出す。
要らぬ小言も添えて・・・一言多いのだ。
ムカッとしながらも口答えもせず(老後の下の世話に一点減点)
素早く対応。なんと、いじらしいことか!(忘れん坊の為・・・)
確かに、夫は記憶力がいいのだ。

 久しく会わなかった友人が、ご主人と実家へ線香を手向けに来てくれた。
本当に有り難いこと。母も感激していた。
その友人、幾分ふっくらとして若々しい。
似合いの夫婦となって幸せな相が溢れていた。
シワの数が私より少ないのは、ご主人が優しい所為なのだろう。
我が鬼の夫に一言ものを申したい!!

 紅葉は昨年に比べ一週間ほど早い。
一日とも云えず紅葉が進む。12月の中旬まで予約が入っているので、
そんなに急ぎ足で紅葉されても困るのだ。
自然を相手の商売は、これが悩みの種である。

 友人も事業者と結婚し商売の苦労が絶えないとこぼしていたが、
本当に商売人の妻は、家庭人の主婦の3倍は努力せねばならない。
シワも増えるは、立派な角だってはえる。
あの純真で清らか??な女学生(けっして大正時代ではない)も、
いつの間にやら鬼女に変身をとげてしまうのだ。

 しかし、働き者の女房をもった男は幸せ者だゾ~~~
これぐらい言わなきゃぁ!!