次女が他所に部屋を借りて自立すると言う。
三人きょうだいの末っ子で甘えん坊。
どうせ口ばかりであろうと高を括っていたら
【もみじ祭】でてんやわんやの親を尻目にズンズン事を進めている。
不動産屋と交渉・契約をし、電化製品を諸々買い求め、
既に引っ越しの日取りまでも決めてしまった。
いつかこんな日が来ると覚悟はしていたが、
親が身動きの取れない時期に実行するとは・・・・
思えば上の子らとは年が離れ、まるで一人っ子のような存在であった次女。
バレエに夢中になって十二年間というもの日曜日に出掛けたことなどなかった。
それ程レッスンに打ち込んでものにした。
娘のレッスンやコンクールで共に過ごした時間は幸せだった。
彼女の踊る姿をみるのが好きだった。
が、己の才能に見切りをつけ或る日突然、
あっさりとバレエをやめた。
そそくさと引越しの荷ごしらえをする娘。
親離れを決心した子にエールを送るべきなのだろう。
朝の散歩道でドングリがコツンと帽子にあたった。
モミジは日増しに赤みを増す。
一日とも云えずに紅葉が進み、
どうやら今月の末が最高の見頃となるだろう。
【どんぐりや子は故郷を後にして】 初桜
三人きょうだいの末っ子で甘えん坊。
どうせ口ばかりであろうと高を括っていたら
【もみじ祭】でてんやわんやの親を尻目にズンズン事を進めている。
不動産屋と交渉・契約をし、電化製品を諸々買い求め、
既に引っ越しの日取りまでも決めてしまった。
いつかこんな日が来ると覚悟はしていたが、
親が身動きの取れない時期に実行するとは・・・・
思えば上の子らとは年が離れ、まるで一人っ子のような存在であった次女。
バレエに夢中になって十二年間というもの日曜日に出掛けたことなどなかった。
それ程レッスンに打ち込んでものにした。
娘のレッスンやコンクールで共に過ごした時間は幸せだった。
彼女の踊る姿をみるのが好きだった。
が、己の才能に見切りをつけ或る日突然、
あっさりとバレエをやめた。
そそくさと引越しの荷ごしらえをする娘。
親離れを決心した子にエールを送るべきなのだろう。
朝の散歩道でドングリがコツンと帽子にあたった。
モミジは日増しに赤みを増す。
一日とも云えずに紅葉が進み、
どうやら今月の末が最高の見頃となるだろう。
【どんぐりや子は故郷を後にして】 初桜