山の頂から

やさしい風

夏は名のみの今日の寒さや~

2008-05-31 06:34:11 | Weblog
作日といい、今日といい、長袖のシャツ一枚では寒い。
紫陽花には今一つ早く、「売り」の眺望も雨では台無し。
開店休業状態に欠伸と居眠りが出るばかり。これだから商売は辛い。

 冷える所為か、老化の所為か、昨日から左腕の付け根の激痛に悩まされる。
狂犬病予防接種に行ったモモが、左前足の付け根に腫瘍があると言われた。
良性か否かの検査を勧められた。近々、そうする予定。
家族になって12年、そろそろ辛い現実に向き合う時期がきたようだ。

 最近、とみに水不足や食糧危機が報道されるが
【21世紀の食糧は戦略兵器】などといわれるのを聞くと
自給率40%を切る日本の現状に怖さを感じる。
政府は「地産地消」を奨励するが、栃木県の自給率は80%を切っている。
アッという間に周りから田畑が失われ、住宅地に変わっているのは
この辺りばかりではなさそうだ。

 或る講演会の講演者が「玄米や沿岸漁業の小魚などを中心に食卓を整えよう」
更に「少食」を勧め、「お金に振り回される暮らしをやめよう」との
呼び掛けには、なるほど頷けるような気がする。

 近い将来、綺麗なおべべよりも、キラキラの指輪よりも
大根、キュウリ、ジャガイモを植えた畑を強請る時代が
必ずやくるかも知れない・・・

井上雄彦・≪バガボンド≫に芸術を感じる

2008-05-30 06:01:27 | Weblog
元来、漫画は好きでない。
が、斯く云いつゝ【りぼん】で育った。ゆえに血肉に漫画がある。
 好みで謂えば、正統派の絵が好きなのだ。
細部まで書き抜かれた絵が好き。人間が固いのかも知れない。

 上野の森美術館で井上雄彦・最後のマンガ展】が開催されている。
彼のことは全く知らない。子供から「スラムダンク」の作者と聞いた。
随分前に、上手い絵だと思って読んだ記憶がある。 少し興味を持った。
 今朝、彼を紹介するテレビ番組を視た。
作品の一部が紹介され魅力にひかれた。
全く吹き出しのない作品の数々。全て墨で書かれたそれ等に芸術を感じた。

 インタビューに答えて、自由なイメージでもって見て欲しいから
一切台詞はつけなかったというのを聞いて
マンガの域を脱していると思った。
別にマンガを卑下する訳ではない。
台詞と絵の両方で読むことが好みでないだけの話なのだ。

 しかし、彼の作品・≪バガボンド≫は凄い!!
ワンカットに人物の心を自由に想像できるのだ。彼に注目したい。

おバカな一家

2008-05-29 07:00:49 | Weblog
 次女が赤毛のウィッグを買った。
知人の結婚式に出席するのにアルバイトをして買ったのだ。
予定外の買い物の為、財布には後、20円しかないと嘆いている。
髪の薄い父親なら兎も角、長いフサフサの地毛があるのにと
内心思い放っておいた。

 昨夜のこと、新聞を読む私の側を長男が行ったり来たりする。
なに?と目をあげて・・・ギョッ!!
お頭にスッポリ、あのウィッグが・・・ハハハハァ~~~
二人で腹を抱え、身をよじって大笑い。 アホッ!な長男。
そこへ帰宅した次女、怒るは、怒るは・・・けど、これまた大笑い。
騒ぎを聞いて二階から下りてきた夫も呆れて笑う。

 が、今度は嫌がる夫に着けさせた。
意外に変身~~ でも、やっぱり変。
次女が長女に携帯電話で添付メール。

≪長男を勘違いなITオタク。父を売れないフォーク歌手≫と書いて
返信してきた。でも、素敵だって。すてき?・・・これも変。

 空かさず、日々周囲に注意するようメールを入れたら
≪二人の写真を日替わりで魔除けの待ち受けにする≫と返信してきた。

おバカな一家のエンターテイメント。

生かされている・・・

2008-05-28 04:24:31 | Weblog
お子さんに「何のために生きるの?」と聞かれたら、
 「誰かを幸せにするために生きるのよ」と答えてあげて下さい。

           <瀬戸内寂聴・名言の中の一つより>

 若くて美人、聡明な女子元アナウンサーが自殺した。
周囲の関係者の驚きと悲しみが報道されている。
写真で見る限り、何が不足なの!?と、全くの他人でも思ってしまう。
才色兼備、ご両親にとっては自慢の娘であったろう。
それゆえ、その悲しみは想像を絶することと思う。
彼女が存在するというだけで親は≪幸せ≫を感じていたであろうに。
決して死者に鞭打つつもりはないが、聡明で美人な女性の心が知れない。

 この世に一人で存在するわけではない。
その人間の存在には、あらゆる意味がある。
神様から貰った命。生かされているのだ。

********************

 ゲーテというと、「天才中の天才」のイメージが強い。
才能、地位、財産、名声、健康、すべてに恵まれ
何か、平凡人とは、かけ離れた超人のような感じがするかもしれない。  
 しかし彼は、弱点も多い「人間らしい人間」であった。  
彼が、五人の子どもを全員、自分より早く失っていることは、あまり知られていない。
「子ぼんのう」の彼にとって、それは重大な打撃であった。
丈夫に育ったのは、長男だけであった。  
 生まれたばかりの子どもが死ぬたびに
「平生は、あれほど沈着なゲーテが、殆ど気が狂ったのかと思うほどにとり乱して
大声で泣きわめきながら、床の上をころげ廻」ったと伝えられている。
 その長男も、四十歳の若さで急死してしまった。ゲーテが八十一歳の秋であった。
このときばかりは、さすがに打撃が大きすぎた。
     
 ゲーテは、どうやって、この苦しみを乗り越えたのか?
それは、使命に、「働く」ことによってであった。彼は「行動の人」であった。  
 「精神の悩みを癒すには知力では役に立たない。
理性もあまり効果がない。断固たる『実行』のみが一切を為す」  
 この信条に従って、彼は、悩みや苦しみがあるたびに
全力で使命に打ち込み、自分を立て直した。  
 「勇気を出して、元気よく働け!」と自分に言い聞かせた。  
「勤勉であることは人間の第一の使命なり」
「人間にとって、最初にして最後のものは、勤勉である」と。  
 「忙しい蜜蜂は、悲しむひまがない」という言葉があるが
彼は何があっても、くよくよしなかった。
(『ゲーテとの対話』山下肇訳、岩波書店)より抜粋

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     【人生において重大なのは生きることであって、生きた結果ではない。】

 ゲーテの言葉である。
どう噛みしめるか。
生きてみるのは決して悪くはないと思うが ・・・


何かの前兆?

2008-05-26 07:01:06 | Weblog
  
 最近になって少しの地震でも目が覚めてしまう。
今朝は3時半ころに目が覚めたが、些か起床には早いと二番寝入り。
4時半前後の地震で目が覚めた。

 今朝の日の出に期待して急ぎモモを連れ出した。
いつもの地点に立ち、なんか気味悪さを感じた。
日の出どころか、地平の彼方は赤一線に染まっていた。
何枚も写真を撮り、暫し景色を見遣る。

 そして、背後がいやに五月蠅いのに気づいた。
モモが、宙に向かって盛んにパクパクする。
「んっ?ゲゲゲ~~ッ」草むらにソフトボール位の大きさの蜂の塊。
そのあたり一面に細かい蜂が飛び回っているのだ。その羽音なのか!!
細かい塊が苦手な私は鳥肌がたった。

 道の所々にバケモノの様に伸びた筍。 食べ損ねた~~
巡回パトカーがピタリと脇に・・・
中年の巡査が顔を覗かせ、「こんなに早くに下から?」と聞かれる。
お仕事、御苦労さまです~と挨拶を交わす。
筍なんぞ掘っていないで良かった~~



パンドラの箱

2008-05-25 06:57:26 | Weblog
  ≪心の底は世界の果てよりも遠い≫という中国の諺がある。

 今日の読売新聞の人生相談を読んで「ムムム~」と思った。
80歳の男性患者が美人な人妻の看護師に恋をしたというのだ。
彼は、この歳までこのように激しく人を恋慕したことがないと書いている。
色々あったが、とうとう「好きです」と告白したという。
が、しかし、この先どうしたらいいのだろうかとの相談だ。

 古木に咲く桜は趣があるが・・・

 回答者は先ず、幾つになっても人を好きになるのは悪くない。
だが、相手の立場を思うと≪一番のファン≫と表明し、明るく「好きだ」と
いう程度に留めた方がいいのではと回答している。

 告白された側の困惑した顔が目に浮かぶ。
かといって、笑い飛ばすにはあまりに重かろう。
でも、人に好かれるのは悪くない感じ・・・と心中を察してしまう。
それゆえに心の闇の深さ、暗さが怖い。

  ≪ 最も永く続く愛は、報われぬ愛である≫   モーム

 あぁ~~、これも亦、美しすぎる。ガラスのようだ。
分からない、分からない。凡人には言葉が出ないのだ。

  ≪男はだれでも女の息子≫     ロシアの諺

 えっ?えぇ~~  ギョッ!?
 


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男の狡さ

2008-05-24 06:58:08 | Weblog
昨夜は久し振りに「夜間・造形教室」に出掛けた。
御もっとも気な言い回しだが、何のことはない≪お喋りんぐ≫である。
勿論、作品は作る。が、その後の幅広い?話題でのお茶がメーンなのだ。

 一昨日、宇都宮地裁判事がストーカー容疑で逮捕されたが
情けない話だ!!というところから≪男の狡さ≫で話題が集中。
結構な地位にありながら、年齢や立場を弁えない馬鹿さ加減に
女性等の辛辣な批判が集中した。

 片方の手で家庭の安寧・地位の温存をはかり
他の手で欲望を満たそうとする、その卑劣さ。
すべての悪の根源こそ、そこにある!!と
本人を欠いての【欠席裁判】で結論付けた。

 しかし、考えたら女だって狡い。
美貌と涙で、大概のものは手にするのだ。(美貌に程遠い者達の言い草)と
お口に点いた火の勢いは止まることを知らない。
そして、夕食を食べたことなどケロッと忘れ
茶菓子の稲荷寿司(普通、茶菓子とは言わない)をつまみ
喉の渇き(お口の火事の所為?)をお茶で潤し
食べるは、食べるは・・・・5時間の<授業>はお開きとなった。

 作品は世界にたった一つの【芸術品】
今日は体重計に載るのは止~めよう~~っと!


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少年は…

2008-05-23 06:29:33 | Weblog
少年は16歳。母は3年前に死んだ。家族は父一人。
5月12日、中国・四川省で大規模な地震が起きた。
その時、少年は学校で授業を受けていた。彼は無事だった。
しかし、帰宅して父と連絡がつかなかった。
父の職場は家から40キロ先にある。そこの被害は酷いと聞いた。
堪らず、歩いて父を探しに出向いた。往復80キロの道のり。

 次の日も、また次の日も・・・一週間が過ぎても父に会えないでいる。
もしやと思い、数々の遺体を覗いて歩いた。父ではなかった。
会えるかも知れない。それだけで今日も80キロを歩く。

 栃木県大田原市に大田原高校という男子校がある。
その学校の名物行伝統事・85キロの強歩が開催されたと
昼のニュースであった。全校生徒が26時間かけて歩き通すという。
学校職員、PTAが一丸となっての支援。

 大学受験を控えた3年生、その挑戦を無事果たせると夢を手に出来ると
インタビューに笑って答えていた。
徹夜の<行軍>は睡魔・疲労との闘いであろう。
道々には励ましてくれるサポーターが居る。
喉が乾けば水を貰える。腹が空けば何か口には出来るはずだ。
勿論、ケガや体調不良への備えは万端にサポート。

 そうしてゴールに辿り着いた時、父が居る。母が居る。
温かい祝福の拍手も受けるに違いない。

 しかし、あの中国の少年は・・・・・・比較対象の話ではない。
この時、この瞬間にも世界中では様々に喜怒哀楽の歴史が刻まれる。
そして明日の事は、誰も知らない。

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おべんと・おべんと楽しいなぁ~

2008-05-22 06:27:34 | Weblog
五月の空の青さを忘れていた。
下界は夏の暑さと聞いたが、ここ太平山は風が心地よく吹いていた。
久しぶりに小学校低学年生の遠足があった。
児童等は、先生の噛んで含むような説明を受け約束事を確認。
そうして、楽しみなお弁当を広げ賑やかに食べ始まった。

 どの子も屈託のない表情を浮かべ、ほんとうに可愛らしい~~
こんなにも無邪気で幸せそうな子等の顔を、見ているだけで口元が緩む。

 ところが、今、日本では児童ポルノが氾濫。
インターネットで流通しているという。

**********************

 幼い子供たちのわいせつな姿を撮影した児童ポルノ。
平成11年に児童ポルノ禁止法が施行されたが
いまもインターネットなどで数多くの児童ポルノが流通している。
警察も検挙に力を入れているが抑止できていない。
原因として指摘されているのが現行法の不備。
児童ポルノは、持っているだけ(=単純所持)では処罰されないのだ。
G8で所持を禁止していないのは日本とロシアだけであり
児童ポルノの流通に歯止めがかからない原因だと海外からも批判が相次いでいる。
               (今日のクローズアップ現代から)

 聞いただけで吐き気をもよおす問題だが
何とかならないものかと気を揉んだ。
どうやら法改正に向けた動きはあるようだ。
絶対に許せない問題であるし、厳しい規制を早くなすべきである。

 今日も四川地震のがれきの現場で
少年が両親に宛てた遺書が発見されたと聞く。
あまりに悲しすぎる現実に胸が痛い。

 ある番組で、草なぎ剛(33)主演の映画
「黄泉(よみ)がえり」(03年公開)を取り上げていたが
不本意な別れ方をした肉親や恋人たちは
一日でもいい、今一度「黄泉がえり」が現実であるならと思うに違いない。
アメリカでリメイクされるとの話題だったが、このタイミングには酷だと感じた。


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母性・父性・人間性

2008-05-21 06:26:46 | Weblog
大型サイクロンの直撃を受けたミャンマーで
食糧援助が迅速に行われなければ、数週間以内に乳幼児が数千人規模で
死亡するとの見通しとのことを複数の英メディアが伝えた。
人間性に欠けた軍事政権は、今≪宝≫を失おうとしている。

 片や日本では、産婦人科に付き添う夫が妻への診察に「セクハラだ」との抗議や
体温測定でエラーが出ただけでどなるなど医療関係者を相手に暴力・暴言の
「モンスターハズバンド」が急増しているそうだ。

 人民の為の政治はおろか、命を見捨てようとする「人間の皮を被った獣」や
人間として未成熟な親に育てられる、どちらも子供にとっては不幸災難だ。

 連日、四川大地震現場からの辛い報道が続く中
身をていして赤ちゃんを守り、冷たくなった母親の手にあった携帯電話に
残されていた一行の遺書。「ママはいつまでもあなたを愛している」
その母の下で、怪我もせず赤子はスヤスヤと眠っていたという。
母性とはこういうものだと涙が滲んだ。

 しかし、その一方で「3日も経って生きているわけがない」との言葉を耳にし
救出を打ち切ったと読売新聞の記者が伝えている。
人間の持つ<観音の心>と<悪魔の心>を思い知らされた。