知人の母親が亡くなった時、戒名料を百万円請求され、
夫である知人の父親は、余りに人の足元を見た行為であると、
酷く腹を立てた。
そして、自分が死んだ時は、決してその寺に世話にはなりたくない。
これは遺言だと親族に申し渡した。そうして彼はこの春に亡くなった。
残された者たちは、今、悲しみの中で戸惑っている。
新型インフルエンザでパンデミックが起きた場合、世界で1億5千万人以上、
日本で最大64万人の死亡者が出ると試算されている。
厚生労働省が抑え抑えて推測した最大の数字であるらしい。
だが世界の専門家の予測は、日本は200万ぐらいの人が亡くなる恐れがあると、
推測していると云う。信じられないような数字である。
日本中が墓だらけになる!?
9月に亡くなった父の骨は、寺の納骨堂に安置されている。
母は一周忌を前に墓を建てる予定だ。
七百万円をかけて墓を造ったというお宅もあると聞いて大変驚いた。
勿論、実家にはそのような余裕はないが、
恐らく父は滅相も無いと天国からカブリを振るに違いない。
今夕、娘の携帯から、≪いいちこ≫のCМソングが聞こえてきた。
以前から気になり好い曲だと思っていたのでYouTubuで検索した。
≪また君に恋してる≫という曲だそうで、1時間聞き惚れた。
ひどく懐かしい感じがして癒される。
墓の話をしながら、母は目に涙を溜めた。
愛しい人に逝かれてしまった者の心情にピタッと寄り添うように感じ、
母への応援歌だと密かに思った。
父さんには照れ臭いかなぁ・・・・