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5年単任大統領、韓国の難題を解決できるか

2015年06月27日 10時59分12秒 | Weblog

5年単任大統領、韓国の難題を解決できるか

朝鮮日報日本語版

 2015/06/21

「いっそ、議院内閣制にしましょう」。

最近会ったある元経済官僚は

「国会が空転して、政府の中心的な経済政策が漂流するということが繰り返されているではないか。

立法府と行政府の協力が必要なら、議院内閣制を考えてみるべき時期でもあるようだ

「大統領制は、韓国人の体にはなじまない服らしい。

政府がどのような経済政策を打ち出しても、国会の同意がなければ不可能な状況で、それなら内閣制をやろうということ」と語った。

この人物は、現行の大統領制は長期的に推進されるべき経済政策とは相性が悪い、と語った。

「政権が変わると、前政権に対する全面否定が行われる。

前政権の政策や人材を、廃棄処分同然にするではないか」と語った。

実際、前任の大統領の政策は「不渡りの小切手」になりがちだ。

盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権最終年に発表された福祉政策の青写真「ビジョン2030」は、

李明博(イ・ミョンバク)政権では言及されたことがない。

李明博政権時代にスポットライトが当たった「グリーン経済」も、

朴槿恵(パク・クンヘ)政権では冷や飯食いとなった。

朴槿恵政権の「創造経済」も、同じ結末を迎えるのは明らかだ。

 さらに大きな問題は、

現行の大統領制には単任制(重任不可)という足かせがあり、

大統領制の利点とされる強力なリーダーシップとは隔たりがあるという点だ。

単任制大統領は、青瓦台(韓国大統領府)に入って2年もすると、

与党を味方と信じて国政を運営することができなくなる。

大統領は、遠ざけるべき人物や、攻撃の対象へと転落する。

大統領を出した党は、もはや与党の役割を果たさない。

実際、与党が姿を消してもいる。

大統領制において、

与党とは「大統領が党籍を保有している党」を意味するのに、

これまで大統領は追われるように脱党しなければならなかったからだ。

 

5年単任大統領制の最初のランナーとなった盧泰愚(ノ・テウ)元大統領は、

任期最後の年、

当時与党だった民自党の金泳三(キム・ヨンサム)大統領候補と不和になり、党を去った。

そんな金泳三元大統領も、

5年後、ハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)大統領候補(当時)に追われて脱党しなければならなかった。

ノーベル平和賞まで手にした金大中(キム・デジュン)元大統領も同様だった。

任期最終年に当たる2002年の5月、息子の不正行為を謝罪し、与党の新千年民主党を脱党しなければならなかった。

盧武鉉・元大統領も任期末、大統領選挙を10カ月後に控えて、与党ヨルリンウリ党を脱党した。

李明博・前大統領は、与党から抜けることはなかったものの、

自分を大統領候補に選んでくれたハンナラ党は姿を消し、

セヌリ党と党名を変えた。

こうして、

任期の中盤以降は与党の支援を受けられず、脱党までしなければならない境遇に追い込まれる大統領が相次いだことで、政界は動揺した。

 議院内閣制が正解なのかもしれない。

大統領複数任期制も代案になり得る。

はっきりしているのは、

無力な単任制大統領が続くと、

低成長・高齢化という宿題を解決するため先を見越して根気強く推進すべき経済政策の立つ瀬がなくなる、ということだ。

韓国経済が日本のような長期不況の沼にはまり込んでいる、という懸念が強まっている。

最初から「5年単任」という限界を抱えている大統領が、こうした状況を打開できるかどうか、心配だ。

 



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