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弟派と家臣派、朴政権の見苦しい内部抗争

2014年12月12日 12時24分54秒 | Weblog

 【社説】弟派と家臣派、朴政権の見苦しい内部抗争

朝鮮日報日本語版

12月12日(金)

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の「影の実力者」とされるチョン・ユンフェ氏(59)の「国政介入疑惑」について書かれた『チョン・ユンフェ関連動向』と題する文書の作成と流出をめぐり、現政権内部での攻防が激しさを増している。

大統領府が10日に「(先日の内部監察で文書の作成と流出に関わったとされる)趙応天(チョ・ウンチョン)元公職綱紀担当秘書官(52)の名前が出た」とコメントすると趙元秘書官は「作り話だ」と激しく反発した。

問題となった大統領府内部監察で調べを受けたO行政官はメディアとのインタビューで「特別監察チームは『文書の作成も流出もいずれも趙元秘書官が中心となって行われた』とする内容の陳述書にサインするよう強要したが、拒否した」と明らかにした。

時を合わせるかのように大統領府では「趙元秘書官はO行政官を含む大統領府の前職・現職行政官や国家情報院の元幹部、大検察庁(最高検察庁に相当)捜査官、大統領の弟の朴志晩(パク・チマン)EG会長の側近とされるC氏、メディア幹部ら7人と定期的に会い、

大統領府に関する情報が記載された文書の作成、流出について話し合ったと推察される」といった話も出始めているが、趙元秘書官はこの点についても「小説だ」と反論した。

趙元秘書官は、今回の文書問題が表面化した直後、チョン・ユンフェ氏といわゆる「大統領府権力3人組」による人事への介入や国政壟断(ろうだん)疑惑を暴露した張本人で、朴志晩氏とも親しい。

一連の状況から推測すると、検察の捜査が「文書の内容は虚偽」という方向に傾くのと時を合わせ、大統領府は趙元秘書官に対する反撃を始めたようだ。

大統領府の前職と現職間の争いは、朴志晩氏の取り巻きである「大統領の弟グループ」と、大統領が政治に入門した当時から大統領を支えてきた「家臣グループ」に分かれ、文字通り「泥試合」の様相を呈している。

朴志晩氏のグループは今年に入ると徐々に大統領府を去ったが、「権力3人組」など現在大統領府を掌握している側は一時チョン・ユンフェ氏と何らかのつながりを持っていた人物たちだ。

双方のうちどちらが大統領の目、耳、そして心をつかむかをめぐり権力争いが繰り広げられ、その過程で表面化したのが『チョン・ユンフェ関連動向』だった。

双方は今や体面も何も気にすることなく、公の場で激しい争いを繰り広げている。

双方はいずれも自分たちが被害者であり、相手のことを「国政壟断勢力」などと批判している。

しかし国民の目にはどちらも同じ種類の人間で大差はない。

問題は与党内部にこの権力争いを踏みとどめさせ、あるいは直言できる人間が一人も見当たらないことだ。

大統領府秘書室長や首席たちはこの対立に巻き込まれないよう、双方の顔色をうかがうばかりで、与党セヌリ党もチョン・ユンフェ氏や朴志晩氏について一切口にしようとはしない。

大統領府から国の公文書が数百枚単位で流出した事実は、今年4月、5月、7月に相次いで確認された。

ところが大統領府とその周辺にはこの問題を正確に把握し、事態の収拾に乗り出した人物は一人もいなかった。

問題が表面化すると、大統領府は「(うわさレベルの)チラシのようなものなので無視した」とコメントしていたが、今になって「特別監察」などと騒ぎだし、責任逃れに必死だ。

このように信念も気力も責任意識もないままふらつく政権が、今後まだ3年以上もこの国をリードすると考えるとどうしても心配になる。結果的にその弊害は全て国民に及んでしまうからだ。


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