北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度九月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.09.23-2023.09.24)

2023-09-22 20:15:57 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 今週末は東北地方を中心に様々な行事が行われます、東北地方は多少は涼しいのかなあと思いつつ秋田県などは暑いと聞きます故にちょっと不思議な秋を経験できるのかもしれませんね。

 東北方面隊創設63周年記念行事、今週末最大の自衛隊行事は先代駐屯地において行われます東北方面隊創設63周年記念行事でしょう、9月24日日曜日に開催されます。東北地方を防衛警備管区として受け持つ東北方面隊は、2011年東日本大震災の統合任務部隊司令部が置かれた方面隊であると共に、地域司令部の重要性を実戦で示す事となりました。

 仙台駐屯地において行われる式典、東日本大震災の年度までは方面隊行事は広大な飛行場地区を会場として用いる事が出来る霞目飛行場において行われていましたが、諸般の事情から式典は仙台駐屯地での開催となりました、ただ、方面総監部そのものは仙台駐屯地に在ります。今年度は恐らく東北方面隊で戦車が参加する最後の年度となり、注目行事です。

 岩見沢駐屯地創設70周年第12施設群記念行事、9月24日に予定されています。第3施設団隷下の第12施設群が駐屯しています。元々第335施設中隊、第336施設中隊、第337施設中隊が置かれていましたが2017年改編で第398施設中隊、第399施設中隊、第400施設中隊、第302坑道中隊とされ、坑道中隊は年度末廃止予定など出入りが激しい。

 函館駐屯地創設73周年記念行事、9月24日に予定されている。第11旅団隷下の第28普通科連隊が駐屯しています。この函館駐屯地は1976年のソ連軍MiG-25戦闘機函館亡命事件に際して警戒態勢を執った駐屯地として知られ、いま、ロシアウクライナ戦争を背景に北からの圧力が再度高まっている現状で、警戒に当った連隊の行事が執り行われる訳だ。

 車力分屯基地開庁記念行事、青森県つがる市に所在する三沢基地の分屯基地に置きまして開庁記念行事が9月24日に予定されています。戦略的要衝である津軽海峡の防空を担うペトリオットミサイル部隊第21高射隊と第22高射隊、そして移動通信群第4移動通信隊に加え、アメリカ軍は弾道ミサイルを警戒するTRY-2レーダー部隊を展開させる施設です。

 秋田分屯基地航空祭2023、9月24日に開催されます。秋田救難隊が展開している分屯基地で、秋田空港と滑走路を共同運用している分屯基地であるとともに日本海側に航空自衛隊が有している貴重な拠点ともなっています。UH-60J救難ヘリコプターとU-125救難機が装備されているのですが、所謂航空祭の中では手狭ですので交通などに御留意下さい。

 ひゅうが&みょうこう仙台港一般公開、9月23日と24日に予定されています。ひゅうが一般公開、みょうこう特別公開、となっていまして宮城地方協力本部によれば、みょうこう一般公開は募集対象者、つまり自衛官に志願できる年齢に限定した特別公開と、来た人全員が一般公開されているのがヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが、という艦艇広報という。

 ひゅうが一般公開は23日土曜日が1200時から1600時まで、24日日曜日には0900時から1600時までが予定されています。仙台港の高松埠頭に入港し、JR多賀城駅からシャトルバスが運行される。みょうこう特別公開は当日受付ですので、海上自衛官として勤務する事に興味のある方は受付へ。なおスカートでの来場はお控え下さいと案内されています。

 しらせ蒲郡埠頭11号岸壁一般公開、9月23日と24日に開催されます。砕氷艦しらせ蒲郡入港は今回が初めてという。南極観測支援に用いられる砕氷艦ですが、大型ヘリコプター複数を搭載可能でありヘリコプター搭載護衛艦を除けば海上自衛隊有数の航空機運用能力を持ちます。見学時間は両日とも0900時から1600時まで、受け付けは1500時までです。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・9月24日:岩見沢駐屯地創設70周年第12施設群記念行事
・9月24日:函館駐屯地創設73周年記念行事
・9月24日:車力分屯基地開庁記念行事
・9月24日:秋田分屯基地航空祭2023
・9月24日:東北方面隊創設63周年記念行事
・9月23日・24日:ひゅうが&みょうこう仙台港一般公開
・9月23日・24日:しらせ蒲郡埠頭11号岸壁一般公開

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-イギリス情報収集機黒海上空で昨年ロシア機からミサイル攻撃とセヴァストポリ攻撃の詳細

2023-09-22 07:00:41 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 黒海上空において一歩間違えれば第三次世界大戦の序章というべき状況が発生していたもようです。しかし情報収集機への嫌がらせは南シナ海においても発生しておりミサイルが使われる事例は聞きませんがイギリスの対応は将来日本の対応に参考となり得る。

 BBC報道によればイギリス情報収集機が昨年ロシア戦闘機に黒海上空でミサイル攻撃を受けていたことが西側当局者複数名の話として判明しました。事件は9月29日、黒海上空において発生し、ロシア戦闘機2機がイギリス情報収集機へ接近、ミサイル2発を発射したとのこと。当初ロシアは技術的誤作動と説明しましたが、作為的行動だった、と。

 イギリス情報収集機には30名が乗務しており、ロシア戦闘機の内の1機は、地上管制において目標を捕捉との通信を攻撃許可と早合点しミサイルを発射、攻撃を行った操縦士は僚機から怒鳴られる中、命中しなかったためにもう一度ミサイル攻撃を行ったもの。当時イギリスのウォレス国防相はロシアから機械的誤作動と説明を受けていたと話します。

 イギリス空軍はこの事件の後に黒海上空での情報収集任務に戦闘機を随伴させることとなり、タイフーン戦闘機による黒海上空の任務が継続されています。イギリス空軍の情報収集機で30名が搭乗するものといえばRC-135電子偵察機、ロシアはソ連時代、アメリカのRC-135の経路上で韓国の大韓航空ボーイング747撃墜事件を引き起こしています。
■セヴァストポリ攻撃
 黒海艦隊にとり安全で且つ整備補給を受けられる基地は無くなりつつあるもようです。

 ロシア黒海艦隊セヴァストポリ基地内に所在するセヴモルザヴォド造船廠がウクライナ軍ミサイル攻撃を受け、甚大な損害が発生したもよう。イギリス国防省ウクライナ戦況報告9月15日付報告にその詳細が示されていました、攻撃は9月13日に行われたもので、戦況報告は衛星画像やSNS投稿画像を詳細に分析し慎重に損害判定を行ったもよう。

 キロ級636型潜水艦ロストフナドヌ、ロプーチャ級戦車揚陸艦ミンスク、この2隻が乾ドック内において損傷し、揚陸艦ミンスクについては上部構造物が跡かたないほどに破壊され船体構造は破壊されていませんが、機関部と艦橋を修理することは事実上不可能、新造艦よりも費用を要する状況とみられます。潜水艦ロストフナドヌは溶け落ちている。

 ロプーチャ級戦車揚陸艦はウクライナ南部占領地維持へ橋梁などがミサイル攻撃により破壊された為の物資輸送手段として用いられており、キロ級潜水艦は黒海艦隊に4隻しかない潜水艦の内1隻が数年間の修理期間を要するか修理不能という損害を受け、そして2隻の残骸を撤去しない限りセヴァストポリでは艦艇修理が困難であることを示します。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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