北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度九月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.09.09-2023.09.10)

2023-09-08 20:15:45 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 台風が接近している中で進路予報が数時間おきに大きく変容する最中ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。今週末は自衛艦一般公開に航空祭から市中パレードまで様々な行事が行われます。

 三沢基地航空祭、青森県三沢市に所在する北日本防空の要衝での航空祭が日曜日に挙行されます。台風13号が接近しているのに実施できるのか、と皆さん危惧するところではあったと思うのですが、これは三沢基地も航空祭開催可否を本日まで慎重に検討していまして、本日1500時、開示は1505時くらいでしたか、航空祭の挙行を正式に決定しました。

 F-35戦闘機の2個飛行隊を基幹とする第3航空団が展開する三沢基地は、偵察航空隊や警戒管制飛行隊、RQ-4グローバルホーク無人偵察機とE-2Dホークアイ早期警戒機なども配備されている自衛隊最新鋭装備が集う基地となっています。また北日本防空の中枢であるという通り、ここには航空自衛隊北部航空方面隊司令部が置かれ、北方を警戒している。

 北部航空方面隊司令部とともにアメリカ空軍三沢基地も置かれ、いや歴史的には三沢海軍三沢飛行場が最初にありまして、戦後アメリカ軍管理下に置かれていた際には航空自衛隊は現在の海上自衛隊八戸航空基地に戦闘機部隊を展開していました、これがアメリカ軍が一時三沢から撤収した際に航空自衛隊へ移管したという経緯があり、そして今の基地には。

 アメリカ空軍第36戦闘航空団、三沢基地には航空自衛隊の第3航空団とともにF-16戦闘機を運用する第36戦闘航空団が展開、この部隊の任務は敵防空部隊やレーダー部隊を制圧するワイルドウィーゼル部隊であり、航空祭でも年度によってはF-16戦闘機が飛行展示に参加、実戦経験の多い部隊ならではの機動飛行展示を突き付けることで有名です。

 台風13号が接近している、少々心配なのはこの点です。台風13号は水曜日の予報では本州に接近せず三陸沖遥か彼方を抜けてゆく予報でしたが、木曜日には明日にも本土上陸不可避で静岡県には厳重な警戒を、という予報でした。それが本日正午の最新の予報をみれば、急激に速度を落としている。もっともこのまま温帯低気圧になる見通しなのですが。

 三沢基地航空祭広報によれば、天候悪化により予定されている飛行展示が行えない可能性があることを明示しており、ブルーインパルスについても飛行できるかは心配であるものの天候回復の可能性は皆無ではない、としています。ただ、任務上の所要が生じた場合、災害派遣などを示すのでしょうか、急遽中止の可能性もあるとしており最新情報の確認を。

 福井市中パレード2023inフェニックス通。もう一つ日曜日に自衛隊関連行事が行われます、鯖江駐屯地などの部隊が金沢駐屯地の第14普通科連隊など幾つかの部隊とともに福井市内を市中パレードします。予定ではF-15戦闘機も飛来するということで、特別塗装機が参加してくれればなあ、と期待されているところ。場所は県庁先のフェニックス通りで。

 市中パレードの予定は1100時からということで、直ぐ隣には路面電車が運行されていますので鉄道写真も撮影できるかもしれませんね。福井駅からは、徒歩で十分行けますしタクシーならば直ぐという場所ではあるのですが、当日は大規模な交通規制が敷かれますので、自動車でお出かけの方は時間に余裕をもって。タクシー利用の方は渋滞にご注意を。

 鹿児島港補給艦おうみ一般公開、ましゅう型補給艦2番艦おうみ一般公開は鹿児島港本港区北埠頭一号岸壁にて土曜日と日曜日に行われます。時間は午前の部0900時から1200時までと午後の部1300時から1600時まで、ともに30分前に受付締め切りとなります。非常に大きな補給艦ですので、一周巡ってみるといろいろと発見の一日となるでしょう。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・9月10日:三沢基地航空祭2023
・9月10日:福井市中パレード2023inフェニックス通
・9月9日・10日:鹿児島港補給艦おうみ一般公開

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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【M5撮影速報】舞鶴地方隊オータムフェスタ二〇二三(1),護衛艦ひゅうが一般公開(2023-09-02)

2023-09-08 07:00:40 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■舞鶴オータムフェスタ
 EOS-M5にて撮影、土曜日に行われました舞鶴基地年に一度の一大行事舞鶴オータムフェスタの様子をお伝えしましょう。

 舞鶴オータムフェスタ、ひさびさの舞鶴基地だ。昨年度は舞鶴展示訓練が2014年以来の挙行となりまして、総監と群司令と総監部一体となって参加艦艇をかき集め無事成功させました。イージス艦あたご艦内でいろいろありましたが、久々の展示訓練でした。

 展示訓練は、最初に聞いた際、5月の段階では護衛艦3隻と掃海艇に多用途支援艦、というささやかな規模で行われる予定でしたが、6月の段階でかなり積み増しができることとなり、輸送艦くにさき参加はけっこう無理して直前に確保できたという舞台裏が。

 オータムフェスタは、単純に暑いからということで伝統のサマーフェスタが、グリーンフェスタになったりオータムフェスタになったり。熱中症はこわいものですから、広報と安全の両立を考えてくれたというのはほんとうに有り難い、舞鶴は広報重視なのだ。

 ひゅうが見学ができればそれでいいかな、オータムフェスタの北大路機関にとっての主題は、ひゅうがさんも居ることですから護衛艦ひゅうが見学に絞ることとしました。暑すぎるので航空基地か艦艇広報、まだ絞らなければならないほど、残暑は過酷です。

 東舞鶴駅から路線バスで、ローカル路線バス乗り継ぎの旅、と行かずとも一本で舞鶴基地まで行けるのですが、オータムフェスタでは総監部前まで行くと2kmほど戻ることになるので要注意、ということを思いだし無事三宅団地前で降りました、やはり暑いね。

 残暑という表現が成り立つようなほどには、つまりあの、暑いというより熱い、という救いようのない酷暑、今日は熱い、という単語と暑いを学校教育の場で使い分けるよう文部科学省に陳情しようかとおもうような厳しい状況は多少、すこし、ちょい、まし。

 ヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが。満載排水量19000t、こいつが竣工したから護衛艦はるな退役、北大路機関には"新しい88艦隊"という概念を提示するほどにエポックメイキングな護衛艦です。個人的にはこの艦型を全通飛行甲板型護衛艦、と呼ぶ。

 全通飛行甲板型護衛艦、空母ではないのだ、だから艦載機である哨戒ヘリコプターだけでなく、ひゅうが単体でも一定以上の戦闘能力を有していまして下手にミサイル攻撃を受けても迎撃できますし、潜水艦が攻撃を加えた場合には先に発見して返り討ち。

 いずも型護衛艦の建造により、あちらは19000tどころではなく満載排水量が27000tもありますが、確かにこの護衛艦は最大の護衛艦ではなくなりました、けれどもシステムとしての能力、護衛隊ごとの能力を考えますと、ひゅうが型にも利点はあるよう思う。

 一般公開の際に、艦内に巨大な航空機格納庫を有しているヘリコプター搭載護衛艦はやはり乗艦までは速いのです、ちょっとだけ行列が延びていましたが、するすると満載排水量19000tの艦内へと入ってゆくので、一礼して舷門から巨大な護衛艦の艦内へ。

 格納庫をみると、毎回だろうとおもわれるでしょうが、F-35B戦闘機を搭載するならばどれだけ入るだろうか、ということを考えてしまう。F-35BはSH-60Kと比較すると燃料消費も弾薬消費も量がけた違いですが、それを補って余りある能力を持つのも確か。

 艦内から飛行甲板へは航空機用エレベータを用いるのですが、なれてしまうと気づかないのですが、普段ひゅうが型、いずも型に乗らず日常生活を営んでいますと、この規模の大きさのエレベータに乗ることはまず無いよね、とちょっと感心してしまうのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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