フランストヨタ 『ストライキ通信 』(1)/フィリピントヨタ労組を支援する会

2009-04-18 20:25:34 | 労働運動
日頃のフィリピントヨタ労組へのご支援に大変感謝いたします。
 さて、17日付け共同通信の報道にありますようにトヨタ自動車の欧州生産拠点である
フランストヨタ(年産27万台、従業員約2700名)で不況を口実にした賃下げに対
し、ストライキが始まっています。フィリピントヨタ労組を支援する会の会員Paul JOBIN
さんから現地で発行されているストライキ通信が送られて来ましたのでご報告します。ま
た、ストライキ中のフランストヨタ労働者への連帯メッセージがありましたらぜひお寄せ
ください。よろしくお願いいたします。

フィリピントヨタ労組を支援する会
protest-toyota@list.jca.apc.org 

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『ストライキ通信 第1号』
ストライキ中のトヨタの労働者たちから皆さんに訴える!2009/4/7 火曜日

 昨日の朝、5:30から青色組はストライキを始めた。60人でストを始めた私たちは
参加者を増やすために様々な仕事場を訪れた。いつの間にか、100人になった。小さな
グルプになって、私たちはどんな行動と要求をすれば良いのかを話し合った。

 黄色組は昨日14:00からすでにストを始めていた。青色組は私たちを待っていた。
私たちは230人になって会議を始めた。同時に私たちは数十人の仲間を説得して、スト
に参加するように説得して勝ち取った。 

皆で同じ要求を出した。賃金を削ることに反対!ステーキを買う時、割引が無いように 

 月曜日、一日中がんばったが、社長は私たちと話し合うことを拒否した。私たちが騒い
だのに。

 夜22:00緑色組は圧力にも負けずに私たちを支援しに来た。150人の内に97人
の緑色組の仲間は怒りをもって工場の中をデモ行進をした。このチラシを作成する時、雰
囲気はとても良くて、参加者たちは増えて来ている。

要求項目。
◆ストライキ参加者の過半数が一時的な休業分の100%の賃金を要求する。
以下のことについて話し合った。
◆Faurecia Somain社の労働者がストをした結果、昨日、日給+1000?をもらった。
◆労働者たちに対しての思いやり不足、圧迫と強制等について話し合った。
◆ストの日数に応じる賃金をトヨタから払ってもらうことについて。
◆トヨタフランスのDidier LEROY(ディディエ・ルロワ)社長が先週の木曜日に、「彼ら
に賃金の100%を支払うよりも、私が死ぬ方がましだ!」と言ったことについて。この
言葉から彼を裁くべきである...」。

火曜日の今日。

 ストは続く。参加者たちは増えて意見を出している。ストをしない方が良いという人た
ちは一時的な休業分の賃金をもらっている。ストをすることは法律で認められている一つ
の権利である。

 あるリーダーが言うように職場放棄ではない。私たちがストライキをするのは、自分た
ちを人間扱いされるためである。ストライキは労働者の力、社長たちにとっては弱点であ
る。

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『ストライキ通信 第2号』
ストライキ中のトヨタの労働者たちから皆さんに訴える!2009/4/7 夜23:00 

 火曜日。昨日は、311人がストに参加した。今日の参加者は384人になった。青色
組は経営者の事務所を侵入した。ルロワ社長に会った。彼は「一時的な休業分の賃金の1
00%を支払えない」と言った。私達は「それは信じられない!」と言って、数年前から
トヨタがどれほどの膨大な利益をもたらして来たかを思い出させた。

 黄色組の180人たちも経営者の事務所へ。ルロワ社長はその時、現場を回っていた。
その時、彼は先週の木曜日、「彼らに賃金の100%を支払うよりも、私が死ぬ方がまし
だ!」という誤まった言葉を発した。当たり前のことであるが、その誤りを認めることは
あまり彼の負担にならない。私たちが要求をするのは「一時的な休業分の賃金の100%
を支払う」ことである。

 緑色組は黄色組の仲間に支えられて170人の仲間を集めた。多くの新聞記者(France
3 Nord Pas de Calais)が来て実態を知らせた。12:00と19:00のTVなどで私たちのスト
ライキを知らせた。県のFO(フランス労働総同盟「労働者の力」)とCGT(フランス
労働総同盟)の労働組合代表が応援に来た。私たちの行動をチラシによって他の自動車会
社にも配布した。水曜日にもストを続けることを投票で決めた。

要求項目。過半数の賛成でストライキをする労働者たちは以下の要求をする。
◆一時的な休業分の賃金の100%を支払うこと。
◆ストの日数の賃金を支払うこと。会社が私たちの賃金を減らそうとしているので、私た
ちはストをせざるを得なくなったのだから。

生産ラインにて。

 月曜日、会社は熱を払った(生産速度を落とした?)。調子は順調だった。しかし、火
曜日は、生産の速度を速めるようにした。技師達、プレス労働者、溶接労働者たちは組み
立てラインで働くようにされた。注文が多くなっていると会社幹部は言う。危機が終わっ
たのでストライキをする必要が無くなったように言う。でも、残ながら、危機がひどく
なっているし、会社はこれからも、一時的な休業をせざるをえなくなる。

 水曜日になって。ストライキにまだ参加していない労働者たちにお願いする。皆のため
に闘ってストライキをしている労働者を支援するために、残業を拒否するように協力をお
願いする。そして、私たちを理解してくれる仲間たちに協力を願う。毎日、最低数時間、
ストに参加することを。

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『ストライキ通信 第3号』
ストライキ中のトヨタの労働者たちから皆さんに訴える!2009/4/8 水曜日 夜23:00

月曜日には、ストに参加する人は311であった。
火曜日には、ストに参加する人は384になった。
水曜日には、ストに参加する人は452になった。

 ストの力は益々強くなっていく。ストは組織化していく。各チームはストの参加者を代
表するために6人を選んだ。選ばれた代表たちはほとんど労働組合に参加していない。

会社の非常委員会

 この会社の非常委員会は午後15時に開かれた。その時、FOとCGTの代表たちはス
ト委員会と話し合うようにお願いした。社長はそれを引き受けたが、1時間に渡っての会
議で何の結果もなかった。しかし、大事なのは、ストに参加する労働者が増えていること
である。前日の ルロワ社長の陳謝と合わせて、ストライキによる非常に素晴らしい成果
である。

 その話し合いの中で、会社側は生産の新しい計画を発表した。2009年度中に生産高は
163,000台から181,000台になる計画だそうである。土曜日と日曜日も働くことになるとの
ことであった。

 会社は車を増産する必要があるらしい。注文があるから。…だからこそ、4月の末に賃
金を減らす必要はないし、一時的な休業の時があっても100%の正当な賃金を出すべき
である。だからこそ、皆さんはストライキに参加すべきではないか。1日でも、半日で
も、8時間だけでも。

要求項目:ストに参加する労働者たちの過半数以上は以下のことを要求する。

◆皆に一時的な休業の時、100%の正当な賃金を出すこと。
◆ストの日数の賃金を支払うこと。会社が私たちの賃金を減らそうとしているので、私た
ちはストライキをせざるをえなくなったのだから。

生産ラインにて。

 多くの人はストすることは正しいと考えている。部長たちの考えでは、ストする人たち
は怠け者だと思っているが、私たちの考えでは、勇気のある人だと思っている。水曜日の
ように、多くの労働者たちが最低6時間もストをすることになった。

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『ストライキ通信 第4号』
ストライキ中のトヨタの労働者たちから皆さんに訴える!2009/4/9 木曜日 23:00


 木曜日。三つの組のストに参加する人数は増えてきた。
月曜日は311人、火曜日は384人、水曜日は452人になった。木曜日は前日と同じ
人数ぐらい。つまり、ストを初めてから、600くらいの人がなんらかの時間でストに参
加したことになる。トヨタにおけるストライキとして≪歴史的な出来事になる!≫・・・

 三つの組のスト参加者はもっと速いスピートでストを強めることを決める。

金曜日の朝、九時に、青色組と黄色組のスト参加者は集まる。そして、緑色組の仲間は1
4:00に先の二組に加わることにする。大勢になればなるほど、強くなれる!!

今こそ、大勢でストに参加する時である。一日、半日、8時間でも良い。

要求項目:過半数でストライキをする労働者たちは以下の要求をする。

◆一時的な休業分の賃金の100%を支払うこと。
◆ストの日数の賃金を支払うこと。
会社が私達の賃金を減らそうとしているので、私達はストをせざるおえなくなったのだか
ら。

 トヨタは2007年に8千万ユーロ(約122億3000万円)、2008年に8千2百万
ユーロの
純利益を収めたので、私たちは賃金を削ることを許せない。まだストに参加しない多くの
仲間は私たちの要求が正しいと思いながら、不十分であると考えている。数年前から会社
の造られた利益は労働者の苦労によってできたわけである。

 それで、トヨタは今支払うべきである。金融危機は私たちの賃金を削るための理屈にす
ぎない。その理屈、理論は労働者たちを納得させない。今日こそ、私たちの叫ぶ声を聞か
せるチャンスである!

生産のラインにて、あるラインで、部長たちは言う。

 「ストに参加しないなら、休憩の時、美味しいものを食べさせ、飲ませてあげる」と。
 ストする人は無断で職場を放棄することになると、ある部長は言う。それはまちがって
いる。ストライキをすることは労働者の権利である。

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『ストライキ通信 第5号』
ストライキ中のトヨタの労働者たちから皆さんに訴える!2009/4/10 金曜日 20:00

 金曜日。ストの参加者たちは力を強めるために、三つの部を集めようとした。駐車場に
は、14時に400人のスト参加者たちと青色組の100人位が集まって私たちを支え、
私たちの言葉を聞こうとした。

 会社側はその日15時に私たちの代表者と二回目の話し合いに応じた。これこそ、スト
ライキ参加者たちの圧力の結果だと思う。一時間半の話し合いのなかで、会社は言った。
「賃金を減らすべきであるが、それをすこしずつ行う。そして、英国に車一台を売る時、
2000ユーロを損する」。いつ頃から、社長たちは損しながら、車を売るのであろうか


 私たちはそれに大反対する。私たちは一時的な休業分の賃金の100%を支払うことと
ストの日数の賃金を支払うことを要求し続ける。賃金を少しずつ減らすことは、金融危機
による損害に補填をする意味であるからだ !

 損をしながらも車を売る頑固な会社にたいして、スト参加者たちは、一時的な休業分の
賃金の100%を支払うこととストの日数の賃金を支払う時までストライキを続けること
を決めた。スト参加者たちは賃金の引き上げ、ボーナスの要求も含めた。トヨタはそれを
支払うお金がある !

 皆さんの大多数が自分たちのストライキであると理解するから、私たちのストを支援し
てくれている。今日から、ともに起ち上がって力強く戦うべきでだ!月曜日の夜、すべて
の職場を訪れ、私たちのストを支援してくれるように協力を願います。よろしく。

4月15日(水曜日):私達の所へ応援に来てください。   
11:45から13:15まで(黄色組)
14:15から16:15まで(青色組)
そして水曜日の真夜中に(緑色組)


フランストヨタ 『ストライキ通信 』(2)に続く
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仏のトヨタ工場を封鎖 労組員、減給に抗議
http://www.47news.jp/news/2009/04/post_20090417223804.html

 【パリ17日共同】フランス北部バランシエンヌ郊外にあるトヨタ自動車の工場で16
日夜、労働組合員が経済危機に伴う一部操業停止で給与が減額されることに抗議してゲー
トを封鎖、同工場は17日も操業できない状況が続いた。フランス公共ラジオによると、
2001年の開設以来、同工場が完全な生産停止に追い込まれたのは初めて。

 入り口を封鎖したのは労働総同盟(CGT)の労組員ら約300人。労組側の説明で
は、今年の年初以降、一部操業停止の期間が計2週間になり、4月の給与が平均で約30
0ユーロ(約3万9000円)減額されるという。労組側は「世界で最も裕福な企業の1
つに、賃金をカットする理由はない」として満額の支給を要求している。

 同工場はトヨタが英国に次ぎ欧州で2番目に開設した乗用車工場。従業員は約2700
人で、小型車「ヤリス」(日本名ヴィッツ)を生産している。

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