駅前不動産屋今日も回りは敵だらけ

株式会社 ハウスショップ 東京都町田市

職業病

2016年09月06日 | 不動産業界
当社の契約を見てると 
 
賃貸は圧倒的に直接委任された物件を自社で客付けする 
 
このパターンが多いのですが 
 
その理由は儲かるからそれを狙ってる訳ではありません 
 
他社を介する契約はまとまらない事が多いのです。 
 
別の他の同業者が無能って訳ではありません 
 
不動産の仕事は 
 
構造的に業者が複数からむとまとまる確率が低くなる 
 
そうなってるからです。 
 
理由は仲介の仕事は 
 
賃貸であれば家主と借り主 
 
売買であれば売り主と買い主 
 
この間に立つ仕事ですから 
 
商談をまとめるには 
 
双方の性格や事情を把握してれば無駄な動きをしなくて済む訳です。 
 
例えば 
 
家主が外国人嫌いだと言うのが分かってれば 
 
そもそも外国人のお客様にはその物件は紹介しませんから 
 
ムダな動きは排除できますが 
 
これが他社物で家主の性格が分からないと 
 
お客様を案内して 
 
そして申し込みをとったら 
 
家主に断わられる訳です。 
 
これでは何時間も時間が無駄になるだけでなく 
 
借り主も一旦断られたら 
 
その不動産屋はもう付き合いたくないでしょうから 
 
顧客も失う事になる訳です。 
 
時間もムダ お客様は怒る 
 
踏んだり蹴ったりってやつです。 
 
こんな感じで 
 
私たちの仕事は成功報酬ですから 
 
時間をかければかけるほど 
 
最後まとまらなかった時の被害が増しますので 
 
なるべく顧客の事情を把握する 
 
これが大切な訳です。 
 
まあしかし賃貸はそんな感じで自社で契約を完結できますが 
 
売買はどうしても他社がからむケースは増えてきますね 
 
しかし他社がからむケースでも 
 
相手の性格 
 
これを把握して商談を進める事は 
 
成約率を高めるには欠かせません 
 
こちらが客付けであれば 
 
売り主と直接接する機会はありませんが 
 
交渉過程の中で売り主の性格を想像する 
 
これだけでも随分違ってきます。 
 
例えば 
 
仲介業者が語る売り主の意向 
 
これを整理して相手の性格を描く訳です。 
 
売り主の性格だけではなく 
 
元付け業者の性格も同時に把握しながら 
 
被害を防ぐ訳です。 
 
具体的には 
 
そこそこ売れる価格であるにも関わらず 
 
長期に売れ残ってる物件があったりします。 
 
そんな時値引交渉を入れる事はよくあります 
 
が交渉を入れても 
 
何の回答もよこさない 
 
そんなケースがよくあります。 
 
で 
 
仲介業者をせかすと 
 
大体 
 
売主が旅行に行って連絡がとれないとかなんとかって話しになります。 
 
実際に旅行に行くことはありますが 
 
不動産屋は昔から話しを引き延ばす時には 
 
よく旅行って言葉を利用しますから 
 
これをそのまま受け止めてはまだまだです。 
 
その時間を延ばす行為 
 
この後ろでは 
 
色んな話しが展開してる訳です。 
 
元付業者に直の客がいて、そっちを優先したいために 
 
こちらの話しは滑り止めで延ばす 
 
なんてのはよくある話しです 
 
また売り主自身が 
 
具体的に話しが進むと 
 
売却を迷う 
 
こんな事もよくあります。 
 
そんなウラ事情があるにも関わらず 
 
旅行に行ってる 
 
なんて言葉を真に受けて 
 
ただ相手の時間稼ぎのペースに乗っては 
 
最後は徒労に終わったり 
 
あるいは 
 
こちらの大切なお客様を失ったりする訳で 
 
被害は計りしれません 
 
そんな時に 
 
私は 
 
売り主が近くであれば 
 
そっと外から様子をうかがったりなんかします。 
 
それだけで 
 
旅行に行ってるって話しが本当かどうか見破れます 
 
旅行に行ってるはずが庭の手入れをしてた 
 
なんてのも何度か見た光景です。 
 
ですから 
 
その嘘を確認しただけで 
 
こちらは 
 
次の行動に移れますから 
 
被害は最小限に食い止める事ができる訳です。 
 
そんな感じで 
 
仲介業者が複数入る契約は 
 
原則的に 
 
相手から伝わってくる話は 
 
すべて疑ってかかる 
 
この姿勢が欠かせないとも言える訳です。 
 
ただいつも思いますが 
 
こんな感じで長年仕事をしてると 
 
すべてに疑り深くなりますよね 
 
そうなってしまった自分 
 
少し嫌悪感が湧く事があります。 
 
懐疑心が増すのがこの仕事の職業病 
 
そう言えるかもしれません。 
 
 
コメント
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