成田空港から、横浜の山下公園近くにあるホテルニューグランド行きバスに乗車した。
乗車券を購入したのは第一ターミナル南ウィングリムジンバスカウンターにて。3人ほど列を作っているが、並んでいる間に係員が行き先を尋ねて回る。自分も尋ねられ、ホテルニューグランドと告げるが、相手は少し悩み、次の出発は17:05と案内した。まさか、時刻表には16:40の便が確かにある。と、このようなやりとりが生じるのも無理はない、成田空港からホテルニューグランド行きのバスは一日3便しかないからだ。成田からは都内各ホテルへ多数の路線が出ており、そのどれかと勘違いしたのだろう。グランドパレスなど、似たような名前がたくさんある。しかし、乗車券は無事に購入できた。「16:40発ホテルニューグランド行き」3500円を現金で支払う。横浜駅東口のYCATやみなとみらい地区のホテルと同じ料金。
家はYCATからのほうが近いが、一日3便という希少な路線にちょうどぴったりな時間であり、果たしてこの路線、いかほどの需要があるのかという好奇心からニューグランド線を選択した。ホテルニューグランドはそう大規模なホテルではないし、大きな駅も近くにはない。さらにはこの路線、つい先月まで磯子の横浜プリンスホテルまで運行されていたが、当のプリンスホテルが西武グループの事業再編により閉館されてしまったために、現在はニューグランド止まりの運行になっている。たった一つのホテルのためだけに運行される路線に果たして何人の人が乗るのだろう・・・。乗る前から非常に楽しみであった。
まだ時間があったので少しターミナルの中をうろつき、時間をつぶす。発車10分ほど前の16:30頃、外の乗り場へ行ってみる。乗り場はYCAT,羽田空港線と共用になっている12番線。ちょうど羽田空港行きの改札中であったが、後で調べてみると時刻表上ではこの時間帯の運行はない。臨時便だったのかもしれない。乗り場はこの羽田空港行きと、16:35発のYCAT行きバスの客で混雑している。そしてYCAT行きも入線。このバスに大半の客が乗り込むと思いきや、予想に反して10人程度が吸い込まれたのみ。乗り場にはまだ列が残っている。出発案内板を見てみると、16:40発の羽田空港行きが表示されている。ホテルニューグランドの表示はまだでないが、同じ乗り場から同発なのだろうか。どうせほとんど羽田空港行きの客だろうと、のんびりとベンチに座ってバスを待っていた。
・・・と、事件発生。案内板の表示をみてみると「16:40羽田空港・横浜地区」
えっ、横浜地区ってまさかホテルニューグランドのこと!?ホテルニューグランドの表示はないが、次の案内板にはYCATの表示。ってことはやはり横浜地区はホテルニューグランドのことであろう。
果たして真相はホテルニューグランド直行のバスではなく「”羽田空港経由”ホテルニューグランド行き」であったのだ。驚愕の事実。まさか羽田空港を経由して横浜に向かうとは。思いもしなかった。時刻表にはホテルニューグランドが独立して書かれてあるのでまったく予想していなかった。慌てて列の最後尾に並ぶ・・・。
東京空港交通のリムジンバスが3台連なってこっちに向かってくる。TCAT、新宿方面行きのバスに続いて3台目のバスがホテルニューグランドの表示を出してやってきた。日産ユーロツアー。フィリピンで生産され、車両単価が安いバスでリムジンバスに一気に大量導入された車両だ。乗り場係員が手早く大きな荷物をトランクに積み込みながら、乗車改札も始まった。第一ターミナルの前に第二ターミナルを先に出てきているため、先客があり、また列の最後尾だったため、通路側の席となった。がらがらの車内を期待していたが、ほとんど満席状態。よく考えてみると、確かに1つのホテルのためだけにバス1台を出すのはおかしい。明らかに採算が取れないであろう。
南ウィングを出たバスは北ウィングにも寄る。乗り場係員が車内に乗り込み、「羽田空港、ホテルニューグランド行きです。ご乗車ありがとうございます」と一礼をしてまたバスを降りていった。続いて車内テープによる案内も始まるが、その頃にはバスはすでに高速道路に上がっていた。
東関東自動車道はわりと順調に進む。3車線のうち、中央の車線を安定した走りで羽田空港に向かっている。と、あら、追い越し車線をYCATの表示を出した京浜急行バスの車両が追い抜いていった。成田を出て30分後くらいのこと、5分後に成田を出たバスにいとも簡単に抜かされてしまった。
当バスはそれでもマイペースに走り、湾岸線に入っていた。お台場あたりで少々込み合ったが、羽田空港には16:50頃に到着した。まずは第二ターミナル、ANA側に停車。ここで半数近くが下車。続いて第一ターミナルJAL側。案の定、羽田空港で大半の客が下車し、残されたのは自分たちと、外国人の客2名だけ。正直、安心した。自分のためだけにホテルニューグランドまで行ってもらうのは気が引ける。ニューグランドから折り返し便の設定がないため、羽田空港で全員が降りれば、あくまで予想だが、このバスは車庫に戻っていただろう。まあ外国人の客もいることだし、行ってもらわないわけにはいかない。
羽田空港から再び湾岸線にのり、横浜を目指す。東京空港交通のユーロツアーの車両が横浜を走るのは珍しい。YCAT線にはユーロツアーは使用されないからだ。あとは羽田~日吉線に入る位だろうか。だからすこし誇らしげにベイブリッジを渡る。ここまで来るとなんとなく落ち着く。みなとみらいの景色も一望でき、横浜に帰ってきたことを実感できるのだ。さて、ホテルニューグランドにはどう行くのかな・・・、と考えているうちに新山下で高速を降りた。そう、YCAT線が使うみなとみらいまで行かなくても、ここが一番近い降り口だったのだ。一般道を少し走り、17:25、無事ホテルニューグランドに到着。といっても、フロント前に横付けするのではなく、道路上に停車。運転士がスーツケースを外国人客に渡すが、外国人、どこがフロントなのか少々迷っていた様子。成田からバスが到着したなら、フロントから誰か出てきてもよさそうなものだが、少し離れているために気づかなかったのだろうか。それにしても、宿泊客に対してお粗末な対応といわざるを得ない。またドライバーもわれわれ乗客に対して「ありがとうございました」の一言も告げることはなかった。いかがなものだろうか・・・。
とかなり長文になってしまったが、以上がニューグランド線の模様である。
乗車券を購入したのは第一ターミナル南ウィングリムジンバスカウンターにて。3人ほど列を作っているが、並んでいる間に係員が行き先を尋ねて回る。自分も尋ねられ、ホテルニューグランドと告げるが、相手は少し悩み、次の出発は17:05と案内した。まさか、時刻表には16:40の便が確かにある。と、このようなやりとりが生じるのも無理はない、成田空港からホテルニューグランド行きのバスは一日3便しかないからだ。成田からは都内各ホテルへ多数の路線が出ており、そのどれかと勘違いしたのだろう。グランドパレスなど、似たような名前がたくさんある。しかし、乗車券は無事に購入できた。「16:40発ホテルニューグランド行き」3500円を現金で支払う。横浜駅東口のYCATやみなとみらい地区のホテルと同じ料金。
家はYCATからのほうが近いが、一日3便という希少な路線にちょうどぴったりな時間であり、果たしてこの路線、いかほどの需要があるのかという好奇心からニューグランド線を選択した。ホテルニューグランドはそう大規模なホテルではないし、大きな駅も近くにはない。さらにはこの路線、つい先月まで磯子の横浜プリンスホテルまで運行されていたが、当のプリンスホテルが西武グループの事業再編により閉館されてしまったために、現在はニューグランド止まりの運行になっている。たった一つのホテルのためだけに運行される路線に果たして何人の人が乗るのだろう・・・。乗る前から非常に楽しみであった。
まだ時間があったので少しターミナルの中をうろつき、時間をつぶす。発車10分ほど前の16:30頃、外の乗り場へ行ってみる。乗り場はYCAT,羽田空港線と共用になっている12番線。ちょうど羽田空港行きの改札中であったが、後で調べてみると時刻表上ではこの時間帯の運行はない。臨時便だったのかもしれない。乗り場はこの羽田空港行きと、16:35発のYCAT行きバスの客で混雑している。そしてYCAT行きも入線。このバスに大半の客が乗り込むと思いきや、予想に反して10人程度が吸い込まれたのみ。乗り場にはまだ列が残っている。出発案内板を見てみると、16:40発の羽田空港行きが表示されている。ホテルニューグランドの表示はまだでないが、同じ乗り場から同発なのだろうか。どうせほとんど羽田空港行きの客だろうと、のんびりとベンチに座ってバスを待っていた。
・・・と、事件発生。案内板の表示をみてみると「16:40羽田空港・横浜地区」
えっ、横浜地区ってまさかホテルニューグランドのこと!?ホテルニューグランドの表示はないが、次の案内板にはYCATの表示。ってことはやはり横浜地区はホテルニューグランドのことであろう。
果たして真相はホテルニューグランド直行のバスではなく「”羽田空港経由”ホテルニューグランド行き」であったのだ。驚愕の事実。まさか羽田空港を経由して横浜に向かうとは。思いもしなかった。時刻表にはホテルニューグランドが独立して書かれてあるのでまったく予想していなかった。慌てて列の最後尾に並ぶ・・・。
東京空港交通のリムジンバスが3台連なってこっちに向かってくる。TCAT、新宿方面行きのバスに続いて3台目のバスがホテルニューグランドの表示を出してやってきた。日産ユーロツアー。フィリピンで生産され、車両単価が安いバスでリムジンバスに一気に大量導入された車両だ。乗り場係員が手早く大きな荷物をトランクに積み込みながら、乗車改札も始まった。第一ターミナルの前に第二ターミナルを先に出てきているため、先客があり、また列の最後尾だったため、通路側の席となった。がらがらの車内を期待していたが、ほとんど満席状態。よく考えてみると、確かに1つのホテルのためだけにバス1台を出すのはおかしい。明らかに採算が取れないであろう。
南ウィングを出たバスは北ウィングにも寄る。乗り場係員が車内に乗り込み、「羽田空港、ホテルニューグランド行きです。ご乗車ありがとうございます」と一礼をしてまたバスを降りていった。続いて車内テープによる案内も始まるが、その頃にはバスはすでに高速道路に上がっていた。
東関東自動車道はわりと順調に進む。3車線のうち、中央の車線を安定した走りで羽田空港に向かっている。と、あら、追い越し車線をYCATの表示を出した京浜急行バスの車両が追い抜いていった。成田を出て30分後くらいのこと、5分後に成田を出たバスにいとも簡単に抜かされてしまった。
当バスはそれでもマイペースに走り、湾岸線に入っていた。お台場あたりで少々込み合ったが、羽田空港には16:50頃に到着した。まずは第二ターミナル、ANA側に停車。ここで半数近くが下車。続いて第一ターミナルJAL側。案の定、羽田空港で大半の客が下車し、残されたのは自分たちと、外国人の客2名だけ。正直、安心した。自分のためだけにホテルニューグランドまで行ってもらうのは気が引ける。ニューグランドから折り返し便の設定がないため、羽田空港で全員が降りれば、あくまで予想だが、このバスは車庫に戻っていただろう。まあ外国人の客もいることだし、行ってもらわないわけにはいかない。
羽田空港から再び湾岸線にのり、横浜を目指す。東京空港交通のユーロツアーの車両が横浜を走るのは珍しい。YCAT線にはユーロツアーは使用されないからだ。あとは羽田~日吉線に入る位だろうか。だからすこし誇らしげにベイブリッジを渡る。ここまで来るとなんとなく落ち着く。みなとみらいの景色も一望でき、横浜に帰ってきたことを実感できるのだ。さて、ホテルニューグランドにはどう行くのかな・・・、と考えているうちに新山下で高速を降りた。そう、YCAT線が使うみなとみらいまで行かなくても、ここが一番近い降り口だったのだ。一般道を少し走り、17:25、無事ホテルニューグランドに到着。といっても、フロント前に横付けするのではなく、道路上に停車。運転士がスーツケースを外国人客に渡すが、外国人、どこがフロントなのか少々迷っていた様子。成田からバスが到着したなら、フロントから誰か出てきてもよさそうなものだが、少し離れているために気づかなかったのだろうか。それにしても、宿泊客に対してお粗末な対応といわざるを得ない。またドライバーもわれわれ乗客に対して「ありがとうございました」の一言も告げることはなかった。いかがなものだろうか・・・。
とかなり長文になってしまったが、以上がニューグランド線の模様である。