クヴァンツ Quantz,Johann joachim
フリードリッヒ大王のためのソルフェージュ
フリードリッヒ大王の「ソルフェージュ」あるいは「毎日の練習」はリュッツ=ヴェンターフェストの「上級者のためのリコーダー教本」に載っている何曲かをよく吹いていた。その後手に入れたのはブライトコプフ版で、100曲が調性順にまとめてある。モダンフルートを念頭に編集してあって、つまりハ長調からイ短調、ト長調と言う感じで並んでいる。トラベルソではニ長調あたりから始めるなり、気が向いたのを日々、吹くんだろう。
リコーダー奏者は例の、短三度上げて吹けば、ほぼ全て吹ける。ただの練習曲でなくて、曲になっている。ほんの数小節の物も楽しめてすばらしい。
5曲目に100曲中一度だけ、下のドが出てくる。トラベルソの最低音はdなのだが、フリードリッヒ大王の持っていたフルートの中には下のcまで出る楽器もあったのかな?
(有田正広によれば、バッハのロ短調ソナタの原曲であるト短調ソナタはオーボエの物ではなく、c管のフルートのための物だとのこと。)
IMSLPにはファクシミリが登録されていて、それは本当に断片で、曲になっていない。それはそれで練習にはなるというか、練習のためのものだ。(2018/04/追記)