昨日、大鉋削りで有名な山本文義氏の講演会に行ってきた。
とても内容の濃い講演だったので忘れない内にその内容の一部をここに紹介
していきたい。
今までの常識を覆す内容も多く、ついて行けない部分も多々あるが、
イメージだけでも掴んでもらえる事を願いたい。
まず山本氏が前置きとして言われたのは、次のポイント。
1 あくまでも薄削り用オンリーの研ぎと仕込み
2 従来の様な手を離しても砥石の上に刃がひっついて倒れないような
研ぎをしたら薄削りはおろか、仕事削りも出来なくなった事
3 本等に紹介されている研ぎ方や仕込み方は、削りをやった事の無い
学者や日曜大工程度のレベルの人が多い。
特に仕上げ砥石をかければかける程良いというのは、
次に紹介する刃先のダメージの点から言っても、やってはいけない工程
まず、砥石面がどうなっているかのイメージとして画像の様に表面に無数に
穴が開いていて、そこにゴマ粒の様に色々な物質がめりこんで飛び出た状態。
研ぎの際、刃先がこの飛び出した異物にどんどんぶつかり、ダメージを
受けて時間をかけて研げば砥ぐ程刃先が痛められる。
始末の悪い事に顕微鏡で見た際は、砥ぎ傷が減り、良い刃がついてきたように
思われてきたが、実際は刃先が、だれた状態になっている。
もう一点山本氏が指摘されていた点は、平らな物の上に平らな刃を
こすりつけても、実際は刃先と一番後ろ側に力がかかり、平らに砥げない
という事。
これらの事を解消する為に次回に紹介する砥ぎ編で捨て金を利用した研磨法を
編み出された。 つづく
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