芭屋框組(はなや かまちぐみ)

残しておきたい情報や、知っておきたい事

フードロスについて その2

2011-09-25 18:06:59 | 建具屋のかあちゃん


フードロス=(食べられるのに廃棄される食材)を減らす取り組みとして

セカンドハーベストジャパンという、NPO法人があります。これは主に
個人や企業から出る賞味期限内の食品を福祉団体へ寄付しています。

2009年の実績で500社からの食品提供を受け、500の経営困難な施設や団体に
寄贈しました。

また、この度の震災時には食材だけではなく、味噌、醤油といった調味料なども
配布しています。



この日のオープンキャンパスでは、画像のようなスティックコーヒーの詰め合わせが
参加者一人一人に配られました。



次に外食産業での取り組みとして、各メニューに対しての適正おかず数を
研究推奨してなるべく食べ残しが出ないような献立が考えられるように
なってきたようです。



それでも食べ残ってしまう場合に備えて、ドギーバック=持ち帰り用容器が
見直されています。

こんなことは私の住んでいる地域では普通に行われていることですが
若い方には抵抗があるようです。

そんな若者世代にも受け入れられるように、ちょっとお洒落な
折りたたみ式のドギーバックが開発されました。



このドギーバックは協賛している飲食店でも手に入れられるようです。

その他の食べ残しや魚のアラ等は加工されて飼料や肥料になります。

日本は伝統的にこうしたリサイクルのシステムが進んでいたのですが
近年、加工処理施設の周辺住民から臭いに対する苦情が多く、対応策に
困っているようです。(防臭設備に莫大な費用がかかる為)




フードロスについて その1

2011-09-04 18:33:58 | 建具屋のかあちゃん
先日 子供の付き添いで行ったオープンキャンパス公開講座で
興味深い講義をされていたので紹介します。



題名は「フードロス-捨てられる食材-」

「フードロス」この聞きなれない言葉の説明に始まり、日本の食の現状
について驚くべき事実が次々に語られていましたので
順を追って説明していきたいと思います。

まず、毎年日本では、1900万tという、驚くべき量の食材が捨てられており、

それらを大きく分けて、野菜のへた等の除去分、
消費期限切れの食材=食べられない分

それと賞味期限切れ、食べ残し、調理ミス等の食材=食べられる分の
2つに分け、この食べられるが廃棄される食材を「フードロス」FOOD LOSSと
呼ぶそうです。

1900万tの廃棄食材の内、500万t~900万tがまだ食べられる食材=
(日本の年間フードロス量)ということです。

まだ食べられるのに捨てられる実例として、

①農産物が豊作になりすぎた為に、このまま市場に出しても赤字になるので
そのまま畑に廃棄される

②あるドーナツ店では、閉店間際に来るお客の為に品揃えを
充実させていて、当然余るので捨てている。

③製造日が5月1日、賞味期限日8月1日の場合。
賞味期限3ヶ月の3分の1=1ヶ月が過ぎた6月1日以降は小売店が
引き取ってくれないので、不良在庫としてメーカーが廃棄してしまう。
(3分の一のルールと言われているそうです)

これらを安く売ればいいと思うのだが、それをしたら市場が混乱するので
出来ないそうです。

日本でもつい70年ほど前までは戦争で国民の大多数が飢えていて、
「芋と草ばかり食べていた」と父の話を聞いたことがあります。

世界全体とすれば食料不足で飢餓に苦しんでいる人々が大勢いるというのに、
その一方で少数の人々が大量の食料を廃棄している。アンバランスさに
悲しさと、何とかならないのかというじれったさを感じました。

次回はこの現実を少しでも打開する事についても触れてみたいと思います。