芭屋框組(はなや かまちぐみ)

残しておきたい情報や、知っておきたい事

三木への旅(その2)

2009-05-31 10:50:10 | 道具、砥ぎの話





内橋圭介氏の鉋の裏出し

ようやく本題の三木山鉋塾/ミニ削ろう会の会場に到着し、いろいろな実演を見ることとなる。余計な話は抜きにして、今回はその実演内容のポイントをお伝えしたい。
1)黒刃の鉋刃をとりあえず金盤に当ててみて裏の出具合をチェックする。

2)裏が出ていない部分に鉛筆で直接印を付けてそれをそのまま表側に墨をまわす

3)裏の出ていない範囲が5mm以上の広い範囲だと鋼と地金の境界線よりも頭側(奥側)を叩く。叩く強さは一般に言われている程度の力具合

裏の出ていない範囲が狭い場合は叩く位置を先ほどよりずっと刃先に近いほうにして力加減はかなり弱く

1)に戻り裏の出具合をチェックして均一に裏が出るまで繰り返す。
言い忘れていたが鉋刃はねじれがないことが条件。ねじれのチェックは平らが出ている物の上に鉋刃の裏側を置いてみてがたつきがなければOK。

(※実際に鉋台の押さえ溝に刺さる部分だけを置く。)





4)裏出しの注意点は叩き過ぎたり、間違った場所を叩いて裏を出しすぎないこと。出すぎた裏は元に戻らないらしい。

5)叩く時に下に敷く物は、あまり硬くない物、狙った箇所だけ裏を出したいので、狭い範囲だけ当たるようにすること。

内橋氏の場合は市販のレールを焼き戻しして硬度を下げてさらに狭い範囲で当たるように必要な部分は削り落としていた。

6)黒刃で購入しない限り、奥の方はあまり叩かないほうが良いと言われていた。

7)裏出し用の槌の先は尖らせないこと。エッジで叩くと一見効いているように思えるが実は最初の一、二発しか効かない。それ以上叩いても上の方の柔らかい土を耕しているようなもので、裏までは効いてこない。

8)槌を振り下ろすときは肘は脇や足など体の一部に付けて安定したフォームでふらつかないようにする。

以上なにげない様なことばかりだが、初めて聞く事も多く、大変勉強になった。

余談だが、鉋刃のひずみ直しのコツを聞こうと思い、ひずんだ刃を一つ持っていったが、話を聞いている内に、自分でへたにいじらない方がいいと思い、預けてきた。

叩く際に刃がついていると割れてしまうので、何ミリか刃先をつぶさないといけないとのことで、ついでに研ぎなおしもやってもらうこととなった。


一週間後に達筆な手紙と一緒に出来上がった刃が届いた。きちっと研ぎ上げられていて申し分ない状態。

この刃は実は全く違う鍛冶屋さんの作。普通ならば手間のわりには儲からない、嫌な仕事だが、短期間で、見事な出来栄えにしてしまう腕前や姿勢は人気が出て当然に思えた。                 つづく














鳥の話 4

2009-05-24 08:59:49 | 建具屋のかあちゃん
伊那市の春日神社に行く途中の針葉樹の林に、サギ達のコロニーがあります。

ギャアギャアと木々の上を泣きわめく様子は美しい白い姿とは

ギャップがありますが、上を見上げると優雅に飛び交っている様子は

感動します。ふと下を見ると水色の卵の殻と白い羽毛が落ちていて、

すぐに拾って大切に保管しています。すごい発見をしたような気になって

娘たちに見せたのですが、「ふうん」という感じで、あまり関心が無いよう

です。

近所の人はうるさいので大変だと思いますが、このコロニーを

サギ達の楽園として守って欲しいと思います。

鳥の話 3

2009-05-17 13:21:17 | 建具屋のかあちゃん
去年の晩秋の頃、夕方工房から家へ帰る途中、もうすっかり刈り取られた田んぼに見慣れない鳥が20羽ミューミューと時折鳴いて稲の株の間をちょこちょこと歩いているのを発見しました。

白いお腹、西日を受けて光る緑色の背中の羽、リンとした頭の羽、10分くらい時を忘れて初めて見る鳥を車の中からじっと見つめていました。結構近くにいたのに逃げる様子もなく私も夕食の支度があったのでその場をそっと離れ、早速鳥の本で調べた所、「タゲリ」という名前であることがわかりました。今思い出しても、少し興奮するくらい感動しました。

2.3 日して又同じ所へ行ってみたらもういませんでしたが、子供達にも生の姿をみせてやりたいと思いました。

鳥の話 2

2009-05-06 08:34:10 | 建具屋のかあちゃん
以前から気になっていたのですが、時々、カラスがトンビを

襲っている所を見ます。

もちろんトンビの方が体は大きいのですがカラスは鋭いくちばしで

突こうとするようにトンビめがけて突進していきます。

お互いに大きな声で鳴きながら空中戦が行われているのですが、

私はトンビがかわいそうで、「やめろ、カラス」なんて叫んで

しまいます。幸いトンビがひらりとカラスをかわし、今迄、

トンビがやられたという場面は見られなく、大体1分くらいで

終わってしまいます。何でこんなことがあるのかわかりません

が、お互い鳥同士仲良くやってもらいたいと思います。

鳥の話 1

2009-05-02 16:43:27 | 建具屋のかあちゃん
私は小さい頃から自然の観察が好きで、鳥の名前も珍しいのを

見ると図鑑で調べたりしています。

今回は比較的どこでもよく見られる鳥の観察をしました。

リンゴが1ヶまるごと古くなって、少し食べられなくなったので

台所から見える台の上に置いておいたら、早速「ヒヨドリ」

がやってきて突っつきはじめました。2羽が代わる代わる

やってきて一日でりんごを半分食べてしまいました。

ぼさぼさの頭鋭く細くとがった口ばし、小学生の娘も興味深そうに

じっとサッシ越しにじっと見ています。時々周りを気にしながら、

それでも夢中になって、つついている姿はかわいいの一言に尽きます。