色々考えすぎて、殆ど何も進んでいない積層台。
最近見たブログに触発されて、少しづつでも手を付け始めた。
折角手間をかけるので、一番狂いの気になる長台に挑戦してみようと思う。
台の構造上、はじめに寸法をきっちり決めないとならない。
台厚:厚い程狂わないのは、解っているが、1寸1分以上になると、
かなりゴツくて持ちづらいのと、中に入れる補強用の角パイプの寸法の都合で、
1寸5厘(32㎜)に決定。
台長さ:今使っているやつが、1尺1寸。この長さでも充分なのだが、折角なので
長台の標準寸法=1尺3寸2分(400㎜)に。
削ろう会会報59号~と1月の山本さんの講習会の写真資料をもう一度良く見直してみる。
積層の芯の組み合わせ方は3枚接ぎだったり、4枚接ぎだったり板巾も色々で、
どれが有効なのかよく解らない状態。とりあえず横方向にパイプを入れて両サイド
に1mm厚くらいのステンレス板を、上下面にはステンレスメッシュを補強に入れている。
この上下面のステンレスメッシュも個人的には無くても良いような気がするので、
追々考えていきたいと思う。
パイプについて解った事:ステンレスの角パイプの規格寸法=12㎜角、
その次のサイズが16㎜角その次が25㎜角。今回の場合、16㎜角までしか使用不可。
丸パイプも同じで12㎜φ、16㎜φ、25㎜φ。
断面積が大きいほどたわみに対して、強いと推測される。
同じ16㎜でも、角の場合、1.6×1.6=2.56 丸の場合、0.8×0.8×3.14=2.009
2.009÷2.56=0.78・・・
なので、16角に比べて16丸の方が78%の断面積しかないという事。
山本さんの作りかけの台を見ると、表なじみのすぐ下の箇所だけ他の箇所よりも
一回り小さな角パイプが仕込まれている。これがおそらく12㎜角。
ちなみに断面積は、1.2×1.2=1.44 1.44÷2.56=0.5625
つまり、16角に比べて56%の断面積。
おそらく、表なじみの部分が大きく無くなってしまうので、16角だと残りしろが
少なすぎて、何らかの問題がある為に、12角にされたと思われるが、
上の計算から言うと、16丸の方が、16角まではいかないまでも
大分有効なのではなかろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/f6/a9f96ce6f1bc995979452a519363a2a0.jpg)
台が長いので、前に3本、後ろに6本入るように作図してみた。
9寸5分台だと、前に2本後ろに4本。
上下に貼り付けてある、化粧板の厚みも尺鉋でさえ、4㎜厚しか使われていないので、
4㎜とした。
写真の感じからいうと、もっと厚い物を貼り付けている
イメージがあったが、思ったよりも随分薄い板を貼られている。
しかし、我々建具屋が作るフラッシュ建具等で、
2㎜程の化粧板を貼っている事を考えると、4㎜で充分なのかもしれない。
芯材について:一番悩む所。
狂いが少なくて、刃の出し入れで変形しにくい固さとねばりがある材種
最終的には、瞬間接着剤や塗料を含侵させて、強度を出させる様なので、
広葉樹よりもはるかに狂いの少ない針葉樹でも良いのかも等と思いが巡る。
分割して接ぎ合わす事についても大鉋ならいざ知らず、寸八サイズで
わざわざ一つの木をバラバラにしてもう一度組み直す必要があるのか
大いに疑問も残るが、とりあえずやってみようと思う。
かといってわざわざいい材料をつぶしてまで、やるのには忍びないので、
切り落としの材でそこそこ使えそうな物を探してみた。
こうした条件を満たす材料として出てきたのが、桜とブビンガ。
どうなるかわからないが、手探りで進めていこうと思う。