10年程前に自分で柄入れした玄翁もついでにすげ直してみた。
今回は、
耕木杜の阿保さんの寸法を参考にして、
100匁で太さ27.8×33長さ308㎜
150匁で太さ33×45長さ288㎜
阿保さんのデーターでは100匁で32×42×308㎜ 160匁で34×46×288㎜
実際その太さだとあまりにも太い感じがしたので、縦横同じ比率で一回り小さな
寸法にしてみた。
まずは柄抜き。
原寸図を作図してみる:打面を下にして、玄翁を垂直に立てた際に、
床から5分隙間がいく角度に設定。全体の長さの3分の1ぐらいまでを
真っ直ぐにしてそこから柄尻までをアールで結ぶ。
櫃穴に入る部分は
以前に紹介した通り、実際の櫃穴のアキ寸法プラス0.6㎜。
ノギスで穴の上側と下側の寸法を測ってみて、表裏の寸法が、
同じになっているのが理想だが、誤差が大きいようならば、ヤスリで真四角に
なるように整形しておく。
差金を使って、直線部とアール部を繋げる墨付け。
木表が下端に来るように木取り
アールの深さまで鋸目を入れておいて、鑿と鉋で成型していく。
100匁も同様に作成。
削り終わったら、仕上に堅木をこすり付けてやる。すると不思議な事に
使い込んだ様な艶が出てくる。
柄尻を丸めて出来上がり。150の方は、ちょっとごつい感じ。
100の方は今迄作った中で、一番しっくりくる形。
これに比べると土田刃物式の寸法は柄尻が細すぎて80匁以上の重さだと
振った際に、すっぽ抜けそうになるので、親指と人差し指の間に余計な
力がかかってしまう。(頭が軽いとつまむ感じで振れるのでいいのだが)
今回の柄尻の寸法だとどちらかと言うと、小指、薬指の辺りにフイットして
スムーズに振れる感じ。