芭屋框組(はなや かまちぐみ)

残しておきたい情報や、知っておきたい事

日本の木材自給率アップの為に

2011-04-25 08:28:18 | 建具屋のかあちゃん


朝日新聞を読んで成る程と思った記事があったので紹介します。

今、慢性的に不足している合板は、東日本大震災で東北の太平洋岸にある

合板工場群が被害に会った為ですが、そもそも合板はその製造方法から

板の反りやすいという欠点を補う物として、建築用構造材として使われるように

なってきました。

その原材料としては、戦後より、ラワン等の南洋材を利用してきましたが

輸出国が、60~80年代に資源意識の高まりから、丸太輸出の制限、禁止に

踏み切り、次はロシア産カラマツ等の針葉樹を使うようになりました。

ところがロシアが、輸出関税の引き上げを打ち出したので原価が上がることが

懸念されてきました。

そこで、注目されたのが日本の杉です。

戦後、大量に植えられたのに、あまり手入れされずにきましたが

地球温暖化防止の観点も加わり、間伐が進められるようになりました。

間伐で切られた木は、そのまま建築用材として使われるのには

細すぎますが、合板を作るのには充分です。

技術が進歩し、今では機械で直径1~3センチ程までむけるそうです。

曲がった木も利用できます。

今や日本の木材自給率は27.8%ですが、今まで捨てられていた間伐材

を合板作りに利用していけば、日本の木材自給率も上がり、

荒れている森林の再生の一端になるのではと期待したいです。

脇際取り鉋

2011-04-19 17:20:35 | 道具、砥ぎの話
脇際取り鉋あるいは二徳鉋と呼ばれる鉋を以前作ってもらった。

使い方とすれば、鴨居の溝が膨らんでいたり、一本引きの引き込み戸の

戸袋の入口が狭くて建具に干渉するなど、建具が削れない時に

必要となってくる。





滅多に使わなかったので、気付かなかったがこのままのサイズでは

刃を自分の方に向かせた時に頭が壁につかえて使えない事がわかった。

鉋を注文した時にも色々と説明をして既に一度頭を大分短く切り直して

もらっていたので、また改めて直してもらうのは気が引けたので、

自分で切ってみた。













作った鍛冶屋さんには申し訳ないが、道具として使えなければ

仕様が無いので、勘弁して欲しい。

頭が短くなった分台頭も薄くして何とか使いやすい状態にした。

まだまだ改良の余地は有りそうだ。




刃角直し続き

2011-04-03 15:04:09 | 道具、砥ぎの話
前回の続き

カツラも緩んでいたので叩き込み直した。

芽吹き時のこの季節、思ったより空気が乾燥している

このタイミングで玄翁の柄や鑿のカツラをしめなおしておくと

抜けにくい柄が出来上がる。

出すぎた木部はベニヤ等で治具を作り、丁度の長さに切り揃えてから

丸める。






















刃角直し

2011-04-03 14:44:05 | 道具、砥ぎの話




鑿の刃の角度が大分寝てきたので、直してみた。(30度へ)

途中裏も切れてしまったので、押しなおした様子を順を追って

見て欲しい。

荒研ぎ作業は全てアイウッドのダイヤモンド砥石300番

夕食後に毎晩2時間程テレビを見ながらこつこつ作業して

5~6日程の作業。
























角度決めのガイドに30度に切った木っ端を横に並べて刃裏の面と木っ端の面が

揃うように手首を固定して縦研ぎ。

研ぎ方が未熟な為、縦研ぎだとどうしても丸刃になるので、あらかた接地面が

出来てきたら、斜め研ぎして縦研ぎで丸まった刃を平らに修正して、再び縦研ぎ。

これをひたすら繰り返す。