芭屋框組(はなや かまちぐみ)

残しておきたい情報や、知っておきたい事

積層台への道 -13歩目ー

2015-06-28 18:04:17 | 積層台
台打ちつづき



鋸を曳き終えたので、お役御免になった鏡部分を本来の墨通りに堀り進める。





ご覧の様に定規面はすっかり無い。



下端材を置いてみた所



下端材接着用のマスキング



接着後、案の定ボンドでべたべた。





上面の時は、結構へこみが出たのでボンドをたっぷり塗ったら、表面に染み出てきた。



はみ出たボンドを鑿で削る。



溝の中は刃先が斜めでないと削れない。





予想はしていたが、いきなり作業がやっかいになった。

接着剤硬化も兼ねて、ここでしばらく作業中断。








積層台への道 -12歩目ー

2015-06-28 16:57:42 | 積層台




上面接着後何気なく表面を触ると、掘り込んだ形にへこんでいる様だった。

様子見の為にガラス盤に貼ったペーパーに軽く当ててみる。





下端定規でも





一番肝心の面が結構へこんでいるが、後で何とかするとして次へ。

今回試してみたい事として、包み掘りに挑戦する事。

基本的に長台は、うす削りの前の下ならしをする役割なので、2枚刃 普通口が本来の仕様。

なのでこれからの仕様は、あくまでどうなるかの試しをしていると了承して頂きたい。

手順としては、下端の板を仮止めしたうえで刃口以外を出来るだけ台打ちする。

下端貫通の前に仮止めの板を外して、押さえ溝や鏡も先に作ってから下端板接着。

それから改めて台打ち再開。と言う事でここからは、ダイジェストで・・・・

















押さえ溝を曳く際の定規面にする為、わざと鏡面を少し堀り残して一旦8寸5分勾配の面を作る。









刃巾の墨をし直す














積層台への道 -11歩目ー

2015-06-28 15:53:58 | 積層台




木端材接着後、はみ出したボンドを鑿で出来るだけ削り取る。

次に木端材が、本体より上下に1㎜ずつ幅広くなっているので、小鉋でメチ払い。



やってみて判ったのだが、はみ出たボンドを取る作業が思いのほか大変!!

それから、このエポキシの粘度がくせ者で、まぜたり塗ったりしている時は割と腰があるのだが、暫く放置すると緩んできて想像以上に垂れ拡がる。

本体のマスキングに加えて作業スペースの床にも何かしらの対策必要。

もう1点、ステンレスメッシュ用の掘り込みについて、後から掘り込むのは大変だと思い、先に昇降盤で荒取りしておいたのだが、殆ど意味が無かった。

掘り込み深さ1㎜なので、刃にかかる抵抗かなり少なく作業出来る。事前にやっておくとしても、せいぜい際のラインに丸ノコで切り込みを入れる位で充分。





金切り鋏でメッシュを切ったが、どうも綺麗に切れない。(特に穴の部分)

上下面それぞれの様子



ある考えの為、ずれ防止のビスを四隅に打って上面だけ接着。












積層台への道 -10歩目ー

2015-06-14 20:11:01 | 積層台


2㎜厚のアルミプレートの掘り込み;本体側に1.5㎜、木端材側に1㎜深さの掘り込みをする。

角パイプ用のウレタンフォームを3㎜厚にカット













プレートの方にも角パイプの位置とずらした所に、パンチングメタル風の穴あけ




ここで、ステンレスメッシュ用の掘り込みをどういう手順で加工するかについて考える。

Aパターン; 木端材貼り付ける前に昇降盤で欠きとる。但し次の工程の為、定規面として要所々々を欠き取らないで残しておく。

木端接着後にメチ払いして、上下面をそれぞれ平らに整えてから残った掘り込みをする。







Bパターン;木端材貼り付け後にトリマーで掘り込み。





色々悩んでみた挙句今回は、始めに欠き取るパターンで行く事にした。



接着剤については今まで、あまり深く考えていなかったが、木工用のボンドでは水分を含んでいる為に金属を閉じ込めると内部でサビが発生するんじゃないかと言う事にハタと気が付いた。

サビは金属を膨張させる為、当然狂いに対して悪影響を及ぼす。

ようやく山本さんが、錆びないステンレスや水分を含まないエポキシ樹脂を選択された理由が腑に落ちた。

「だからビス止めもしてないんや」と一人で納得。

会報に紹介されていたEセットⅯは、最少で1キロ入りしかないので、余らす事を思って何とか代替え品が無いかと粘ってきたが、ようやく購入を決意。





ベタベタで取扱いはなかなか厄介だが、穴からはみ出したボンドの様子も予想通りである。










積層台への道 -9歩目ー

2015-06-07 20:25:21 | 積層台




巾方向の反り止め角パイプを仕込んだ後:

山本さん曰く、長手方向の反り止めとして、0.6㎜~1㎜のパンチングメタルを用いるとあったので取りあえず用意してみる。



削ろう会々報に載っていた尺鉋の図面では、後から木端に貼り付ける板の方にだけパンチングメタル分の掘り込みをしていたが、

ズレ防止と補強の為に2㎜厚のプレートを使用し、本体側にも掘り込みをする事にした。

と、ここまではやっている加工や意味合いも何とか理解できるのだが、次に出てくる上下面に貼るステンレスメッシュ

これがいまいちピンと来ない。



建築構造や力学に明るい知り合いに尋ねてみると、「コンクリートとメッシュの関係と同じで、圧縮と伸びに対して有効じゃないかな」

と山本さんと恐らく同じ事をイメージされている様だった。

まあ難しい事は理解出来ないが、狂いにくさにとっては必要不可欠である事は間違いない様だ。

土壁の下地の竹木舞と考えると、少しはイメージが湧いてきた。そう考えると木端のパンチングメタルは

穴から溢れ出るボンドが、それこそ土壁の様に躯体と絡みつきそうな気がして来た。