芭屋框組(はなや かまちぐみ)

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積層台への道 -5歩目ー

2015-01-11 16:56:06 | 積層台

本格的な積層台づくりの前に、普通の台で積層台的な仕様の効果の実験と言うか、練習を少し・・・

今回使った台は、元々鉋用では無い樫材なので、どちらが木表か裏かも分からない様な木目で、おまけにヒビ有り。

台の長さも尺1寸と少し長め、はっきり言って良く狂う台。

刃の切れ味を見る為にとりあえず打った物で、いずれ打ち変えるつもりだったので、心置きなく実験するには、おあつらえ向きだ。




まず、瞬間接着剤を全体に染み込ませて、導管をふさぎ湿気の出入りを止める。

接着剤硬化後、表面かなりデコボコしているのでサンディング





この状態で松本研修会に持って行き試しに使ってみたが、かなり狂いにくくなった感じがした。

ここで一緒に削っていた方から刃口を直す様に指摘を受ける。



木っ端返しの巾が広いので、屑が詰まり易いとの事。巾1分残して刃の2段研ぎみたいに角度立てて鑿で落とせば良いよと言われた。




角度の治具を作り、刃口直す。この際各面がスカッと仕上がっている事は、勿論だがエッジ部の鋭さが更に大事だそうなので、慎重に。




この後仕上げにウレタン塗装すれば、かなりグレードアップした物が期待出来る。





明けましておめでとうございます

2015-01-01 14:35:34 | 道具、砥ぎの話
新年おめでとうございます。

お陰様で、こんな拙い内容でも年々アクセス数が増え続けてありがたい事です。

今年も気長にお付き合い下さい。

さて、いきなり前回のつづきといってはなんだが、山本さんに再会した事もあり積層台のつづきをやらなければならない気分に少し火が付いてしまった。

実は、以前サクラとブビンガで芯材まで作ってあり、その後サクラで普通台を打ったみた所、白樫の方が遥かに材質的に適している気がした。

(山本さんに材種について相談しても、サクラとブビンガだったら、ブビンガの方が良いと即答で言われた。)






そんな折、樫材専門の材料屋さんを紹介して戴いたので、普通台用と一緒に芯材用の白樫も購入した。





普通台用は、荒木で厚みが1寸3分あったので1寸1分に曳き割って、切り落ちた薄板を化粧貼りに使う予定。

いずれにしても、暇と気候的なタイミングを見計らって取り組んで行こうと思うので、とりあえず桟積みして風を通し、様子を見る。

こうして数年がかりでチンタラしている間に、材料が良い感じに乾燥して、より狂い難い台になってくれる事を望む。