4章------家族と愛 FAMILY AND LOVE
フリーダ・カーロ 《私の祖父母 両親そして私(家系図)》
メキシコ出身の母とドイツ生まれのユダヤ人の父をもつ
カーロ・・・・真ん中にいる子供と胎児はカーロ自身です
メキシコの象徴であるサボテンの上には母方の祖父母
遠い異国を表す海の上には父方の祖父母を描いています
その頃、ドイツは、異人種間の結婚を禁止していたことも
あってカーロは自分自身のルーツを 確認したかったのだと思います
ジャン・シャオガン《血縁:大家族》
作者は、国家=巨大な家族の様なものと考えながらも
文化大革命を背景にその複雑な個人と集団の歴史
を家族の肖像画に表したようです・・・
たとえ、個人は集団の犠牲になると考えても
所詮、集団は個人の集合体でもあるのです
5章------広がる愛
LOVE BEYOND
ここも今回のおもしろいところです
《初音ミク》
ヴァーチャル・アイドルに見る 新たなつながりのかたちです
大きなスクリーンで彼女のライブが体感出来ます
これで、世界までもつながるんですよね
津村耕祐 《ファイナルホーム》
非常事態に直面した時、「デザイナーが提供できるデザインは何か・・・・」
をコンセプトに1994年に立ち上げたブランド
皮肉にも、1995年に阪神淡路大震災
2011年には東日本大震災が起こった事によって
デザイナーの想定は現実のものになりました。。。
ナイロン製のコートにたくさんのポケットをつけて
新聞紙を入れれば-----防寒着
食料や医療品を入れれば----避難着になるといったアイデアのコート
洋服の機能性を考えながら
どんどん可能性が広がります。。。
そして、こんなパズルパーツを使ったお洋服も提案しています
つなぎ合わせる装飾性を楽しむんだそうです
草間彌生 《愛が呼んでいる》
ここから小さなブースは草間ワールドでした
水玉は
太陽や月・地球を表すもの
その水玉を反復して増殖させることによって自己の消滅を経て
宇宙の根源に立ち返る意味があるんだそうです
初めてちゃんと草間さんの作品を拝見しました
いくつも連なる水玉の突起は愛であり
それは、ヒトや生き物を超越し、宇宙にまでおよんでいるんですね
この空間では草間さんの詩の朗読が繰り返されています
「
落涙の居城に住みて・・・」
-------死が静かに近寄ってくる-------心のすべてをささげて時を
生き抜いてきた今、美しい終末の足跡を残したい------
空を飛ぶ鳥たちに叫び聞く
私のひさしい年月を、人生の終末の美しさとは、すべて幻覚の幻だったのか?----」
こういった詩が水玉の空間に、こだましています
80歳を超えてなお、こうして
私たちに投げかけてくれる、エネルギーに満ちたメッセージ
は大きなスケールで創造されています。。。
アートこそ彼女の人生そのもの
一生をかけて伝えたいものは、つまり「愛」なんですね
こんなに、たくさんの愛を感じたら
青空から降り注ぐ、
熱いくらいの日差しもまったく苦になりません
そう、いたるところに愛はあふれています