Heart and heart

ありきたりになりがちな毎日をオンリーワンな一日に

バレエに生きる

2012-12-18 11:57:19 | 映画
    パリオペラ座で1951年から振付を担当していた 
     ピエールラコットと
    同じくオペラ座のエトワールだったギレーヌテスマー夫妻

    二人がバレエ界に残した功績と今現在も
    後進の育成にエネルギーを注ぐ姿を
    バレエの名シーンとともに ドキュメンタリーで追う映像です

    まったくバレエに詳しくない私-----
    見てわかるかな・・・・?とはじめ不安だったのですが
    やはり シンプルに美しいものは美しい----
    と思って楽しめる映画です

    「ジゼル」「椿姫」「三銃士」「ハムレット」といった
    言わずと知れたバレエの有名な舞台が次々と
    大きなスクリーンに映し出されるのですから
    それだけでも、必見です

    なぜか、バレエのドキュメンタリー映画というのは
    けっこう多い気がします・・・
    2年ほど前?見た ナタリーポートマン主演の
    「ブラックスワン」---フィクションですが・・・
    も、その年の話題の映画でした
    ポートマン演じる主人公が役にのめり込むあまり
    幻覚をみたり しまいには現実とその境目も曖昧になり
    精神を病んでいく---というものでした

    しかし、そこまでは無いにしても
    バレエというのは、生活、生きる事のすべてを注いで
    表現されているのが、ダンスシーンを見ているとわかります

    舞台で踊るダンサーの究極の美しいからだは
    ストイックなまでのトレーニングと私生活からなるモノだと想像できるからです
    重力すら感じさせない くるくると繰り返されるターン
    にジャンプ・・・いかようにもかたちを変えるしなやかなカラダのライン・・・・

    見ていて美しいその姿は観客の憧れであり
    ストーリーの中に、はいり込んだ非現実世界の中の主人公なのです

    振付師のピエールは多くの称賛された仕事を残していく中で
    「古典バレエの復元」を託され   
    モダンバレエを おのずと封印してしまいます
    古典とは---バレエのルーツ
    新しいものを模索していけば必ず、ものは形を変えていくもの
    それが、アーティスト 表現者ともなれば当然のことだと思います

    しかしあえて、モダンバレエを磨き洗練させ
    対して 残していく作業で
    観客に感動をあたえる仕事を託されたのですから

    その重大さは、はかりしれません

    一方、妻のギレーヌテスマーは
    指導者となった 今もバレエに対する情熱 愛情を忘れず
    「一番大事なのは、踊る事を楽しむ事・・・」とダンサーに
    伝えているのです「あのバレエ、このバレエと執着はない、
    大事なのは伝える事」と・・・

    頂点を極めれば 同じレベル・スタイルを相手に求めても当然だと
    思うのですが、重要なのは、バレエとはこころをゆたかに
    してくれるすばらしいものであり、それに人生をかけるほどの
    価値があるということ----その楽しさを知ってほしいという
    のが 前提にあるんですね---

    なぜ、観客はバレエに魅了されるのか。。。
    それは、ステージで踊るバレリーナの人生、生き方の
    表現に釘づけになり
    それを支える人々の情熱に惹きつけられて
    劇場に足を運ぶのでしょう。。。

    そして、ギレーヌがインタビューの中で、さらに
    「-----いい人生だった---
     できれば始めたように、終わりたい----」と言っています。
    14歳ではじめて映画館でソ連のバレエ映画を見たときに
     雷に打たれたような衝撃を受けた少女の頃
     そして人生をかけてはじめたバレエ---
    そんな彼女が 14のころの気持ちで今も バレエに向き合っている
    事が強く伝わってきます
   
    だれもが、そんな気持ちで向き合えるもの
    をもてたら-----
    ほんの少しだけバレエの魅力が分かった気がします----    










 

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