老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

ひょんの木

2015-05-27 09:03:59 | 俳句
 

藤祭りに行った。
樹齢800年の藤は、本当にみごとで美しい。1本の木から花房はいくつ垂れ下がっていることか。孔雀が羽を広げているようだと称えられている。オーバーじゃない。

   ☆  ふじなみやおと無き風のよりどころ   梅下庵主人

 パンフレットをくれる。
宮の裏に、県木の イスノキ が有るらしい。(蚊母樹)

「和名 イスノキ 。別名 ヒョンノキ 、ユシノキ といわれマンサク科植物の
常緑高木で、本州南西部、四国、九州の暖地に分布している。
この樹は樹高9メートルあり、これはどの大木は珍しい。」と書かれている。

 宮の裏にまわると、先客がいる。お遍路さんだ。
大きな見事な木ですね と、一緒に見上げる。花が咲いているようですが、高くて
見えませんね、と仰ぐ。
 ひょんの笛  は、歳時記で見た程度、関心もなかった。
この木の葉に生じる虫こぶが、大きくなると鶉の卵大になり吹くと、ひょうひょうと
音が出ることから、 ひょんの笛 と言うそうだ。がぜん興味しんしん。
花は見えない。せめてと大きい木の幹に手をまわし、耳を当ててみた。
聞こえるわけはない。お遍路さんと二人して笑った。 

     ☆  我見しより久しきひょんの茂り哉    正岡子規
     ★  白峰はいまも雲棲む蚊母樹の花   三嶋隆英

 ひょんの笛は秋の季語、例句もたくさんある。
お遍路さんと別れてしまったが、ひょんの木に関心があり、白峰寺へ行くのか
?降りて来たのか、もう少しお話しをすればよかった。
この宮から、白峰山は近い。


  🏡  ひょんの木に耳当ててゐる五月かな 

  昨日のしりとり俳句
  🏡  まなかいをよぎる五月のしじみ蝶
  
  🏡  挨拶のせぬ子せぬ親羽抜鳥
コメント
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