無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

タイルその2

2008-01-09 14:07:27 | 建築・都市・港
 

リヒテム・パシャ・ジャーミーの写真集

 開いた内容

私の耳で聞いて覚えていた「イズミックタイル」は、正式には「イズニックタイル」のようだ。スペルも「IZNIK」だから、そうなのだろう。ずっと間違えて覚えていた

日本でもアンティークの物をINAX世界タイル館で見る事が出来る。
しかし同じ国内でも、愛知県の常滑市は、遠いなと感じる。

アンティークの物でなく、復元された物は国内でも通信販売で買える。
価格など、参考で見て貰えば判ると思うが、決して安い物ではない。
ISTANBULcafe
イズニック財団が、復元した物として販売しているようだが、新しい物でもこの値段である。但し、装飾用として単品売りしているからには、リヒテム・パシャ・ジャーミーで見たような、素人っぽい手抜きの絵付けは無いものと思う。

 
絵はがきより


絵はがきより


絵はがきより


絵はがきより

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タイル

2008-01-08 20:53:19 | 建築・都市・港


これがリヒテム・パシャ・ジャーミーのイズニックタイルである。イスラム教は徹底して偶像崇拝を嫌い、モスク内の装飾であるタイルにも、鳥や動物さえ省き、草や花、幾何学模様を連続して描いた。青を多く使用している為に、全体が青に見えるが、その青の種類も濃紺から水色、緑がかった青と種類が豊富だ。



イズニックタイルは、シナンの生きていた一時期だけ作られ、後は衰退してしまった。特徴は青ではなく、赤色にある。日本でも赤色を出すのに苦労して名をはせた柿右衛門がいるが、赤色は非常に難しいのだそうだ。塗る時に、少し盛り上がり気味に塗る。薄いとピンクになり、厚いとヒビが入る。微妙な筆加減が必要なのだと、イズニックタイルを再現させようと努力している職人が言った。学生達も手伝っている。



このイズニックタイルは、相当高価な物だったようだ。タイルの重さと同等の金で支払われたとも聞く。トプカプ宮殿のハレムにも、タイルが貼られていた。並んで螺鈿細工(らでんざいく)も貼られている。これとて高価に違いないが、タイルの価値も相当のものだったろう。



グランドバザールの中に、アンティークなものばかりを集めた一画がある。そこでもイズニックタイルが売られていた。新しい物だって高いのに、アンティークともなれば、どれだけになるのか想像も着かない。恐くて値段を聞けなかった。





トルコはチューリップの原産国でもある。タイルのモチーフにも、チューリップが多い。
上薬の下から透き通るような赤い花びらが現れると、ため息が出てしまう。私のカメラマンとしての腕では、この感動を伝える事は出来ない。ぜひ、一度行ってみて欲しいと思うのは、観光客を増やす元凶なのだが、致し方ないなとも思う。



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リヒテム・パシャ・ジャーミー

2008-01-07 22:56:56 | 建築・都市・港


トルコの建築家ミマル・シナンの想いを断ち切れぬまま数年が過ぎた頃、JIAの鈴木先生からメールが入った。「トルコへ行きませんか?」これを逃したら、一生行けないだろうと、身辺整理をした後返事を出した。行ける、これで行ける。夢にまで見ていたリヒテム・パシャ・ジャーミーが見れる。カッパドキアの地底都市に潜り込める。私は小躍りして喜んだ。ところが、送られてきたスケジュールには、このシナンの建築が入っていなかった。

鈴木先生は面白い。いいや、建築家と言う分類が面白い。若い頃、車が欲しいとお金を貯めたが目標の額に達した時、車を買うのではなく、そのお金を使ってヨーロッパに行く事に変えたと言う。詳しく聞けば、新婚だった奥様と一緒に、ヨーロッパで建築の仕事をしながら生活していたらしい。海外に飛ぶのは億劫ではなく、年に一度は必ず旅行しているのだそうだ。ちなみに子供達も海外にいるとの事、ご夫婦揃って英語はペラペラだ。

先生にシナンの建築の話をした。録画しておいたVTRも送った。先生の企画したスケジュールは、自由に変更が可能だそうで、「それじゃ、みんなで行こうか。」と言う話になった。実は先生の奥様が華道の師範で、その弟子が丁度イスタンブールで日本語学校の教師をしている。その彼女がガイドを務めて下さった。見所、穴場、美味しい店、様々な所に連れて行って貰った。「ベッカムが来てるから、チケットを取ったから、私は試合を見に行くから、後はご自由に!」と野放しの場面もあったが、リヒテム・パシャ・ジャーミーには朝一番で連れて行ってくれた。

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続き

2008-01-07 12:21:14 | 建築・都市・港

はぁ、何て美しい空間なんだろう。
私の見たかったタイルは、あまりに種類が多すぎて、撮す途中「こりゃ、無理だ。」と解った。勿論、撮す事は可能なのだが、デジカメではフラッシュが邪魔をして、タイルが光って綺麗に撮せない。本当にめげてしまう。美しいのに、美しいのに。ならばと、入り口の所で売っていた絵はがきと写真集を買う事にした。



でも現実の壁は、素晴らしいタイル職人技と、どーでもいい素人風のが混じって貼ってあって、「え~~、うっそ!」と、日本の建築技術者の目を覚まさせてくれる。(これは、まじです。日本のような技術の制度は通用しません。)美しい手描きの隣に、下絵の途中のままで焼いたようなタイルが並んでいるのだ。




ミマル・シナンは建築や都市計画にも詳しい。このリヒテム・パシャ・ジャーミーを計画する時に、1階を問屋や商店街にした。その家賃収入でこのモスクの運営費に充てられると考えたようだ。店子達も自分達のモスクだと、日本で言えば村の鎮守様のように、大事にしている。



トルコへ行った翌年、同じくJIAの針生先生からも、トルコ旅行を誘われた。建築家の世界大会がイスタンブールで開催されるのだと言う。丁寧にお断りをした後に、ぜひリヒテム・パシャ・ジャーミーを見て欲しいと、VTRも送った。私は他人に自分の趣味を押しつける嫌な人間でもある。せっかくイスタンブールへ行くのだもの、見て損は無いと思ったからである。



トルコの旅行者が集まる「ぷるぷるトルコ」と言うサイトがある。そこでこのリヒテム・パシャ・ジャーミーの話が出ていた。大型の観光バスで、日本人の団体がここを見学していたのだそうだ。大手の観光会社がツアーに組み込んだらしい。自分達が大事にしていたモスクが、観光化されるのは、どうなんだろう。外部の私でさえ、ちょっと複雑な気分になった。



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夢を見た

2008-01-06 16:06:56 | 動物・自然
でっかい竜巻に襲われる夢を見た。正確には逃げている夢なのだが、鳥海山の北側、つまり秋田県側に巨大な渦巻きを見た。地面近くが黒く見えるのは、地上にある全ての物を巻き込み上げているからなのだろう。「逃げようよ、速く逃げよう!ジープで遠くまで逃げよう!」と言っているにも関わらず、相棒(誰か特定出来ない)は、オートバイで逃げるのだと言う。「嫌だよ、バイクは運転出来ないし。」と言いつつ、後ろに乗って逃げる事にした。

ところが、遠くに逃げるのではなく、鳥海山のダムの工事現場へと走っていく。「何故なんだ。どうして逃げないんだ。」とあせる私。どうやら、造っている我々が、ダムを守らなければならないらしい。「そんな、男みたいな仕事出来ないよ。」と弱音を吐く私。ダムの中の地下へ降りて行き、排水を何とかするのだと言う。もう竜巻は、ハリケーンカトリーナクラスの巨大な物に成長しているとの情報が入る。恐いよ、恐いよ。

ところが、暗いダム下の地下道を抜けると、すっかり場面は変わっていた。

南国の海のような穏やかな浜辺があった。リゾートで楽しんでいる観光客がアロハシャツを着ている。波打ち際を歩いて行くと、履いていたサンダルの片方が、スルッと脱げて水の方へ滑って行った。おっとっとと追いかけるが、水の中へ飲み込まれていく。慌てて手を突っ込んだが、サンダルはゆっくりと円を描くように、底の方へ落ちて行った。波打ち際から、急に深くなっているようだ。ならばと、ザブンと飛び込んで追いかける。垂直に潜って、左手でサンダルを捕まえる。これで裸足で帰らなくても良いなと安心する。水面に戻り、そして口に出た言葉が「とったど~~!」
・・・・まるで、よゐこの浜口の無人島0円生活みたいじゃないか!

今回の夢は、様々な外の情報が入り混じって見るものの典型のようだ。地球温暖化のドキュメンタリーに、日沿道やダム工事現場の視察、年末のよゐこのTV番組がごっちゃになっている。久しぶりに海に潜った感覚は、気持ちが良かったのだが。
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式年遷宮

2008-01-05 01:20:46 | 建築・都市・港
初詣を終わらせ、羽黒山の山頂のレストラン(?)で昼食の注文を待っている間、「式年遷宮」と書かれたポスターが目に入った。理系の姉はともかくも、文系の妹も読み方が解らない。なめこ蕎麦を食べ終えた頃、「そっか!」と下の二文字は読む事が出来た。遷宮の遷は、遷都の「せん」なのだ。

平成25年、伊勢神宮は20年毎の内宮外宮の遷宮を行う。つまりは、建て替えを行うと言う事なのだ。伊勢神宮は特別な神社で、神宮と呼べるのはここだけである。天皇だけが執り行う事の出来る大祭を始め、誰の目にも触れる事のない三種の神器が祭られている。20年に一度建て替えられるのは、随分と無駄な事をしているように見える。ヒノキの材料も当然山から切り倒して運ばれる。これさえも、重要な祭り事なのだ。

古い材料は全国の神社へ再利用されるので、無駄にはならないのだそうだ。もっと需要なのは、20年に一度同じ物を建てる事によって、建築の技術を伝えるのだそうだ。現代の人間は長生きだが、千何百年もの長きに渡って、確実に技術を伝えるには、20年周期は、妥当なのかも知れない。古い世界遺産もあれば、繰り返される歴史と技術もまた需要なのだろう。平成25年には、まだまだ間があるのだが、勿論建設費は国民の浄財によって賄われる。その為のポスターだったようだ。
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羽黒山へ初詣

2008-01-04 20:18:57 | 社会
元日の夜から若い者達が月山のペンションへ泊まりに行ったので、私とすぐ下の妹は羽黒山へ初詣に出かけた。羽黒山と曾祖父との因縁は別として、行きたいと思うには呼び寄せる何かがあるのであろう。正月の羽黒山頂は、パワースポットとしても、山の上だから空気が綺麗なだけよと言う意見は勿論の事、とても清々しいのである。ついでに、幼い頃に親の実家へ行って、親戚のおじちゃんに「良く来た。良く来た。」と頭をナデナデして貰ったような、懐かしい感覚も味わえる所なのである。

羽黒山神社

3人姉妹の末の妹の旦那は船乗りで、信心深い。船乗りなら、鶴岡市大山の善宝寺が有名だが、彼もやはり羽黒山なのである。しかも大晦日に行われる羽黒山の松例祭(しょうれいさい)に参加し、我が家の玄関の上に飾る注連縄を頂き、届けてくれるのだ。私も2番目の妹も、本当はこの松例祭を一度で良いから見てみたいと思っている。しかし父の建築業の正月の年始と盆の2大事業の名残から、掃除やら準備で暮れには自由な時間など、取れたためしがない。2日になって、申し合わせたように、二人で出かける事にした。酒田から余目藤島を抜けて羽黒へと車を走らせる。

羽黒山の入り口には大きな鳥居が建っている。妹が「あの鳥居は羽黒神社の物でないらしい。」との言葉を受けて、走りながら眺めると「月山神社」の下に小さく湯殿山神社と出羽神社と並列して書かれていた。

今年は大晦日から元日にかけて、冬型の低気圧で日本海側は大雪だとの予報だった。山道はボチボチ雪があるだけで、途中除雪車ともすれ違ったが、2年前の大雪とは較べようもない。さてさて、羽黒山頂へ車で上るには、あの悪名高き「日本一高いぼったくり有料道路」を通らねばならない。これが嫌なら、麓から気の遠くなるような石段を登らなければならないのだが、夏ならともかく、冬は遭難を覚悟で向かうなんて、か弱い私達には出来ない相談で、にこやかに料金を払って山頂へと走る事にする。いつもは羽黒山のスキー場の駐車場へ誘導され、レトロなバス(単にボロいバスとも言う)でピストン輸送されるのが、今年は参拝者が少ないのだろうか、山頂へ進めと言う。しかし、行く先は第2駐車場だった。こんな所があったのか!!



まるで裏口入学のような気分で、参道とは別の道を歩く。
左手には「蜂子皇子の墓」なる物の看板が出ている。
お~~~っ、それは知らなかった。王道ばかりが道じゃなかったのだ。
前の人に着いて歩くと、手水舎に出た。
手と口を清めて本殿にお参りする。



 鐘楼

 本殿内祈祷中

子供の頃から「はぐろさん」と呼んでいたから、羽黒山神社だとばかり思っていたが、出羽三山神社と書かれている。本殿の中央には月山神社、左手には湯殿山神社、そして右手には出羽三山神社・・。昔は神聖なる山には女人禁制だった。冬の厳しい気候の時には月山や湯殿山に登る事は出来ない。そこで出羽三山神社として羽黒山が重要だったのだと思う。月山は過去を、湯殿山は未来を、羽黒山は現在を祭る神社でもあるのだ。

写真は、この他数枚撮してきたのだが、ちょっと違う物が写り込んでしまったので、UPしない事にした。
せっかくの正月なのに・・・ぶつぶつ
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謹賀新年

2008-01-01 01:35:16 | 社会
明けましておめでとうございます。
旧年中は御世話になりました。
今年も宜しくお願い致します。

元旦
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