無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

村山市立葉山中学校(長いよ)

2016-02-29 13:32:33 | 建築・都市・港

10年前に完成した葉山中学校。Yさんのブログの映像を見て、これは是非に見てみたいとお願いした。その成果が今日の見学会になった。設計者はYさんのお師匠さんで、吉村順三に惚れ込み、市役所を辞めて1年がかりで事務所入りした人物だ。設計した建物そのものも、コンセプトも、色彩も、デティールも素晴らしい。

校舎の手摺りの一部に、ソーラーパネルを取り付けた。積雪の多いこの地域では、冬期間の雪からの反射によって、発電率が高くなるのだそうだ。

玄関へと向かう。

風除室

昇降口は吹き抜けで、とにかく明るい。

まずは2階の図書室へ

打ち合わせと説明を受ける。

南側開口部の広さだけではない明るさ。よって、植物が良く育つ。

この学校は山形県では珍しく教科教室型の中学校である。教科毎に教室が変わる。その為に個人のベースはこのロッカーになる。

多分1-3階で、ロッカーの色が違うと思う。ここはピンクと天井がオレンジだった。階段もそうだが、原色では無く微妙に彩度の落ちた色の選び加減が、非常に上手い。

個別の教室は、各教科と共同で、後ろの黒板がホームルーム用、前の黒板が教科用になっている。

その生徒達の動きをカバーする階段は、双方向から上り下りの出来る仕掛けがついていた。

ともかく、デティールがうまくまとまっている。

階段室上のトップライト

唯一の和室。床の間には鎧甲が飾ってあった。

窓の切り取り方も美味い。風景が絵になる。

中央の廊下は移動だけでなく、多目的に使用する。

この天井の見切りもまたシステム天井である。この格子状のレールに、様々な物を吊すことが出来る。

防火戸、防火区画も使い方もうまい。

音楽室。天井は躯体をうまく使い、音響効果を上げている。

この日は土曜日だったが、吹奏楽の練習で集まった生徒達、元気な挨拶の野球部員もいた。

三味線が並んでいる。

家庭科室、調理室と裁縫と一緒の部屋のようだ。

トイレを分ける衝立のコーナーも、うまく木材を利用している。ボードも張り方も幅木、建具枠も小気味が良いほど、スッキリと仕上がっている。

屋外階段からは甑岳が見えた。

理科室の天井にはリングがついていた。これを利用して滑車などを吊り下げ、実験を行う。

久しぶりの化学の実験道具。

テーブルにはシンクが着いていた。天板を開けると、流し台になる。

2階の渡り廊下で、体育館へ向かう。RC造の躯体の角は、ピン角である。ここは渡り廊下の為に、コーナーに木を用いている。

この葉山中学校は、3校を統合した。校舎は解体されたが、その門が3つ、それぞれ中庭に移設されている。

体育館棟。赤い扉を開けて体育館のギャラリーへと進む。

こちらは武道場。可動式の椅子を設置して、講堂にも用いると言う。

この体育館のギャラリーは観客用と、ランニングの練習用にも用いられる。

体育館は、黄色みの色が強く、少しうるさかった。

バレーボールの練習中であるが、床に棒高跳び用のポールを設置する箇所が埋め込まれている。マットはステージの上に積み重ねてある厚みのあるブルーのものがそれ。なんでも全国大会で1-2を争う選手がいるそうだ。

ギャラリーを歩いてみる。

窓回りには手摺りが設置してある。それも、なかなかの気の使いようである。

細かい所が見られて勉強になった。

1階の渡り廊下。

体育館の外観

美術室

技術室前の廊下。作品が置いてある。

料理も木工も、男女とも行えるのは羨ましい。我々が中学生の頃は・・・ブツブツ

技術室と書かれてある室名プレートは当たり前だが、上部に教科名(数学Aなど)下部にクラス名が並列されているのは面白い。

統合前の戸沢中学校。

大高根中学校

葉山中学校

 

 

 

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