この日の最後の行き先は、寒河江駅前のGEAだった。
寒河江駅?寒河江駅の記憶が無い。あれだけ山形新幹線開業の時に、駅舎めぐりを行ったと言うのにと考えた。何のことはない。寒河江駅は北山形駅から枝分かれしたフルーツライン左沢線の途中に有り、西寒河江駅、寒河江駅、南寒河江駅と3つもあるのだ。どの駅前だろうと迷うも、運転手のFさんは詳しかった。
GEAは、佐藤繊維株式会社の石造りの工場を利用して、小物と洋服の店舗にイノベーションした建物だ。
外観は、外壁はそのままに、建具などがリニューアルされている。
Fさんは、内部の撮影の許可を取ってくれた。これは珍しい。このような店舗だと、撮影は断られるのが常なのだ。
昔、使っていた織機がオブジェで置かれている。店舗の名前のGEAもこれから名付けられたのかな。
内部は、明らかに中央の店舗デザイナーの手によるものと思う。
黒い柱は鉄骨で、2階の木製の床梁を下から支えている。多分、荷重的には大丈夫なのだと思うが、万一を考えての補強だろう。
店内の商品を撮すことはしなかったが、一品物の個性的な洋服が売られていた。
鉄骨階段を上る。この部分も2階の床を外してあるので、水平力は弱い。
小屋組は元のままだが、トップライトで店内は明るい。
中央には、亜鉛溶融メッキの鉄骨で、空間を仕切り造ってあった。洋服も、店舗も、何処を見てもお洒落である。
一度外に出て、小物を販売している隣の棟に移動する。
壁面植栽も綺麗だ。
奥のレストランには、こちらから入るが、中では繋がっている。
おいそれと買える金額では無い物が並ぶが、しばらくすると麻痺してきて、欲しくなる。雰囲気がそうさせていると思う。
以下、建築関係の人でないと興味がないと思われる2枚。
石の壁(厚さ300mmほど)と、小屋材との接合部分。
屋根は同じ面で仕上げられているのだが、あきらかに左右で別の構造体になっている。石の大きさの違いからも、おそらくどちらかが後で増築された物だろう。石材ももしかすると地元産を使ったのではと思われる。
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