角岸's blog (Kadogishi s' blog)

酒、酒&映画・・時事問題?

重厚なサスペンス「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」

2015-06-02 12:55:55 | 映画

もうすでに上映終了しちゃったけど、スルーするにはもったいない一本なのでレビュー。

「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」
公式HP↓↓↓
http://imitationgame.gaga.ne.jp/



 ずいぶんと長い邦題ですが、エニグマとは言わずとしれたナチスドイツが開発した第二次大戦時の解読不可能と言われた秘密暗号機。

 この名を聞いただけで、英国冒険小説好きの方は血が騒ぐことでしょう。中でも、マイケル・バー=ゾウハーの「エニグマ奇襲指令」とか傑作小説もありますしね。

 しかし、本作は敵との攻防を描く戦争冒険小説では無く、この難攻不落の暗号機の解読に成功した実在の天才数学者の半生を描く人間ドラマなわけ。

 はっきり言って、ケンブリッジ大学の教授の半生なんてつまらなそうなんですが、1960年代、大戦中、幼少期と時代を交差して描きながら一気にラストへ向かう脚本は見事そのものっす。

 


【ストーリー】
第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)はドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かすが……。(シネマトゥデイより)
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ポイントは3つ。

 1960年代の空き巣に入られながら、そのことを警察に秘密にする主人公。その謎を追う、イギリス警察。このミステリーが第1点。

 で、大戦中エニグマ解読に挑む主人公のチームが、国内の権力闘争あり、内部スパイありとサスペンスフルかつ手に汗握る物語が2点目。

 そもそも、なんでこんなことになっちゃったのかの秘密の根源がある、幼少期の学生時代の物語が3点目。

 この3つが、ラストに絶妙に集結して、まるでパズルの最後のピースがピタッとはまるような結末となり、現代のわれわれへ問いかける重要なメッセージをもって映画は終わります。

さて、この映画は主人公を演じたこの人なくしてありえなかったでしょう・・・・

 エキセントリックな現代版ホームズを演じて、今や世界中の人気者となった、ベネディクト・カーバーバッチ
コンピュータの原型を開発した天才数学者という役どころは、まさにはまり役。しかも、ネタバレになっちゃうから言えないんだけども、ホームズといい「裏切りのサーカス」で演じた諜報員役と言い、いつもまぁアッチ系の役柄なんですなぁ。

アッチ系とは、あれですよ、英国スパイサスペンスにつきもののあれ。

「裏切りのサーカス」でもアッチ系

「シャーロック」でもアッチ系の疑いかけられる

DVD出たらじっくり見てください。