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ねがうこと、ゆだねること

サントリー美術館「お伽草子」展

2012-09-24 | art
サントリー美術館が久しぶりに「お伽草子」を
取りあげたので、見にいく。珠玉のものが集められ
てて初めてみるものが多くって楽しかった。

最初にきちんと定義から始まる。短編でテーマが
新奇で絵が伴う・・言われてみれば当たり前だが、
貴族の恋愛物が中心で、貴族の中で楽しまれた物語が
14世紀後半から様変わりして武家、商人、農民と
広がっていく。

それまでは脇役であった、僧侶や庶民を主人公にすえた
多種多彩な物語が生まれていったこと、浦島伝説、義経
物語、酒呑童子、放屁物語、妖怪物語といった同じ物語
が何度も異説含め作られていった変遷がわかる展示だ。


酒伝童子絵巻 サントリー美術館


浦島絵巻  日本民藝館

文字と絵から構成されているから絵だけでも楽しい。
全体が面白い場合も、一部分が好きな場合も。文字が
読めないのがちょっとくやしい気になる。

約400残っているお伽草子のうちの1割にあたる40が
清水寺のシーンがはいってるとは驚き。清水寺への
信仰を深める話ばかりではなく、清水寺にお参りして
いる間に、不幸がおこる物語もある。


清水寺参詣曼荼羅 五条の橋の弁慶と牛若丸