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ねがうこと、ゆだねること

田島征三さん 絵本と木の実の美術館

2012-09-04 | art
田島征三さんらが3年前に作った「絵本と木の実の美術館」
行く。行政の働きかけがきっかけで、田島さんに白羽の矢が
たち、廃校となった小学校を探し回ったそうだ。

他の絵本作家の美術館は自作をいろんな形で展示し、
聞き語りや絵本作りのワークショップがある・・と
いうのが一つの典型だとすると、この鉢という集落に
できた美術館は現代アート。

絵本創作と平行してオブジェ制作も好きな田島さんが、
長年あたためていた「空間絵本」の構想を実現させたのね。
最後の在校生3人が主人公で、ここで出くわすお化けたちの
物語がオブジェとして進行する。



この美術館の運営というか、育てているスタッフが
4年前に東京から移住した天野季子さん。学芸員の
仕事をしてたプロ。だんなさんは、天才曲芸師・天野
耕太さんで、この5月のロバライブで登場。
ここらにその様子)

彼女と話すと、地元の人達の協力でとても助かっていること、
この夏は大勢のお客さんで大変だったこと、そして空想楽器たちは
毎日メンテナンスを欠かさないので、いまでも元気だと話す。
とっても大変やろう、ごくろうさま!

というのも今回の作品はは田島さんと、ロバの音楽座のリーダー
松本雅隆さんが音の鳴るオブジェ制作に取り組んだのだ。
現物をみてその広がりに驚く。



ちょうど夕立が来て、カフェで足止めを食う。雨がやむと晴れ間となるなか、
まずは「どうらくオルガン」に向かう。近づくにつれ低層通音=ドローンが
やさしく聞こえてくる。

竹でできた空想楽器。それは田島さんの「原発によって生まれる、
みえない悪=セシウムを竹の力と音で追い払う」という願いから
始まっている。小屋、楽器も竹づくし。



「こへび隊」と称するボランティアの人達が熱心に説明してるし、
その一人はどこを押すとどの笛につながっているか暗記している。

「どうらくオルガン」ばかりでなく、道ばたや畑にさまざなな竹の
空想楽器がたくさんおいてあった。まさにオンパレード。
それらを叩きながら歩くと、なにかが洗われるようだった。



空も山も学校も楽器も雨に洗われた後、晴れたのでみずみずしく
光っていた。

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