やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

ユニクロ上海店の張り紙

2012-09-23 | 歴史
対日デモにおいて、ユニクロの上海店で
「尖閣諸島が中国の領土」という内容の
紙を店頭に貼ったことがニュースとなって
世界を駆け巡った。

それが、地元警察がデモの騒乱を避ける
ための指示だったことを柳井社長が発表
していた。



日本人の店長は警察の指示とはいえ、
政治的な問題不介入という会社の規則を
破りたくなかったそうだし、そもそも
そういう微妙な問題にはできればかかわり
たくなかったかもしれない。

その上、張り紙への抗議が日本のユニクロに
殺到したそうだから、対処がむずかしい問題。
社長が対応しようという姿勢はさすが。



日本にいれば中国を非難しているだけでいいが
中国にいるとさまざまな葛藤にでくわすだろうと
想像する。

同じ様な状況に直面したのが第二次大戦下の米国の
日系人だ。

真珠湾攻撃によって日米開戦となった時、
アメリカは強制収容所に日系人を12万人
送り込む。

その際に、アメリカ政府は踏み絵というべき
質問を2問日系人にだしたそうだ;

「米国に忠誠を誓い、日本への忠誠を放棄するか」
「米軍に従軍する意思があるか」

答えが「YES YES」であれば適格者とみなされ米軍兵士と
して戦場へ送られた。一方、「NO NO」と答えた者は
敵性外国人扱いを受け、収容所に留められた。



運命の分かれ道になるこの2つの質問は日系人社会で
大議論を引き起こしたそうだ。

兵士として戦場に行って、日本人と交戦するのもつら
い面があったろうが、武功をたてるために人より
がんばった(無理した)日系人は多かったから、
戦死者も多い。

収容所にとどまった人達は、強制労働につくわけでも
楽しい娯楽時間も多かったそうだが、終戦後非難の
対象になった人も多い。



この間の様子を描いたのが、ジョン・オカダ氏の小説
『ノー・ノー・ボーイ 』。絶版みたいがが読んでみたい。
今もかわらぬテーマだから。