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NHK 「“震災失業”12万人の危機」

2012-02-10 | 環境
深夜番組で1/719:30~の再放送をやっていた。
震災で直面する失業を丁寧な聞き取り調査を
行って状況を把握しながら、各ケースの方々の
生活に密着する労作だった。

箇条書きでうまくまとめてあるサイトはここ

石巻の場合、200社あった水産加工業が9割
操業再開できていない。工場の地盤が崩れた
ままで、それを私企業では負担が大きくて
進んでいない。全国3位の水揚げ量だった
石巻のコア産業が眠ったままでは雇用が痛む。

企業からの申請によって国が地盤を直す仕組みは
できたそうだが、手間が掛かってほとんど機能
していない・・これがNHKの批判の軸をなす。

仕組みは徐々に整備されていくけれど、それが
生活者によって使いこなせない、生活者本位に
なっていないのは、お役所仕事にありがちな話。



失業は雇用労働者と自営業者にわけてレポート。
そろそろ失業保険が切れる時期。復興の土木の
臨時雇用といった仕事、少なくてしかも低賃金
くらいしか無いのが実態。水産加工の仕事も
少しずつ増えているそうだが、単純作業しかない。

水産加工の仕事を続けたいなら、他県で探すしか
手がない。石巻では8千人が他県へ離れた。
「血縁・地縁・社縁」の崩壊がまだまだ進んでいる。



被災した自営業者はもっと厳しい。雇用保険が
ない上に、借金を抱えているケースも多い。事業を
していれば借金があるほうが普通。

美容室のオーナーが紹介されていたが、新築した
店の借金1500万円、再開に必要な改築備品に
1000万円かかる、いわゆる二重ローンの問題。



これも機構が買い上げる制度はできたが、1000件
申請して認められたのが1件という。

いっぽう、行政の支援とは違う復興ファンドの試みが、
紹介されていた。これには朝日新聞の記事「広がる
復興ファンド」
がある(2010 9/5)。まだ少ないが、
被災事業者への支援の動きもある。



復興庁も動き始めたことだし、復興の動きが本格化
することを祈っている。