やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

「異端の水墨画家・雪村」

2012-02-20 | art
NHKの新日曜美術館を久しぶりに見る。
雪村をやっていて面白かった。

戦国時代に武家の長男だったのに出家して、
禅と絵の世界を極めるというか楽しんだ
人物像が浮かびあがる。

200点を越える絵が残っていること、
江戸時代に彼の隠居家が再建されて
今でも残っていると知って驚く。



晩年を過ごした三春(郡山市)に雪村庵が
ある・・自然と一体化しようとした彼の生き方が
透けてみえるような建物と風景のようだ。



100年前頃に活躍した雪舟を強く尊敬していた
のは間違いないが、絵も性格も全然ちがう。
かたや正統派だし大御所だし静的だし。
雪村は異端だし、動的だし。

雪舟は国宝が6点あるけど、雪村にはない・・
なぜだろう。

雪村と雪舟を模写を試みた東雲さんによれば、
雪舟は構成が練られてあるのでしんどい作業だった
のに対し、雪村は描き進めながら筆が筆を
呼ぶような感覚で模写が楽しかったそうだ。



ゲスト出演した美術史家・山下裕二さんは
雪村が主に仙人を描いたのは仙人になりたかった
からだと楽しそうに語る。

2002年の雪村展を企画されたそうで、また
やりたいなぁと軽やかに言ってた。見て
いないので次回はぜひ。