【ショウジョウソウ・猩々草】トウダイグサ科トウダイグサ(ユーフォルビア)属
クリスマス時期を彩る同科同属のポインセチアを、小型にしておとなしくしたような花です。
40~50cmのものを多く見かけますが、ときに1m前後の高さのものもあります。
英名では、「Mexican fire plant」や「Wild poinsettia」などと呼ばれます。
過去記事では「annual poinsettia(一年草のポインセチア)」との英名があることもお伝えしています。
ポインセチアの和名は「ショウジョウボク・猩々木」ですのでね、まあ兄弟のような植物ですかね。
ショウジョウソウは北米南部から中米、南米にかけての地域が原産の半低木です。
(さっそく半低木が登場しましたよ)
原産地では宿根草ですが、耐寒性にやや難があるので、日本では1年草として扱われています。
ただマイフィールドでは、確かに寒くなると地上部は枯れてしまいますが、根元近くが木質化したものが残っているものもあります。
零れ種子から育つものもありますのでね、野生化したショウジョウソウを、そこそこ見かけます。
アスファルトの隙間から毎年顔を出す、ド根性系のショウジョウソウもありますよ。
長さ6~10cm前後の葉っぱは変化に富み、楕円形のものから中央が大きくくびれたバイオリン型のものまであります。
花序の下の数枚の葉の根元が朱赤に染まるのが、ショウジョウソウの特徴であり魅力です。
全体が赤くなっている小さな苞もあります。
クリスマスカラーではありますが、緑と赤少な目のコントラストが、ほどよい品格を保っていると、そう思っています。
この時期の花なので、これ以上赤の面積が多くなったら、暑苦しく思っちゃうかもしれませんよね。
葉に比べると花は地味です。
花の直径は4~5㎜、花茎の頭頂部に花弁の無い杯状の10個ほどの集合花序をいくつか付けています。
雌雄異花とのことですが、確認できませんでした。
赤くなる苞を、古代中国の空想上の獣、猩々(ショウジョウ)の髪の色に見立てたのが、「ショウジョウソウ・猩々草」の名前の由来です。
詳細につきましては、07年に紹介した『「赤」の代名詞」』でお確かめください。