構文の研究 学位論文に三上章は補足語として、主格補足語を言う。格を文の成分とする。
>日本文法で言う格は補足語の種類であり、したがって文の成分の名前である。57ページ 本論第3章6.連用修飾語
現代語法新説 1955年5月、序章に文法用語を上げて、自身の改称私案には、>主語(廃止) とする。
この流れでは、主語廃止論は論理的なものではない。
数学教師、建築学専攻の論理派で知られている文法研究家にかかわらず、その「最も邪魔なのは」と表現するところでは、かなり一時的な流行をあてこんで作った際物ののような思い付きに聞こえる。
英語においても主語、subject 題目のとらえかたを、
>主語即主題の固定観念はもちろん西洋人の過失であり、売りかぶせの買い被りであり、日本人はそれを真に受けたに過ぎないが 同上 55ページ
と述べている。
格を文の成分と言い、主格補語と位置付けていた。
補足語は連用修飾であり、それが補足語と狭義の修飾語に分けられて、修飾には二つ、副詞的と属性的を分ける。これらは連用語の下位分類となる三上学説である。。
>主格、対格、位置格、ト格、カラ格などは、それぞれ主格補足語、対格補足語、位置格補足語、ト格補足語、カラ格補足語などを簡単のために短く呼んでいる名前なのである。
同上 2002年12月、2007年8月第2刷 による くろしお出版
>西洋文法との食違いが大きいために最も邪魔なのは「主語」である。主語は下町風な発音では死後に近いが、日本文法に関する限りでは死語になってほしいものである。
現代語法新説 54ページ 序章 改めたい用語
>主語と題目とのずれをを言表すために、後者を心理的主語と呼んで、文法的主語に対立させることがあるが、これは全く余計である。なんだこの両主語が上位の「主語」の種概念であるかのような錯覚を起こさせる。(中略)いわゆる心理的主語は題目で十分だし、文法的主語は「馬から落馬」である。
現代語法新説 54ページ 序章 コプラ動詞