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文型には

2017-06-06 | 日本語文法

文型は文法の類型をとらえたものである。文法に文の分析を行うと、文を構成する語にそれぞれの文における役割があり、それを抽出すると要素また成分となる語の種類が文法特徴をもって現れる。語にはその文法特徴をもった品詞としての分析があるので、その品詞によって文の骨格を見ることになる。文の成立にはその品詞のうちに文の主要なる働きを担うものがあって、そこに文型を見出すことになる。文が表現するものは言葉の使い手による見方、考え方などをもとに、その思想を文の内容とする。

意味のとらえ方によって、ことばの使い手、すなわち話者の見る現象の説明となる。それを述語として文に据えるか、あるいは、その説明に与える話者の感動を文意表現に表そうとすることがある。話者の見る現象は、その対象が自然に向けられるとき、ことばを連ねてその感情をとらえたものと、一方で、社会の出来事をとらえて叙述しようとするものとがある。韻文、散文として文を類別するのは表現形式における方法を分析するからである。文となる前の語の表出に、その意味内容を見ることが、日本語語彙によって見ることがある。

次に、教育用の文型の説明と、辞書議における文型の解説をあげる。


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文型
言語と教育<言語教育法・実技(実習)>
文型とは、文の構造の面や話し手の表現意図の面から文を分類したときの各類型である。例えば、「これは本です」と言う文は「〜は〜です」という文型として取り出せる。〜の個所に他の言葉を入れ替えても文の型は変わらない。文型は観点の違いによってさまざまな基準から類別されうる。例えば、「〜は〜です」「〜を〜する」のような文の構造に関する文型と、「〜するだろう」「〜てほしい」のような表現意図に関する文型に分けられる。後者の文型には疑問、意思、要求などいろいろなものが含まれるが、通常は文末の要素による分類がなされるので、文末文型といわれることもある。初級では、当然のことながら基本的な文型から入って学習していくが、中級では、話し手の意図や複雑なニュアンスを伝えるための文末文型や、構文的にも複雑な複文文型を学習することが多くなる。現在、初級の教科書に盛り込むべき文型はおおよそ決まっており、提出の仕方に多少違いはあっても、文型の取り上げ方はほぼ同じといえる。

文型教育
言語と教育<言語教育法・実技(実習)>
日本語教育において、文法を学ぶというのは文型を学ぶと言い換えられるかもしれない。特に初級段階では、基本的な文型を習得することが学習の中心課題と言える。各種の日本語教科書は文型を中心に各課が構成されている。初級段階では大枠となる基本的な文型を提示するにとどめるが、中級段階ではもう少しレベルを上げて初級では扱いきれなかった文型にまで広げ、更に上級でより微妙な表現や言い回し、また慣用表現などにまで広げていく。文型教育とは、レベルに合わせて基本から応用まで徐々に、より豊かな表現ができるように積み上げていくことである。


デジタル大辞泉の解説
ぶん‐けい【文型】
文の構成上の類型。個々の具体的な文表現から抽出した各種の文の形式を文例によって組織的に示すもの。


世界大百科事典 第2版の解説
ぶんけい【文型】
種々の具体的な言語表現(発話)から抽象して設定される,文の構造上のいくつかの類型をいう。(1)文の構造は,これを構成する成分(主語,述語,修飾語,独立語など)間の関係において考えられるが,これら各成分の結びつき方に種々の類型が認められるわけで,英文法で説くS+V,S+V+C,S+V+O,S+V+O+O′,S+V+O+Cという五つの型などもその一例である(Sは主語,Vは動詞,Cは補語,Oは目的語)。日本語では,たとえば〈…が…〉〈…から…まで…〉〈…ので,…〉のように,成分の論理的な関係を表示する格助詞・接続助詞の類を中心に,語順をも考慮して,いくつかの類型をたてることができる。


大辞林 第三版の解説
ぶんけい【文型】
語や語群が文中でどのように配置されているかを、文の構造や語句の機能の上から形式化して分類した文の型。


日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

文型
ぶんけい
文が、どのような要素を、どういう順に組み合わせて成立しているのかをいくつかの類に分けて記述したとき、その一つ一つの類型やその記述を文型とよぶ。したがって、文法の記述の方法が異なれば、それによって文型の概念も異なったものとなるために、統一的な定義は存在しない。いくつかの文型の記述法を例示すると次のようになる。(1)動詞文・形容詞文・名詞文、(2)平叙文・疑問文・命令文・感嘆文、(3)S(主語)+V(動詞)+O(目的語)、S+O+V。
 文型が問題となってきたのは、おもに外国語として当該言語を学習するときであるが、古典語の学習にもまた用いられた。日本語の文型表としてもっとも初期のものは、江戸時代初期の歌学の世界で用いられた『姉小路式(あねがこうじしき)』等の歌学書である。その完成された形が本居宣長(もとおりのりなが)の『詞(ことば)の玉緒(たまのお)』にみられる。明治以降は、おもに太平洋戦争中に日本語教育の必要性から、基本文型の研究が行われた。戦後では、国立国語研究所の諸研究が、記述的文型研究のもっとも詳細なものである。また、生成文法は、文生成の統一的規則を求めるものであるから、文型研究をその一部に含むものである。[近藤泰弘]
『青年文化協会編『日本語基本文型』(1942) ▽国立国語研究所編『話しことばの文型(1)(2)』(1960、63・秀英出版) ▽林四郎著『基本文型の研究』(1960・明治図書)』

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