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言葉のかたち

2014-08-17 | 日本語の輪郭
言葉のかたちは、音声であり、形式である。近代言語学の言語分析のポイント、また出発点はそこにあったと理解している。その言葉のかたちを日本語で言えば、仮名文字で表す音韻になる。仮名文字は音節文字であるから、音韻でいえばさらには音素に分解できる。にっぽんご nippongo とあらわす。この形を言葉のかたちとする分析と、そこに漢字をあてた、日本語という表記形式をも、形と言える。

日本の国名をニホンかニッポンかと議論して、日本と書くことが国号を表すと考えた。つまり、日本語の言葉のかたちに音声形式に加えて文字記号をとらえる必要性を思った。にほん にっぽん このいずれもが正しいと言いうるのは、漢字を用いて言語の現象を見ることを可能にしているからである。言葉のかたちが、日本 にほん ニッポン であったりすると、これはどれも正しいとするのがよい。

ことばに名を与える。その名前に漢字をおいて意味内容を察する、あるいはそれでもって記憶する。その発音は、音節をもって仮名で書くから、日本語にとっては聞こえやすく音声を分出することが可能である。そのように日本語をとらえてきているので、言葉のかたちには仮名文字表記があって、そこに漢字表記ができるかどうかを考えることになる。発音と意味は、日本語では、仮名と漢字の関係性を持つ。

日本語の輪郭に、言葉のかたちを思う。ニッポンゴのかたちとして、同じく、この国のかたちを連想する。司馬遼太郎のエッセイである。国体を問い、その統帥権をたずねて国のかたちを明らかにしようとしたのであるが、結局、その統帥権なるものが、国体の、そのかたちにおいてのみ存在したかのように捉えられて、そのときの日本の権力の実態を説明しようとしている

社説:視点 集団的自衛権 この国のかたち
毎日新聞 2014年06月10日 02時30分
 ◇司馬さんならどう思う=論説委員 重里徹也
 司馬遼太郎さんが晩年、情熱を傾けたテーマは統帥権(とうすいけん)だった。エッセー集「この国のかたち」で多角的に論じている。日本史を見渡して、最も大切な問題だと考えたのだろう。
 統帥権とは軍隊の指揮権のことだ。司馬さんは大日本帝国憲法(明治憲法)は今の日本国憲法と同じく、三権(立法、行政、司法)分立の憲法だったと解説する。しかし、昭和に入って変質した。統帥権が次第に独立し、三権の上に立ち、一種の万能性を帯びた。統帥権の番人は参謀本部で、無限の権能を持つに至ったという。



この国のかたち
>日本は世界の他の国々とくらべて特殊な国であるとはおもわないが、多少、言葉を多くして説明の要る国だとおもっている。長年の間、日本の歴史からテーマを掘り起し、香り高く稔り豊かな作品群を書き続けてきた著者が、この国の成り立ちについて研澄まされた知性と深く緻密な考察をもとに、明快な論理で解きあかす白眉の日本人論。


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