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豆腐など具材に思いを持つ日本語

2013-03-15 | 日本語新百科
ひもとく 日本「誤」百科 というコラムに、日本語新百科をこしらえようとして、日本語はどうなっているかと、日本語百科を書いてしまいました。コラムの著者には解説を簡潔に書いていくという制約があるでしょう。ご苦労を思いつつ、このようなブログを書くきっかけをくださって感謝いたします。


現代日本語「誤」百科 660 は、ここでみそを入れてあげます を、例題にしている。
誤りは、丁寧な言い方をしたつもりになっている、ことを指摘して不適切だとする。みそを入れる と、言えばよいと説明している。

この場合、あげる を、利益の表現ととらえている。

やりもらいの表現を利益関係で見ることになるが、授受または受給のことばは、必ずしも利益を伴うものではない。
国語の説明を理解してきたものを、あらたなベネファクティブの視点にまで及ぼす考え方は、日本語にない現象をそれだけのようにとらえてしまう危険性がある。

この表現に立ち戻って、料理番組の言葉遣いで言うなら、テレビ番組が始まったころから、料理担当講師の個性によって個性的な表現はあったろうと思う。
この いれてあげます が、その担当者の個性によるもの、ひいては料理の具材に対する気持ちの表れだとすると、豊かな表現性を持つ日本語を快く思う。

他人に頼まれてもいないのに、お話しさせていただく というのが不適切な表現の例になっている。ここには、対人場面の日本語表現の特性を考慮しない分析がある。

相手を目の前にして、話します、と切り出すことはできるし、この表現が持つ関係性について、わたしの話をわたしからあなたにいたしますがいいでしょうか、失礼がなければ、お許しを請います、とでもなるような言い回しを、端的に、話します とだけ言わないで、お話しいたします、と言い出すか、お話しさせてください と切り出すか、相手とその場面に応じて、日本語は表現をしてきている。 

その関係性は日本語を使うわたしたちには、よく理解できるところだ。
それを理解しない前提で言語現象をとらえた説明は、国語ではふさわしくないだろう。


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