飛翔体とは、空飛ぶ物体であるから、鳥類、ほかの生物か、飛ぶもの、あまかける Flying object などの、実態は、人工物であるロケットに用いられるようになったようだ。朝鮮民主主義人民共和国がミサイルを発射して、今夕、官房長官の談話でこの語が用いられた。政府の発表の内容に、未確認飛行物であるとするには、領空のなかか、物体の落下地点が領海内かという点で、その受け止め方が異なる。
【北ミサイル】落下地点は隠岐諸島から400キロの日本海上
05月21日 20:54
>北朝鮮が同日夕に発射した弾道ミサイルの落下地点について、男鹿半島(秋田県)から約700キロ、隠岐諸島(島根県)から約400キロの日本海上であること
飛翔体 ヒショウタイ
デジタル大辞泉の解説
ひしょう‐たい〔ヒシヤウ‐〕【飛×翔体】
高空を飛翔する人工物。宇宙ロケットや弾道ミサイルなど。
[補説]宇宙ロケットと弾道ミサイルは構造がほぼ同じのため、情報が公開されていない飛翔体について外部から判断することは非常に困難となる。1998年および2009年、朝鮮民主主義人民共和国は宇宙ロケットの発射を行ったと発表したが、ミサイル実験であったとの見方もなされている。→テポドン
あま‐がけ・る【天×翔る】 の意味
出典:デジタル大辞泉
[動ラ四]《古くは「あまかける」》神や人などの霊魂が空を飛び走る。
「ひさかたの天のみ空ゆ―・り見渡したまひ」〈万・八九四〉
大辞林 第三版の解説
あまかける【天翔る】
( 動ラ四 )
〔「あまがける」とも〕
大空をかけめぐる。主として神や人の霊についていう。 「ひさかたの天のみ空ゆ-・り見渡したまひ/万葉集 894」
天がける飛鳥かしらずゆかしむは鸚鵡なりにし人の釋迦牟尼 萩原朔太郎
『白百合』第一巻第六号(明治三七(一九〇四)年四月発行)の「純文社詩稿」欄に「萩原美棹(前橋)」の名義で掲載された。萩原朔太郎満十七歳。
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2009-04-07
「ミサイル」と「ロケット」と「飛翔体」 [ニュースと英語]
>
北朝鮮が「ミサイル」を発射した。この前の発射の時も、英語にからめて何回かここで取り上げたが、早いものでもう3年前のことになる。
今回、北朝鮮は「人工衛星」を打ち上げると予告していたが、日本やアメリカなどは長距離弾道ミサイルの試験とみて対応してきた。宇宙に人工衛星を飛ばす技術は基本的にミサイルと変わりないというし、核開発などこれまでの北朝鮮の行動を見れば、当然の対応だと思う。
打ち上げの計画が明らかになって以来、面白いなと思っていたのは日本のマスメディアの報道だった。私が見た範囲では、どの社もあくまで「ミサイルの発射」という位置づけで表現していたと思う。「事実上のミサイル」「人工衛星名目のミサイル発射」など細かい点で違いはあっても、記事の最初から「ミサイル」を使っていたことでは同じだった。
海外の国際通信社はどうだったか。発射の数日前の記事をネットで見ると、
- North Korea is preparing a rocket to blast off as early as Saturday, officials said, readying what Pyongyang describes as a satellite launch but is widely regarded as a disguised long-range missile test.
(Reuters)
- Reclusive North Korea pressed ahead Friday with final preparations to blast a multistage rocket over Japan as world leaders scrambled to forge a united stance on how to punish Pyongyang for the launch. (中略) The U.S., South Korea and Japan think the communist country is really testing long-range missile technology (後略)
(AP)
>たまたま目についた記事の話なので、これをもって日本と英米メディアの違いというように一般化することはできないかもしれないが、ちょっと面白いと思ったので記しておきたい。
さて日本政府としては、いくらミサイル技術の試験と考えていても、実際に何なのか確認できなければ「ミサイル」と公に呼ぶわけにはいかない。そこで出てきたのが、「飛翔体」という日常では聞きなれない言葉だった。何だかUFOを連想するが、実際に flying object と訳している記事もあった。
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2016-02-10
ミサイルと rocket は違うのか (北朝鮮が弾道ミサイル発射) [注意したい単語・意外な意味]
>
むしろおもしろいと思うのは、日本では「“人工衛星”と称する弾道ミサイルの発射」とか「事実上のミサイル発射」といった、もってまわった表現が使われていることだ。北朝鮮の意図を正式には確認できないからということだろうが、国連でも missile を使っているのに日本の政府やマスメディアがこうした言い方をしているのは、日本人の持つ真面目さというか潔癖さを反映しているように思えるのである。
なお、「事実上(のミサイル)」を英語で表現する場合、直訳的な virtual とか de facto といった形容詞を使ってもいいのかもしれないが、多少長くなるものの、英文記事でよく目にする "believed to be a long-range missile test" とか、「ニューヨーク・タイムズ」紙の見出しにあった
【北ミサイル】落下地点は隠岐諸島から400キロの日本海上
05月21日 20:54
>北朝鮮が同日夕に発射した弾道ミサイルの落下地点について、男鹿半島(秋田県)から約700キロ、隠岐諸島(島根県)から約400キロの日本海上であること
飛翔体 ヒショウタイ
デジタル大辞泉の解説
ひしょう‐たい〔ヒシヤウ‐〕【飛×翔体】
高空を飛翔する人工物。宇宙ロケットや弾道ミサイルなど。
[補説]宇宙ロケットと弾道ミサイルは構造がほぼ同じのため、情報が公開されていない飛翔体について外部から判断することは非常に困難となる。1998年および2009年、朝鮮民主主義人民共和国は宇宙ロケットの発射を行ったと発表したが、ミサイル実験であったとの見方もなされている。→テポドン
あま‐がけ・る【天×翔る】 の意味
出典:デジタル大辞泉
[動ラ四]《古くは「あまかける」》神や人などの霊魂が空を飛び走る。
「ひさかたの天のみ空ゆ―・り見渡したまひ」〈万・八九四〉
大辞林 第三版の解説
あまかける【天翔る】
( 動ラ四 )
〔「あまがける」とも〕
大空をかけめぐる。主として神や人の霊についていう。 「ひさかたの天のみ空ゆ-・り見渡したまひ/万葉集 894」
天がける飛鳥かしらずゆかしむは鸚鵡なりにし人の釋迦牟尼 萩原朔太郎
『白百合』第一巻第六号(明治三七(一九〇四)年四月発行)の「純文社詩稿」欄に「萩原美棹(前橋)」の名義で掲載された。萩原朔太郎満十七歳。
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2009-04-07
「ミサイル」と「ロケット」と「飛翔体」 [ニュースと英語]
>
北朝鮮が「ミサイル」を発射した。この前の発射の時も、英語にからめて何回かここで取り上げたが、早いものでもう3年前のことになる。
今回、北朝鮮は「人工衛星」を打ち上げると予告していたが、日本やアメリカなどは長距離弾道ミサイルの試験とみて対応してきた。宇宙に人工衛星を飛ばす技術は基本的にミサイルと変わりないというし、核開発などこれまでの北朝鮮の行動を見れば、当然の対応だと思う。
打ち上げの計画が明らかになって以来、面白いなと思っていたのは日本のマスメディアの報道だった。私が見た範囲では、どの社もあくまで「ミサイルの発射」という位置づけで表現していたと思う。「事実上のミサイル」「人工衛星名目のミサイル発射」など細かい点で違いはあっても、記事の最初から「ミサイル」を使っていたことでは同じだった。
海外の国際通信社はどうだったか。発射の数日前の記事をネットで見ると、
- North Korea is preparing a rocket to blast off as early as Saturday, officials said, readying what Pyongyang describes as a satellite launch but is widely regarded as a disguised long-range missile test.
(Reuters)
- Reclusive North Korea pressed ahead Friday with final preparations to blast a multistage rocket over Japan as world leaders scrambled to forge a united stance on how to punish Pyongyang for the launch. (中略) The U.S., South Korea and Japan think the communist country is really testing long-range missile technology (後略)
(AP)
>たまたま目についた記事の話なので、これをもって日本と英米メディアの違いというように一般化することはできないかもしれないが、ちょっと面白いと思ったので記しておきたい。
さて日本政府としては、いくらミサイル技術の試験と考えていても、実際に何なのか確認できなければ「ミサイル」と公に呼ぶわけにはいかない。そこで出てきたのが、「飛翔体」という日常では聞きなれない言葉だった。何だかUFOを連想するが、実際に flying object と訳している記事もあった。
http://eigo-kobako.blog.so-net.ne.jp/2016-02-10
ミサイルと rocket は違うのか (北朝鮮が弾道ミサイル発射) [注意したい単語・意外な意味]
>
むしろおもしろいと思うのは、日本では「“人工衛星”と称する弾道ミサイルの発射」とか「事実上のミサイル発射」といった、もってまわった表現が使われていることだ。北朝鮮の意図を正式には確認できないからということだろうが、国連でも missile を使っているのに日本の政府やマスメディアがこうした言い方をしているのは、日本人の持つ真面目さというか潔癖さを反映しているように思えるのである。
なお、「事実上(のミサイル)」を英語で表現する場合、直訳的な virtual とか de facto といった形容詞を使ってもいいのかもしれないが、多少長くなるものの、英文記事でよく目にする "believed to be a long-range missile test" とか、「ニューヨーク・タイムズ」紙の見出しにあった