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日本語教育の語彙5

2018-08-13 | 日本語教育

選択制限について、なく、いななく、ほえる を、例にして説明する。


http://nifongo.style.coocan.jp/glosss4.html#scllretなく
日本語学の簡易用語集

選択制限(せんたくせいげん)selectional restriction / collocational restriction
文において述語(動詞)がとる名詞についての制限のこと。例えば、「食べる」という動詞は、主格に有生名詞を要求するという選択制限が見られる。
環境によって(語句に)課される意味上の制約で、文中の語と語の結びつき、あるいは単位中の形態素と形態素の結びつきに見られる使用上の制約のこと。例えば、「吠える」という動詞では、「ライオンが吠える。」とは言えるが、「*猫が吠える。」とは言えない。また、「大きい」では、「大きい車」に対して、「*大きい水」という形態素連続は成り立たない。【関連項目:コロケーション、共起制限】
共起制限に同じ。

共起制限(きょうきせいげん)co-occurrence restriction
文中の特定の要素間に存在する共起上の制約のこと。例えば、「必ず」という副詞では、「必ず行く。」と肯定形とは共起するが、「*必ず行かない。」と否定形とは共起しないという制限が見られる。また、日本語のヤ行の子音では、母音〔a〕〔ɯ〕〔o〕とは共起するが、〔i〕〔e〕とは共起しないという制約が見られる。【関連項目:選択制限】


http://www.nihongokyoshi.co.jp/manbow/manbow.php?id=867&TAB=1

用語検索マンボウ
共起制限(選択制限)
言語一般<日本語の構造>
言葉を用いる際の、言葉の組み合わせに関する制限のこと。選択制限ともいう。例えば、日本語では「ごはんを食べる」とは言えるが、「*食事を食べる」「*味噌汁を食べる」と言えないのは共起制限があるからである。


http://kabuse.y7.net/eigo/otona-120.htm
大人の英文法120-選択制限 

選択制限(selectional restiction)
選択制限には下位範疇化(subcategorization)という概念が関係しています。
下位範疇化とは,同じ品詞に属する語句をさらに細かく分類することです。
たとえば名詞は普通名詞・固有名詞・抽象名詞などに分類されています。
下位範疇化では,個々の語の素性[特徴](feature)の違いを「+」「-」の記号で表します。
たとえば普通名詞は, [+Common] という素性を持っています(common=普通の)。
一方,その素性を持っていない名詞(固有名詞など)は,[-Common] という記号で表します。
そのほか名詞の素性には,次のようなものがあります。
・可算名詞は [+Count],不可算名詞は [-Count]
・命を持つものを表す名詞(有生名詞)は [+Animate],そうでない名詞は [-Animate]
・抽象名詞は [+Abstract],具体的なものを表す名詞は [-Abstract]
個々の名詞は,いくつかの素性を持っています。たとえば cat(ネコ)という名詞の素性は,
[+Common] [+Count] [+Animate] [-Human](人間ではない) [-Abstract] ...
のように表されます。

上記のような名詞の素性は,その名詞自体に内在するものです。
他の品詞,たとえば動詞にも,同様の素性はあります。
ただ動詞の場合には,その動詞本来の(意味的な)素性のほかに,「前後にどんな形を置けるか」
という構文上の素性もあります。その素性を表すのが選択制限です。

たとえば love という動詞には,主語の位置に [+Animate] の名詞を置かねばならないという制約があります。
(1) ○(a) I love soccer. (私はサッカーが大好きだ)
×(b) Soccer loves me. (サッカーは私が大好きだ)
(b)が間違っているのは,soccer が [-Animate] の(命を持たない)名詞であるために,love の選択制限に引っ掛かるからです。

「そんなのは意味を考えれば当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが,必ずしもそうは言えません。
日本語とそれに対応する英単語との間には,意味の「ずれ」があるからです。

(2) I take [×drink] this pill after every meal. (私は毎食後にこの錠剤を飲みます)
drink には,「目的語となる名詞は『液体』でなければならない」という選択制限があります。
pill(錠剤)は液体ではないから,この文で drink を使うことはできません。
では,このような個々の動詞の選択制限(語法)は,どのようにして確認すればよいでしょうか。

実は最近の辞書には,この種の選択制限が(それとなく)載っています。
たとえばジーニアス英和辞典で drink をひくと,最初に出て来る他動詞の意味として
「〈飲み物・酒などを〉飲む」とあります。
またウィズダム英和辞典でも「〈飲み物・酒など〉を飲む」という意味を示した上で,
「液体でもスープをスプーンで飲む場合はeat,薬を飲む場合はtakeが普通」
という注釈までついています。(つまり「スープを飲む=eat soup」,「薬を飲む=take medicine」)
英英辞典の場合は,さらに定義が明確です。
たとえばLDOCEでは,他動詞のdrinkを次のように定義しています。
to take liquid into your mouth and swallow it
(液体を口の中に取り込んで飲み込むこと)
この定義から,drink の目的語は液体でなければならないことが明確にわかります。

このように辞書を上手に使えば,drink medicine のような間違った英語を作るのを避けることができるわけです。


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