goo blog サービス終了のお知らせ 

現代日本語百科   けふも  お元気ですか

gooブログはじめました!日本語百科です。
現代日本語百科 ⓒ2013gooksky

秋天好日

2015-09-04 | ほんとうのところは
パレードをニュース報道で見ていて、おやと持ったのは、閲兵する習主席が敬礼をしたときだ。
明らかにそうだとわかったので、ふと思った。

軍隊式をしなかったのは考えごとをしていたからだと。
緊張が足らないという場面だったのは、注目される最大の山場であるからである。

そう思ってこの画面を眺めているといくつか奇妙である。
ロシアの大統領が手をかざして何かを見続けようとした視線の先には何があるのだろう。

天安門上の仕草は意味ありげである。
そのショットのほかにも韓国大統領は座り込んでしまった。

これも立礼を思えばふさわしくない応対であるが、迎えられた側なのでことさらである。
体調不良を訴えるかのようであった。

そう思えば、前主席が登壇していて元気そうであったが、にこやかに主席が語りかけるほかの映像では二人が並ぶことはないし、さらに前々主席となると居るのかと思わせるような映り方である。
そう思ってみるからで、この壇上にはほかにどんな有力者がいたのかと、経済を押しすすめる首相の姿も見えないので、それほどの目くじらを立てることでもないなあと、おもっているとまた、その新聞記事報道に似たようなことがあった。



(天声人語)秋天の軍事パレード
2015年9月4日05時00分

 「北京の秋空が美しかった」と43年前の9月に小欄が書いている。テレビの中継で見ると空気が澄んで、大通りが青ずんで見えたほどだと。スモッグの日本は北京がうらやましいと筆者は記した。時は過ぎていま、北京は大気汚染で世界に知られる

 テレビで見た昨日の北京は、しかし街が青ずむほどだった。工場を止め、車を規制した青空の下で軍事パレードが行われた。この日のために号令し、威信をかけて演出した「北京秋天」だったと聞き及ぶ

 ロシアや韓国の大統領は列席したものの、欧米の主要国は首脳級の出席を見送った。「抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70周年」が式典だけでなく、大規模な軍事力の誇示と一体になる。その辺りに中国の危うさを見る国もあったはずだ

 中国国内に向けた意味も大きい。経済は減速し、格差は縮まらず、汚職は蔓延(まんえん)する。民衆の不満がときに各地で噴き出す中、「偉大な国」の演出で政権への批判はそれていく

 思い出すのは、「忠臣蔵は芝居の気付け」という諺(ことわざ)だ。不入りなときに客足を取り戻すなら切り札は忠臣蔵、という意味で言う。なぞらえるなら、抗日・反日は中国における「ナショナリズムの気付け」であろう。不人気なときほど政権には使いでがある

 冒頭の「秋空」は、日中国交正常化のために田中角栄首相が訪中した日の北京の空だった。周恩来首相との固い握手は記憶に残る。どちらがどうとはこの際言わない。韓国も含めて、進むに見えぬ和解がもどかしい。



習氏、左手で敬礼?

 「習大大(習おじさん=習近平国家主席)、なぜ左手?」。習氏が天安門広場前で閲兵を始めると、すぐに中国のインターネット上で疑問の声が広がった。軍の敬礼は武器を扱う利き手である右手を使い、相手に敵意がないことを示す意味があるとされるが、習氏が左手で兵士に「敬礼」したように見えたからだ。

 当局側の反応は素早かった。共産党機関紙・人民日報がすぐに短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」で「カメラの角度に問題があっただけで、実際は兵士に手を振っていた」と説明。ネット上では「中国の文化は奥が深いのだ」と言い張る“解説”も飛び出した。

(北京=大越匡洋)



http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20150904&ng=DGKKASGM03H5C_T00C15A9FF2000
権力闘争 なお火種 江沢民氏、1年ぶり公の場に

 軍事パレードの開始直前、天安門の楼閣上に89歳になった江沢民元国家主席が姿を現すと、階下の参観席がどよめいた。江氏が公式の場に現れたのは約1年ぶりだった。
記念行事に出席した習近平国家主席(左)と江沢民元国家主席(3日、北京の天安門)=共同
画像の拡大

記念行事に出席した習近平国家主席(左)と江沢民元国家主席(3日、北京の天安門)=共同

 反腐敗を掲げる習近平国家主席は、江氏に近い周永康・前政治局常務委員や、軍の元制服組トップ2人を次々に摘発した。この夏、北京での要人らの葬儀では、他の長老と違って江氏だけ姿を現さず、地方から花輪を送るケースが続いた。

 共産党機関紙、人民日報も、江氏の院政批判と見られる文章を堂々と掲載し、話題をさらった。中国の政界では「メンツを潰された江氏は軍事パレードを欠席しかねない」「身辺に異変があるか、体調が優れないのでは……」といった臆測が広がっていた。

 ところが、江氏は極めて元気な姿で習氏の左隣に陣取った。習氏がにこやかに江氏に語りかける場面さえあった。

 江氏、胡錦濤前国家主席らトップ経験者が軍事パレードのような重要行事に出席するのは共産党の伝統である。だが、習体制ではその常識が通用しない。聖域と見られていた最高指導部経験者でも突然、摘発される。

 習氏への権力の一極集中は、国営中央テレビの中継でも明らかだった。映像は、習主席と、隣の江氏を同じ画面で映すのをあえて避けた。

 習氏は1人だけの映像か、右隣のプーチン・ロシア大統領とのツーショットに。権力を固めた習氏を江氏と格の違うトップとして扱ったのだ。1999年、2009年の軍事パレードとの大きな違いだった。

 反腐敗を巡る習氏と長老らの暗闘には第2幕があるのか。高齢の江氏は確かに不利だが、経済界を中心にその影響力は侮れない。経済の先行き不透明、天津での大爆発……。相次ぐ大事件により、権力闘争の構図、力関係は変わりうる。

 2017年の次期最高指導部人事まで2年もある。何が起きるかわからない。

(北京=編集委員 中沢克二)


海外メディアの反応 国家の威信浸透/軍事力誇示する試み

 中国の抗日戦勝70周年記念式典について、欧米などのメディアは詳細に報じた。

 3日付の米紙ワシントン・ポストは、軍事パレードは「国内的には政治的忠誠と国家の威信を浸透させる努力」であり、対外的には「今日の強く尊敬を集める中国は、第2次世界大戦で大きな損害を受けた国とは違うと想起させるものだ」と分析した。

 同日付のニューヨーク・タイムズ紙は軍事パレードを「増大する軍事力を世界に見せつける試み」とした。そのうえで初の米国公式訪問を控える習近平国家主席に「自分を悩ます問題を一時的にでも払い去る機会を与えた」と指摘した。

 英国放送協会(BBC)は習氏が兵力を30万人削減すると表明したことについて「中国軍が弱くなることを意味しない。空海軍の装備を近代化し、より少ない兵力で軍事力を行使できるようになる」と指摘。習氏が「平和的発展」というメッセージを強調したものの国民の受け止めは異なるとし「中国が強大な国になったことを世界に示す時が来た」という見物人の声を紹介した。

 独紙ビルトは北京の厳戒態勢に触れ「窓を開けて写真を撮っているとテロリストとみられる」と住人に警告する管理人の話を紹介した。

 米国務省のトナー副報道官は、開催前の1日の記者会見で「あの悲劇的な戦争で戦い亡くなった人々の多大な犠牲に敬意を表するのは適切と考える。ただ、我々の関心の中心は未来にある」と語った。


習氏との距離、対照的 韓国は蜜月、北朝鮮は会談せず?
http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20150904&ng=DGKKASGM03H4C_T00C15A9FF1000

 【北京=峯岸博】北京で3日に開いた「抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70年」の式典で、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は習近平国家主席の近くで参観するなど前日に続いて手厚くもてなされた。北朝鮮の崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮労働党書記は端の席で、習氏と会談したとの情報も伝わっていない。習氏と南北の「距離」の違いが浮き彫りになった。

 天安門楼上では、最前列中央の習氏の右隣にロシアのプーチン大統領、朴氏の順で並び、軍事パレードを観閲した。楼上まで移動する際は、海外要人の先頭に「中ロ韓」の3首脳が並んで歩いた。赤いじゅうたんの上で朴氏の明るい黄色のジャケット姿が際だった。

 中国軍は韓国にとって朝鮮戦争で戦火を交え、攻め込まれた相手だ。日米は韓国に懸念を伝えた。それでも訪中に踏みきった朴氏のために習氏は特別の儀典チームをつくり、式典後の昼食会でも専用の待機室を用意する気の使いようだった。

 対照的に、崔氏の席は習氏から遠く離れていた。元首でないといえ、「血盟」関係だった友好国も特別扱いしない姿勢を鮮明にした。「北朝鮮は当初、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記のVIP待遇を求めたが、中国が断った」(北朝鮮専門家)との観測もある。習・朴会談が就任後6回を数えるのに対し、習・金会談はいまだゼロだ。北京滞在中、朴、崔両氏も顔を合わせなかった。


社説
力を隠さない中国とどう向き合うのか
http://www.nikkei.com/paper/article/?b=20150904&ng=DGKKZO88544780W5A620C1EA1053

 中国の大規模な軍事パレードは習近平国家主席が権力を掌握したと内外に示す場となった。一方で北京に敷かれた厳戒態勢は社会の不安定さをうかがわせた。

 中国の軍事パレードは建国50年や60年といった節目の国慶節(建国記念日、10月1日)に実施するのが慣例となってきた。今回は初めて、抗日戦争勝利の記念日とされる9月3日を選んだ。

 「反腐敗」を掲げる習主席は、軍の元制服組トップ2人の摘発などをテコにして、過去のトップに比べかなり早く軍権を固めたことをアピールしたといえる。

 3日の演説では兵力を30万人削り200万人にすると表明したが、その真意は陸軍の削減と海・空軍と戦略ミサイル部隊の増強にある。習主席は軍改革を自ら主導する姿勢も誇示したわけだ。

 ロシアも先に対独戦勝70年の軍事パレードを実施した。同じ戦勝国の英仏はドイツとの関係に配慮して目立つ行事を避けた。ロシアは米欧諸国との対峙もあり、第2次世界大戦からの歴史解釈の主導権確保を優先した。

 中国の場合も、日中戦争の勝利から現在までの歴史解釈の主導権を共産党が握っていると訴える意味があった。旧日本軍と戦った主役は国民党軍だったので、そうした思惑は特に強い。今回、台湾の与党・国民党の連戦名誉主席(元副総統)をパレードに招き、台湾取り込みにも腐心した。

 北京市内では前日から商店や飲食店がほぼ閉鎖された。それほどに治安の維持に力を注がざるをえないのが、社会の実情だ。軍事力の誇示は国際社会だけでなく国内にも向けた面があった。

 中国政府はパレードについて「今日の日本、日本国民を標的にするものではない」と説明する。とはいえ「抗日」の名の下に1万2千人もの兵士を動員し、数々の最新兵器を見せつけられれば、日本としては身構えたくなる。

 中国は南シナ海で一方的な現状変更を進めている。武力を誇示し実力行使も辞さなくなった中国とどう向き合うべきか、日本や世界は問われている。

 安倍晋三首相は戦後70年の談話に侵略、植民地支配、反省、おわびを盛り込んだ。次の習主席との会談では焦点の「歴史認識」について丁寧に説明し、将来に禍根を残さないよう布石を打つ必要がある。中国にも大局を重んじる度量を期待したいところだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。